雀蜂 (角川ホラー文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
3.06
  • (2)
  • (9)
  • (31)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 210
感想 : 21
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (196ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  ホラーというよりは、若干コメディー寄りで、B級映画にありがちな話という印象を受けた。著者がこれまで書いた作品と似たタイトルのものや、著者本人をモデルにした主人公が登場する。そのため、本作は、これまで著者の作品にいくつか触れたあとに読むと、その元ネタがわかる。本作はスズメバチに延々と追いかけられるのが主な内容であるが、物語の終わりになると、急展開が始まる。本作は、作中から、締め切りに追われて書いた作品(おそらく)で、始めから失敗作になると、著者は予期したのだろう。

  • 何も知らないで読む一回目と、知った後に読む二回目では見方が変わりました。貴志さんらしくない作品かもしれませんが個人的には好きな作品です(^^)

  • めちゃくちゃ好みの小説でした。雀蜂vs人のB級サバイバルホラーのような展開で、ちょっと笑えました。
    主人公が蜂と戦う姿がゲームっぽくて、ゲーム好きの私にはかなり楽しめました。こんなホラーゲーありそうです。
    ラストにかけてはあっと驚く展開で、さすが貴志さんだなーと思いました。面白くて一日で読み終わりました。

    数日前に『天使の囀り』を読んで、そちらはかなりおぞましい描写が多かった印象ですが、本作はホラーコメディのようなイメージのライトなホラーなので、ホラー初心者にもおすすめです。

  • Kindle Unlimitedで読了。

    貴志祐介さんの小説は、どの作品も説明描写が細かい。私は貴志さんの蘊蓄語り、大好きである。

    そして、この小説、なんかクスッと笑ってしまう場面が多い。ホラーなんだけどコメディタッチのホラー。蜂とバトルを繰り広げる主人公の行動がなんとなく可笑しい。

    最後もギャグマンガなどを思わせるような終わり方で、評価が割れてしまうのは頷けるかも。私はすごく楽しめた。

    雀蜂と胡蜂。この表記の違いは、分身(ダブル)を表すものなのかな?

    ちなみに、私の住む田舎のほうではカンバチという呼び名の蜂がいる。スズメバチの方言だと思うけど、よくわからない。
    小学生の頃に頭を3カ所も刺されているから私も気をつけないと。とにかくものすごく痛かったのは覚えている。
    蜂に刺されて九死に一生を得た人の話も聞いたことがある。その人は、心臓のあたりが黒くなってきていて、もうダメだなと思われたのだとか。

    数年前の猛暑の年に、我が家の軒下と山のポンプ小屋にカンバチが巣をかけていたことがあった。両方とも、夜になってからハチジェットを巣にたっぷりと噴射。自分は蜂に襲われないところで様子見。巣から一斉にハチが出てきて狂ったように飛び回ったあと、地面に落下していった。
    それほど巣が大きくならないうちだっから自分で駆除できたけど、慣れない人、巨大な巣、危険な蜂は業者に頼んでね。
    ちなみに猛暑だと、蚊は少ないらしい。

    そんな昔のことを思い返しながら読了しました。

  • 雀蜂に象徴されるホラーサスペンスと思って呼んだら、まんま雀蜂だった。
    主人公の雀蜂との戦い方には、もっと効率的にやれるんじゃないかという疑問もあったが、緊迫感があったし、コミカルにも感じた。
    ラストは何かあるとは思ったが想像の遥か上だった。まさか…。

  • とても読みやすく、一気に読み。
    雀蜂との攻防は臨場感があり、最後の真相も斬新で、貴志さんらしい作品だと思う。
    ほとんど1人の登場人物主観で描かれているので、他の登場人物が少しぼやっとしている。
    むしろ、それがこの作品の醍醐味ともいえるのか?

    そんなのあり?とちょっと思ったけどあ、これはこれでいい終わり方かと。

  • すごいドキドキして読みました!
    けど、最後は取ってつけたようなラストっぽくて。まあ、何が真実なのか分からない感じは面白いけど。でも、個人的にはこういうテイストで話を作ったんなら最後までサバイバルストーリーを貫いた方がよかったんでは?クリムゾンみたいに

  • 根本的に、ホラーとして考えずに若干コメディ色のある物語として読んでいた。
    というのも、スズメバチ・ハンドブックやハイパースズメバチブラストといった名前に思わず笑ってしまい、人間対昆虫のバトルという要素の認識で読んでいってしまったためだ。
    最終局面で、そんな感じ・・・?とはなったが、割と面白く読めた。悪の教典の人ということでおどおどしながら入ったが、読んでみてよかった。

  • 貴志祐介の新作というので楽しみに読んだがつまらなかった。

全21件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学卒。96年『十三番目の人格-ISOLA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2023年 『梅雨物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

貴志祐介の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×