第五の山 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 昨夜遅い時間にうっかり読み始めたら、「何コレ続きが気になる」と止まらなくなり、電書だったのでiPhoneごと風呂に持ち込んで読み続け、風呂上りにストーブの前でさらに読み続け、最後までたどり着いた時には夜中の3時半だった_| ̄|○
    例えるなら、真夏の炎天下での草むしりの後、冷たい麦茶を差し出されて思わず一気飲みする、あの勢いで読み切った感じで、きっとこういう物語を心が欲していたのだと思う。

    旧約聖書に登場する預言者エリヤの話を題材に取った作品。
    アッシリアの軍隊に破壊され、老人と女子供しか残らなかったフェニキアの小さな街が、エリヤに導かれて見事に再生を果たす様が印象的だったが、なんと言っても読み応えがあるのは、預言者として選ばれてしまったばかりに大変な試練を課されたエリヤが、愛する女性を失った後にとうとうブチ切れ、神に宣戦布告するくだりだった。
    神に理不尽な目にあわされたなら、泣き寝入りするのではなく、怒っていい、挑戦すればいいと悟るところが鳥肌モノだったし、試練にあうたびに泣いたり怒ったり、時には悟りを開いた気分になって恍惚としたりするエリアが非常に人間臭くて良かった。

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著者プロフィール

1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。現代において最も影響力のある作家の一人といわれている。2002年よりブラジル文学アカデミー会員。著作の多くが世界的ベストセラーとなり、88か国語に翻訳され、これまで170以上の国々で3億2000万部以上を売り上げた。多くの名誉ある国際的な賞を受賞しており、そのなかにはフランスのレジオン・ドヌール勲章がある。2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命された。

「2021年 『弓を引く人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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