失踪者 [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 折原一七作目。話がゆっくり進むだけに推理しながらじっくり読めるのが楽しい。だんだんオチが読めるようになってきたぞ。15年前の実行犯が妻だったことは読めなかったけど、それ以外は大体当たってたから60-70%くらいの正解率ではなかろうか。

  • 読んでいる間は長くてつらく、なんのことかわからないまま延々読まなくてはならないので苦痛だが文章はいやなかんじではないので楽しくもある。最後の方になってくると中身はわかってくるが調子良すぎたりするところもあって逆にいやになってくる。出てくる男と女は多くがあまり幸せでなく、作者も冷めた感じで書いていて現実的でもあるが、主役級のカップルは、取って付けたように熱愛で、澄ましてたかと思うと衝動的にいちゃついたりしてこれもまたイヤ。

  • 「ーー者」シリーズの、2作目。トリックの核はある程度想像がつくけれど実録犯罪読み物的な味わいがあり分厚い小説ながら最後まで楽しめる。複数の犯人候補(特にパチンコ屋店長と床屋)の紋切型なキャラクター設定がこの手の小説にはむしろ効いているのだと思う。私にとって折原一の「ーー者」シリーズの最大の魅力は数多ある現実にある犯罪ノンフィクションの「ブリコラージュ」的な手法である。

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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