リア王 (光文社古典新訳文庫) [Kindle]

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制作 : 安西 徹雄 
  • 光文社 (2006年9月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (169ページ)

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リア王 (光文社古典新訳文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読みやすい新訳でさくさく楽しく読める。だがリアがゴリネルに追い出されるシーンあたりまで読んだところで、リアがなぜこんなに愚かで幼稚なのか、なぜ不遇に扱われた臣下がそんな王に忠実でいられるのか、この物語は何を言いたいのかが理解できなくて、ネットや解説を先に読んでみた。
    一説によると、リアは家父長制の価値観を持つので彼の行為や思考...王の「位」以外の財産などを子に全て譲り、子は王をこれまで同様に大切にするし王の権威は変わらないとする...はリアにとっては自然なこと。一方娘達は家族より個人の欲望や思いを大切に思う新たな時代の価値観を象徴しているらしい。この「旧時代」対「新時代」がぶつかる運命の物語というのが「リア王」であり、それはただ愚かな王の招いた悲劇なのではないのだそう。
    また訳者の解説("解題")には「単なる勧善懲悪の教訓的な劇に終わらず<略>巨大な悲劇である所以は、有無をいわさぬ理不尽の深さ、その衝迫にあるのではないだろうか」とあって、ちょっと納得した。
    そしてそれらを踏まえて残りを読んだ。
    なるほど、コーディリアの、嘘をはらんだ美辞麗句に対する嫌悪感も、姉達の欲望も、同じ"個"や"物質"時代のものという意味で対等だと思う。そして、愚かで幼稚な王を、愛情深い末娘は子として(一族の長へというのではなく)愛し、臣下は氏族家父長制の主人として無条件に命懸けで守って差し上げるということだ。主人が尊敬に値する人物かどうかなど、忠誠心には関係ないのだ。
    時代劇が好きな私にも、もはやこの気持ちはわからない。思い返してみれば、現代(現在2017年)の"時代劇"では忠実な家来を持つボスはひとかどの人物なのである。今の私達にとっては、封建制がそこまで化石となりつつあるのだと思う。現代の個人主義はこれまでの人類の歴史の中でも科学と同じくらい突飛なものであるのかもしれない。

  • 【印象】
    骨肉と甘言と誠と。
    容易に騙される人間の末路。その苦しみと、それらに寄りそう人間の姿がありありと描かれています。

    【類別】
    戯曲。
    悲劇。

    【脚本構成】
    五幕構成。
    親子、兄弟姉妹に関して重層的に語られます。
    エア裁判の部分が好きです。自殺未遂者と野草の花の冠をいただく者との場面も好みです。

    【表現】
    惹かれた台詞は「この私こそ、真実を示す的の中心」「では、朝になったら、晩飯とするか」「たった一人で苦しむ(中略)記憶の彼方」「名はない。謀叛人の牙に噛み砕かれ、食い千切られた」「天も落ちよ、時も止まれ」。

    【備考】
    このレビューはアマゾンKindleストアにて2017年3月22日にダウンロードしたものの鑑賞に拠ります。

  • シェイクスピアを読むたびに感じるんだけど、かなり言葉遣いが汚い。原文で読んだことがないんだけど、そもそもがそういう言葉遣いで書かれてるのかな。

  • ※当時私が読んだのは、Kindle版ではありません(^^;

     知りませんでした。リア王がハッピーエンドじゃないなんて(笑)。

     役者魂!でシェイクスピアのことがいろいろ出てくるので、この際、一つくらい読んでおこうと思って買ったのですが、なるほど、こういう結末だったのか。スミマセン、勉強不足で。

     ところで、この光文社「古典新訳文庫」シリーズ、なかなか意欲的な企画で、いいですよね。古典は、一般常識として読んでおきたいという気持ちはあるのですが、言い回しとか難しそうで、読んでも分からない感じがするじゃないですか。それが新訳で読めると聞くと、何となく読みやすいような印象になるから不思議です。

     私はこの『リア王』と『ちいさな王子』くらいしか知りませんが、どんどんメジャーな作品を、これからも出して欲しいです。

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