主演、長瀬智也。城園、剛力彩芽の時点で、正直あまり見る気がしませんでした。
でもどうせ、せっかくテレビでやるのだからいちど見てみようというとてもぬるい調子で見始めました。
でも結局、見てよかったと言う感想になりました。
ドラマのいいか悪いかなんて、前評判だけでわからないですよね。
簡単にあらすじを言うと、神奈川県県に所属する第二科課の黒河内警部補が、今から数十年前の事件、三億円事件を追っていたことが全ての始まり。
彼は、異動になってきたばかりの警部補・清家を仲間に入れる。
どうやら、黒河内はまともな捜査だけではなくよくない方法で、秘密裏にある事件の操作を行っているようだった。
それは、数年前に事故を迎えたはずの三億円事件でどうやら同じく警察官だった清家の父親の殉職が、その六億事件が原因であるのだと伝えてくる。
すぐには信じられない清家だったけれど、次第に父親の死の真相を探るためか、これも黒河内の作戦のうちか、黒河内の捜査を手伝うことになる。
えーっと、警察ドラママニアとしては、どうして清家が勝手な捜査をするのを許してておいているのか、とても納得がいかないんですが、まあ、それはそれ、で我慢しておきましょう。
肝心のドラマの状況なんですが、黒河内の黒さが、なんとも坊主になった長瀬くんの灰汁の強さで、ものすごーくキャラが成立してしまっていて、ぶれてないように見える。実際に細かいところをつっこんで行ったら、ちょっとしたことが気になってくるんだと思うんですが、そんな細かいことを吹っ飛ばしてしまう勢いの五厘狩りの長瀬君のアクの濃さ!
多分、地毛をがっつりやっちゃってるので、ダッシュ村とか見ても、きっとしばらく彼は「長瀬智也」じゃなくて、「黒河内」に見えるんだろうな……と思ってしまうくらいにハマリ役でした。
この役はきっと、彼の役者人生で必ず代表作になるんじゃないかなあ……と思いました。
そして、最後まで見ても、やっぱりすっきり「勝った」というキモチにはなれなくて。
まだまだ秘密しか生み出そうとしない警察組織で終わっているので、今後が楽しみと言えば楽しみなのかもしれませんでしたが。
これで終わって正解なんだろうな……と思います。
原作を読んでないので何がどれだけ原作とかけ離れているのかは、知りませんが、これはこれはで完成されたいいドラマだと思います。
前半に三億事件の当時の映像が少し流れて、BGMがクラシックなのもよくて、(何の曲なのか思い出せない)、でEDがTOKIOの曲、で状況についてまったく空気を読まない明るい曲で終わるのが、またいいよなあ……ってクセになってしまいました。
全体的に出来のいいドラマだったので、嫌いな人がいたとしても目をつぶって見てみると楽しいと思います。