はなとゆめ 電子ビジュアル版 (角川書店単行本) [Kindle]

  • KADOKAWA / 角川書店
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感想・レビュー・書評

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  • 清少納言の枕草子は若いころ現代語訳を読んだのですが、では彼女がそれを書いたのがどういう時代だったのか、ということが垣間見える歴史フィクションです。この時代の女性の大変さ、でも意外な自由さが面白い。

  • うーん、まあまあ。天地明察,光圀伝と続き、冲方丁さんの歴史もの。はじめはとにかく読みにくくて、入り込めなかった。電子版を読んだのですが、途中途中に挿絵が入ってきて、これが唐突過ぎて。段落も脈絡もなく、文章の途中に入り込んできて。数もそれなりに多いのよね。小さい挿絵がちょいちょい出てくる。奥付で新聞連載だったということがわかり、新聞用の挿絵だったのか、と最後に納得。しかし、読んでいる途中にちょいちょい切られると、話に集中できないですよね。

    始めは入り込めなかったですが、後半は登場人物が絞られてきたこともあってか、涙を誘うシーンもありながら、中宮定子との強い絆を感じる良いお話でした。枕草子がこのように作られたのか、とか想像すると面白いというか興が深まるですねえ。
    前半は、家系図とか登場人物相関図とかがないと誰が誰やら混乱してしまって。

    一乗の法や、ただただ主君の番人であること。こういう考え方には共感します。
    やはり尊敬できる人との出会いというのは代えがたい幸せなことなんだと思います。昨今、若者があっさりと仕事を辞めちゃいますが、先輩・上司に尊敬できる人、模倣したくなる人がいない、というのも原因なんだろうなあ。じぶんは先輩に恵まれましたが、後輩からは見本とはなりえてないなぁ。「あの人のようになりたい」とか「あの人と一緒に何かやりたい」とか思える人がいれば、多少の辛苦は何とかなると思うのですよ。

    天地明察のような胸アツや、光圀伝のような剛毅さともの哀しさはなかったので、物足りないといえば物足りないのだけど、最後はいい話だったなーという感じ。

    しかし、掛詞というか暗喩を即座に思い浮かべるというのはできるモノなんですかね?機転がきくとかいうレベルではない気がする。ほとんどテレパシーですよ、あんな応酬は。

  • もともと平安時代にまつわる話は大好きで、田辺聖子さんの訳による源氏物語なども何度も読んだものですが、この「はなとゆめ」は、平安時代を舞台にするストーリーでありながら、中宮定子に仕える清少納言はまさにビジネスマンのよう。
    女性が男性社会の中で働くということを、女房たちの生き方から強く共感しました。

  • 前半は事実の羅列みたいでなかなか読み進められなかったのですが、第3章からやっと人物が動き出したという面白みが出てきました。
    でも、読み返してみたいか、誰かに勧めたいかと問われれば、否と答えるかも。
    遠田志帆さんのイラストがとても綺麗でそれを楽しみに読み進めていきましたが、それが無ければ途中でやめていたかもしれません。

    個人的には「天地明察」のほうが好きです。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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