罪と罰 3 (光文社古典新訳文庫) [Kindle]

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制作 : 亀山 郁夫 
  • 光文社 (2009年7月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (258ページ)

罪と罰 3 (光文社古典新訳文庫)の感想・レビュー・書評

  • ドストエフスキーの肖像が描かれた装丁に憧れ、新潮文庫版を高校生の頃に読んだはずだが、内容は全く覚えていない。この世界を理解するには、若すぎたのだ。

    今になっても、小難しい小説はどうも苦手。したがい、小説はミステリーと時代小説くらいしか読まない。50代半ば過ぎて、「罪と罰」を読んだが、大変、面白く読めた。
    「罪と罰」はラスコリニコフの金貸し老婆殺人と自白、そして再生までの道をテーマにしたもの。今回読んだのは、亀山郁夫さん翻訳の光文社新訳文庫判だが、第2巻の読書ガイドで以下の通り書かれている。

    「第1巻を読みおえた段階で 、多くの読者は 、ラスコ ーリニコフの金貸し老女殺害の動機をはっきりつかみきることができなかったかもしれない 。ドストエフスキ ーは 、謎かけに長じた作家だったので 、しばしば事実をそのまま説明もなく提示し 、後からその根拠づけを行うというスタイルをとった 」

    第2巻になってラスコリニコフの「犯罪論」が披露され、読者は殺人のおおよその動機を知る。しかし、それでも、本当にそれが動機だったのか?やはり、考えさせられる。
    小説に馴染めるかどうかは、登場人物に感情移入出来るかどうかだと思うが、ラスコリニコフの人物像が掴みにくい。若い読者が小説に馴染むのは難しいかもしれない。
    悪人なのか善人なのか?神を信じているのか、無神論者なのか?天才と凡人の間に彼は位置していると思うが、どちらに振れているのか?
    19世紀のロシアは格差社会。格差社会が生んだ殺人とも言えるが、数回読まないと結論を論じることはできないように思う。

    とは言え、この小説の娯楽度は高い。特に、予審判事ポリフィーリとの対決、ソーニャへの告白は印象深い。一方、この小説はサイドストーリーも魅力。読みどころは、
    1)マルメラードフとの出会いと酒場での会話
    2)マルメラードフの女房のカテリーナとの出会い
    3)妹ドーニャの婚約者ペトローヴィッチとの対決
    4)マルメラードフの事故死と葬式でのカテリーナの狂乱
    5)ドーニャを家庭教師として雇っていたスヴィドゥリガイロフの登場
    といったところか。

    読みどころ満載の傑作小説。生まれてきた限りは、1度は読むべきだろう。

  • ようやく読了。ラスコーリニコフだけでなく周辺のあらゆる人物の行く末を詳細に綴る事で本作の奥行きが更に広まっているように思える。
    最終的には罪を認め、自首したラスコーリニコフだが読了後は決して陰鬱な気持ちにはならず各登場人物のセリフや掛け合いのお陰か非常に興味深く読む事が出来た。私も少しはドストエフスキーの筆致に慣れてきたのかもしれない。

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