エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) [Kindle]

  • 早川書房
3.80
  • (10)
  • (24)
  • (19)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 238
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (241ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 近年は自身の感性に対する疑念が消えず、近頃では特に、もはや創作を心から楽しめなくなっているのではないかとさえ思うようになった。

    本作品によってそれは否定された。ほとんど一気読みのおもしろさ。今このときに読めて良かったと思う。

    大学生だった頃、知人から薦められたが読まなかった。SF創作から興味が薄れていた頃だった。当時読んでいたらどんな感想を抱いただろう。今回読んだ新訳版ではなく、当時の翻訳版であったなら。
    そう思えば一期一会。もっと早く出会えていればではなく、良い出会いであれたことを喜ぼう。

  • SFの名作として好評だったので、旅行用に文庫を借りてみる。とあるレビューでは「新訳でだいぶ読みやすくなった」との記載だったが、最初のうちはすごい違和感。日本語として何言っているか意味が分からない場所も多数。
    だが、読んでいくうちに、逆境の中でひたすら頑張るエンダーにそこそこ入り込める。下巻も楽しみ。

  • 作者は峻厳な目的意識のある宇宙観をもっているようで、ゲームをプレイしたり制作したりする人間の精神性とは相容れないし、非民主主義的とも感じる。
    映画版を見たときは世界系作品の先駆という印象があったが、本作は子供に闘争を強いる大人の側の視点で終始描かれており、世界系とは大きく異なる性質だった。

  • 見かけはスポ根要素のあるジュブナイル(子供のSF)。こんな単純な話でヒューゴー賞というのはとれるのかと思いきや…。
    中身は組織論であったり、文明の衝突論であったりします。読後感は最高。

  • 石田さんのネットラジオでオススメされて購入。
    単行本化されたのが1985年。
    今読んでも全然古くさくなくてワクワクした。
    下巻も楽しみ。

  • 主人公が目の前のことから貪欲に学ぶ姿勢がすばらしい。自分の立ち位置をメタに認識して状況や大人を批判しながらも、できることを行動にうつす。小学生のときに読みたかったな。主人公が天才で何でも乗り越えていく点は大人には物足りないと思う。FBのザッカーバーグも愛読する。

  • 賢い子供が大人になっていく話。
    年齢や立ち位置によって、考え方が変わっていく辺りがうまく描けていると思う。

  • これはSFの名作と言われているだけあって
    確かに面白くて上下巻一気読みの小説。
    ハリソン・フォードが出ている映画版もありますね。
    映画はイマイチかな。
    地球侵略を狙うエイリアンと戦うための指揮官を育てるために
    子ども英才教育するという内容。
    根強い人気も持つ宿舎物ともいえますね。
    リーダーにならざるをえないほどの能力をもって生まれるってことは
    果たして幸せなことなのだろうか?
    ということを考えさせる一冊。

  • エンダーの孤独がとてもつらかった。お話としてはとてもおもしろかった。

  • ★★★★☆

    岡田斗司夫の影響で最近SFづいている。

    彼が最近ニコ生の岡田ゼミで本作を褒めていたので読んでみたのだが、最初はちょっと不安もあった。

    SF初心者の僕にとって岡田斗司夫の推薦はひとつの指標になり得るのだけれど、同時に難易度の高いSFマニア向けの本だったらとても読みこなせないだろうというリスクもあるからだ。

    とはいえ、すべからく本は衝動買いすべし、のモットーに則って読んでみたら、これがハインライン級に読みやすい。

    ただ、最初に主人公のエンダーが6歳と知ったときは、少々面食らった。

    日本のSFアニメによくある、子供が地球の運命を背負って戦うタイプの作品の嚆矢とのことだが、にしても6歳とは随分思い切ったもんだ。

    その6歳の少年が歳相応な悩みに苦しんでいる状況を利用して、大人たちは彼を未来の軍最高司令官に育て上げようと、少年期には誰もが覚えのあるような蟻地獄へと誘導していく。

    主人公をかわいそうだと思う一方、その大人たちのリーダー育成理論が面白いので困ってしまう。

    リーダーは孤立していなければならない。
    が、その孤立を容認してしまうようではリーダー失格だ。

    6歳の子供をわざわざ孤立させる“教育”。

    人類の存続という大義のために行われるその徹底したある種の管理教育は、果たして最高の司令官を育てるための最高のカリキュラムといえるのか。

    経験の積み重ねは優れた資料ではあるが、そこから導き出されたカリキュラムは適者生存を推進するだけのもので、新しい状況に対応できる人材を生む土壌にはなりえないような気がする。

    このような見解の芽は、上巻の終わり近くに新たな火種として見え隠れしている。

    エンダーはこの後、きっと大人たちの作り出したゲームの枠を超える何かをするのだろう。

    期待して下巻を開こう。

全10件中 1 - 10件を表示

オースン・スコット・カードの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
テッド チャン
アーサー C ク...
レイ・ブラッドベ...
野崎まど
ウォルター・アイ...
カート ヴォネガ...
フィリップ・K・...
アンディ ウィア...
小川一水
ロバート A ハ...
劉 慈欣
アーサー C ク...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×