マルドゥック・ヴェロシティ1 新装版 [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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  • マルドゥック・スクランブルで活躍するボイルドとウフコック、そして彼ら異形の兵士たちが生み出された戦争と研究所と、マルドゥックシティ全体を覆う陰謀の影。ボイルドたちは立ち向かい、崩壊し、そして堕ちる。

    マルドゥックスクランブルの前日譚となる本作です。ウフコックとボイルドが出会い、ともに戦い、袂を別つまでのお話を、マルドゥックスクランブルよりもむしろ濃密にダイナミックに描いていて、読み応えがありました。ただ、登場人物が多くて込み入ってるので互いの関係性が分かりづらかったり、再登場の時には誰だか忘れてしまう事態に陥りがちでした。しかしなによりこのお話を書くために失踪して新幹線のトイレで書き上げて吐き散らしたエピソードがすごいなあ、と思いました。作品中にも確かに追い込まれてる雰囲気が滲んでます。
    マルドゥックスクランブルのフィナーレでもあるので、ぜひ両作併せてお楽しみください。

  • ラストで

著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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