- Amazon.co.jp ・電子書籍 (165ページ)
感想・レビュー・書評
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「夜明けのすべて」を読んだあとだったからか、よい人ばかりが出てくるわけではないのかと思ってしまった。
それぞれの心の痛みとの向き合い方が描かれていた。深い関係でない第三者に話す方がよいときってあると思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
瀬尾まいこさんの作品ということで読んでみました。有名な文学作品が出てきて、YAに良いのでは?と思ったけれど、主人公が不倫しているので無理かなぁ。この主人公はきっと美人なんだろうなぁ、と思いました。あと、川端の短編は意外と面白いな!と思った高校時代を思い出しました。
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しみじみいい本。
清も垣内君も本当は深く傷ついているのに、作者の傷の扱い方が大袈裟でなくていい。傷が静かにそこにあって、少しずつ癒されていくという感じがよかった。
世界との繋がり方、正しいとは何か、本の素晴らしさ等テーマがとても深い。青春ぽいけれど、ただの青春小説ではない。垣内君が素敵。 -
小学生、中学生、高校生みんな読んで。活字が苦手でもきっと読める。
私たちは、タイムマシーンも持っていないし、ドラえもんの友達もいない。でも、その本を開いただけで、平安時代にも行けるし、江戸時代を歩くこともできる。パスポートを持っていなくても、見たこともない文化に触れることもできる。
こんな簡単に自分の世界を広げられる読書の世界に飛び込んでみて! -
対象年齢低そうな割にまあまあ露骨な不倫の描写がありますが、正論で生きていく事に疲れた人が読むといろいろ共感出来るのかも?あと、かなりサクッと読める本なので、「文学とかよく分からん」みたいな人が暇つぶしに読んでみるとちょっと文学に興味が湧いてくるかも??
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垣内くんの言葉がどれもよかった
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さっぱりとした文章でちょっと重たい話もさらっと読めた。
中学受験注目の作家とのことだが、内容は小学生にはやや早い。 -
終始、不倫の話だと嫌だなぁと思ったが、そうではなくそれぞれの心模様が面白かった。山本周五郎の「さぶ」を読みたくなった。
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清は高校の国語講師をしている。部員が一人しかいない文芸部の顧問に就任した。と言っても希望した訳ではない。国語科の教師だからということのようだ。文学など読んだことの無い教師が顧問だ。部員は垣内君一人。スポーツ向きの体をした垣内君だが、なぜか文芸部に所属する。そして毎日図書館で部活動をする。部活動といってもいつもひとりで本を読むのだが。清は顧問であるので、一応垣内君の側に座る。そしてこの高校での一年が始まった。
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垣内君がとにかくえらい。拓実君もえらい。
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読んでいてバレー部での青春時代を思い出した。読んでいて『夢十夜』をもう一度よみたくなって読んだ。
「失敗が少なくて、手が込んで見えればいいのだ」。これは女性が男性に作る料理の真髄(コツ)。
「サンドイッチなんていうものは朝食にしか食べないものだと思っていた」ところが、不倫相手は奥さんと夕食にサンドイッチを食うらしいことに驚く様子もいい。
海のない町に育った主人公の姉と弟だが、弟は姉の住む町で知らない人の漁船に乗せてもらう。「知らない人の舟になんか乗るんじゃない」という姉に「知らない人の車に乗っちゃダメだっていうのは聞いたことあるけど、舟は知らなかった」。
不倫相手と喧嘩するきっかけは漱石の『夢十夜』。そのことを弟に話すと「もっと詳しく」と言われる。「実は」と不倫相手のことを話そうとすると「そうじゃなくて漱石のことだよ!」と主張する弟。
最後の「出会いと別れ」や「青年の主張」はずいぶんとむず痒くなる内容だったけれど、全編を紡ぐ言葉を楽しむことのできる小説だった。 -
初めての瀬尾まいこ。
初めてのkindle読み。軽く読めるものには向いていると思う、電子版。
すいっと読めて、主人公が解放されて行くことにホッとする。
知っている人の書く文章は心に沁みるというところにハッとし、納得。
二話目のも面白かったよ。
また読めそうだ、瀬尾まいこ。