漢文の素養~誰が日本文化をつくったのか?~ (光文社新書) [Kindle]

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著者 : 加藤徹
  • 光文社 (2006年2月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (165ページ)

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漢文の素養~誰が日本文化をつくったのか?~ (光文社新書)の感想・レビュー・書評

  • 日本における漢文(漢字に非ず)の受容史というか、漢文から見た日本の歴史というか。漢文がいかに日本の政治・外交に影響を与えてきたか、それを日本人はどう咀嚼してきたか。日本の歴史における極めて長い期間、漢文を読むという行為は、そのまま国際的な知識・最先端の知識にアクセスすることと同義であったことがよくわかる。
    そして、「中流実務階級」という社会階層が、日本における漢文文化を支えてきたという。一握りの貴族階級と大半を占める庶民との間、高度な知識を持って実務を処理する官吏たち。その役割を担うのは時代によって僧侶であったり武士であったりしたわけだが、共通して漢文の素養を身につけてきた。中流実務階級の知識と実務能力は漢文によって獲得されるものであり、漢文は必須の「生産材としての教養」であった。
    それが、大正以降の100年で一気に捨て去られ衰退し、学校でちょろっと習うだけになった。これから先、漢文が必須知識になることも、再び漢文が生産材として復活することもたぶんない。とはいえこうして漢文の文化を捨て去ることが日本にとって良かったのかどうか、難しいところではある。

  •  中国から輸入された「漢字」と中国語の表記である「漢文」が日本でどのように広まり学ばれ使われるようになったか、その歴史を解説した一冊。おおまかには知っているつもりだったが知らないことも多数あって、良い刺激になった。

     最初に日本に漢字が伝わってから日本人が自分で漢文を書くようになるまで何世紀かの時間がかかっており、その間は装飾の一種として使われていたという。意味もわからず英語が書かれたTシャツを着るような感覚だろうか。

     そして日本人が漢文を書くようになってすぐ「日本式の漢文」が生まれたという。日本語の言い回しに引きづられて中国語としてはおかしい表現になっている漢文で、『古事記』もそういう部分が多いとか。最近で言えば「偽中国語」などというものがあり、日本人のそういう発想は昔から変わっていないのかもしれない。

     漢文訓読の方法が発展していく過程や、中国で禁書となっていた本が日本では堂々と出版されていたなど、面白いエピソードがたくさんあった。聞いたことのある書物や人物が多数登場するが、日本史と中国史に関する自分の知識がもっとあれば、より楽しめそうな気がする。

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