獣の奏者 外伝 刹那 (講談社文庫) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 「綿毛」、「刹那」、「秘め事」、「初めての……」の4篇収録。「刹那」と「秘め事」は、本編で描かれなかった2つのラブストーリー。どちらも良かったな。

    「綿毛」
    〈戒律ノ民〉の一族を飛び出しアッソンと結ばれ、エリンを授かったナソン。ナソンが乳飲み子のエリンと2人で過ごした、寂しくも幸せな日々。

    「刹那」
    イアルとエリンはいかにして結ばれたか。「こんな人生だけど、あきらめてしまいたくない」。2人の切ない恋物語。

    「秘め事」
    若かりしエサルの恋。「一人で歩いていく一生だけれど、たとえ刹那でも、わたしは、わが身の春を知ったのだ」。

    「初めての……」
    ジェシの育児に手を焼くエリン。(乳離れ、させなきゃ……)。

  • Audible にて。獣の奏者の外伝、短編集。外伝が一番良かった。
    先生であるエサルの過去の話である「秘め事」がとても良かった。エサルの一人称で語られる、敬語表現がとても綺麗で、朗読で聴いていて心地よい。
    「綿毛」「初めての…」はいずれも、子育て世代にはあるあるな感じで微笑ましい。
    あとがきで「人生の半ばを過ぎた人へ」とあって、そうか、対象年齢としてはちょうど中年以降に向けた本になったんだなと納得した。

  • 公約通り、少し時間を空けて読了した。とは言え、まだ正篇の余韻が残っているので、すぐに物語の中に入れた。
    本書には長短併せて4篇の作品が収録されている。外伝と謳っているが、エサルが主人公の「秘め事」以外は、正篇の余白を埋めるようなストーリーだった。そして文庫版にのみ収録されている掌篇「綿毛」は、エリンの母ソヨンが主人公だ。
    あとがきで上橋さんは否定しているが、エリンとイアルの穏やかな日々を描いた「刹那」が一番好きだな。
    kindle unlimitedにて。

  • 2023.05. audible

    本来は書く予定ではなかったこの本。
    書いてくださり、本当にありがとう。ありがとう。ありがとう。



    Amazon 本の紹介
    児童文学のノーベル賞にあたる、国際アンデルセン賞作家賞受賞!  本編では明かされなかった空白の11年間にはこんな時が流れていた! 王国の行く末を左右しかねない、政治的な運命を背負っていたエリンは、苛酷な日々を、ひとりの女性として、母親として、いかに生きていたのか。時の過ぎ行く速さ、人生の儚さを知る大人たちの恋情、そして、一日一日を惜しむように暮らしていた彼女らの日々の体温が伝わってくる物語集。単行本未収録の書き下ろし短編「綿毛」も収録。

  • 本編を読んで少し時間が空いてしまってから読んだ
    少し忘れている部分もあり、
    思い出しながらだったが楽しめた

    草木の匂いや登場人物の息使いが伝わりそうな
    雰囲気が好きです

    綿毛・・エリンの母親の話
    刹那・・・イアンとエリンの話
    秘め事・・・エサルの話
    初めての……イアンとエリンとジェシの話

    作者がどのように作品を制作しているのかが
    少し覗けて、普段は読まないが「あとがき」も
    面白かった

  • 綿毛が好き。
    本当の本当に、終わってしまったなぁ・・。

  • 主に恋の話。
    この世界観を構築した作者の思想が興味深い。

著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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