物語ること、生きること [Kindle]

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  • 講談社 (2013年10月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍

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物語ること、生きることの感想・レビュー・書評

  • 図書館で上橋さんの「精霊の守り人」を借りて以来、嵌りに嵌った上橋ワールド。  その後「守り人 & 旅人」シリーズ全作、「獣の奏者」、「狐笛のかなた」、「月の森に、カミよ眠れ」、「隣のアボリジニ――小さな町に暮らす先住民」と彼女の手になる作品をそれこそ貪るように読み耽った日々が昨日のことのように思い出されます。

    彼女の作品を読み進むにつけ、どこか根っこの部分で彼女の感性のようなものと KiKi 自身の感性のようなものにある種の親和性みたいなものを感じるようになりました。  そして彼女のプロフィールを眺めてみたらほぼ同い年であることが判明!  KiKi が感じる親和性の正体は「ある種の時代感覚か?」と思ったものでした。  そしてその後インタビュー記事やら岩波少年文庫の発刊60周年記念リーフレット、更には「『守り人』のすべて 守り人シリーズ完全ガイド」などを読んでみてわかったことは、彼女と KiKi は子供時代に同じような本を読んで感銘を受けていたんだなぁということでした。

    昨今と比べれば上橋さんや KiKi の子供時代は「子供用の本」が限られていたから、「同じような本を読んでいた」という体験そのものは必ずしも珍しいものでもなかったけれど、肝心なのはその同じような本を読んでいた中で「お気に入りだったのがどの本だったのか?」という点で、彼女と KiKi の趣味はまさにベスト・フィット。  ああ、だから感じる親和性なのか!と納得したのがこの本を読む前までの KiKi の感想でした。

    さて、そして今回この本に出会いました。  すると気になるフレーズが次から次へと出てきます。  全部数え上げるときりがないからその一部を紹介すると・・・・・・



    子供時代、「夢見る夢子ちゃんだった」


    あれ?  どっかにもいたよなぁ、そんな子。



    子供時代、キュリー夫人に憧れた

    あれ?  どっかにもいたよなぁ、そんな子。



    小学生時代、学研の「科学」と「学習」という雑誌が大好きだった。

    あれ?  どっかにもいたよなぁ、そんな子。



    時の流れはいつ始まって、いつ終わるのだろう。 (中略) 広大無辺な闇の中に放り出されたようで、いまでも、背筋がぞくぞくするくらいこわくなります。

    あれ、ちょっとだけ違うけど、似たような体験をしたっけなぁ。  KiKi の場合は家にあった KiKi が赤ちゃん時代に飲んだのであろう粉ミルクの缶に描かれた絵を見ていて、ブラックホールに吸い込まれるような感覚に陥ったんだっけ・・・・・。  その缶には粉ミルクの缶を抱えた女の人の絵が描かれていたんだけど、その女の人が持っている缶にもその絵が描かれていました。  その絵を見ているうちに、「どこまでいけばこの絵は終わるんだろう?」とか、同じポーズで KiKi がこの缶を抱えたら、その缶をかかえた KiKi の姿を同じように抱える誰かがいるんだろうか?とか夢想し始め、その気の遠くなるような連鎖を考えたらものすご~く心細くなって、自分という存在があってないようなものに感じられ始めた・・・・・そんな体験でした。



    自分は正しい。  そう強く思うときほど、注意深くなろう。  物事は、深く考えれば考えるほど、どちらとも言えなくなるのだから。

    そうそう、そういうことをあれこれと考えた末に得た KiKi の1つの結論こそが「正義とは立場が異なれば違うもの」というものだったっけ。



    本はすごく好きだったけれど、自分で何かをする実体験が浅いことを、ずっと気にしていたのです。
    私は「私って、何?」ということよりも「人間って、何?」ということに関心がありました。
    「夢見る夢子さん」と言われるのが嫌だったら、甘... 続きを読む

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