嫌われる勇気 [Kindle]

  • ダイヤモンド社
4.36
  • (667)
  • (407)
  • (131)
  • (27)
  • (13)
本棚登録 : 5421
感想 : 540
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (259ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 自分の気持ちの持ち方で幸福感は得られるという話。そこには真理もある。

    でも、外因を否定したり、承認欲求を否定してしまったりしているので危険だと思う。抑圧につながる。否定するのではなく向き合っていくほうが安全だと思う。
    外因に原因を求めたり、承認欲求は生まれてしまったりするものなので、それを「自分がなっていない」と思うと自分は意志が弱いという劣等感をはぐくむことになってしまうと思う。ネガティブなことを全部自分の意志の責任で負わなければならないというのは極端で心の健康を損ないかねない。
    心理学というのも危険だと思う。再現性が追求されておらず科学的ではない。人生訓だと思う。


    ・原因論の否定→無理がある。自分の意志だけではすべての外因は克服できない。これはあまりに精神論で外因に目をつぶりすぎて危険。ただ、実は原因を捏造していることがあることはわかる。
    ・人の悩みは全て対人関係→これはほぼ同意
    ・承認欲求を否定→これは不同意。承認欲求は根源的なものだと思う。苦しみの源泉になりうることには同意をするが否定するのは欲望を隠すことで危険だと思う。むしろ承認欲求をみとめることで相対化していくほうが安全だと思う。
    ・自分と他者の課題の分離→基本的には同意。教育の面では過干渉はダメだが、ある程度の介入は必要
    ・変えられるのは自分だけ→同意。北風と太陽だね。
    ・縦の関係でみない。横の関係で見る。→存在には上下はないという心がけは大事だが、現実には能力には上下がある。
    ・自己肯定ではなく、理想通りではない自己をも受容→無理がある。60点なら受容できても、10点でも受容するのは難しい。10.1点に高めても受容は困難。
    ・幸福とは貢献感である。→その気もちもわかるが、個人的な欲望の幸福感、優越性を感じる幸福感もある。
    ・人生とは連続する刹那→マインドフルネスが心の健康に良いことには同意する。でも、過去と未来を行き来するのが人間。それは否定できないし、過去と未来から紡ぐ物語には面白さがある。

  • Netflixのカルト教祖になる方法を見た。他の人が否定的でもあなたには関係がない。あなたが始めるべきだ。当本と同じことを説いていた。しかし哲学と宗教の違いを明確に述べられるほど私に学はない。

  • 哲学者と若者の対話形式で進むアドラー心理学の本。
    過去のトラウマなんて存在しない。
    あるのは未来の目的のために事実を作り上げる、というのは斬新な考えだった。

    つまり、過去のいじめがトラウマになり引きこもっているのではなく、もう人間関係で傷つきたくないから引きこもる、という理解が正しいらしい。

    自分と他者との課題を分離すると言うのは本当にそうだと思う。
    人間関係におけるトラブルのほとんどは、他者の課題に他人が介入し過ぎるから。
    距離が近い友人や、特に家族については本当に気をつけようと思う。

    まあまあ良い本だとは思うが、ここまで売れたのはなんでだろうと不思議に思う。
    この本が売れてから、指導者との対話形式で進む本が巷に増えた。

  • 対話形式なのはいいが、反論と反論でどちらの主張も立って、哲人の言いたいことが頭に入りにくい。

    でもところどころなるほどーって思うこともあった。


    他者貢献っていうのはいいなと思った

  • 対話形式で読みやすくしているが、かなり心理学の深い内容が書かれている。
    アドラー心理学をわかりやすくした内容かと思いきや、これでもかなり考えさせられながら読んでいった。共感できる内容もあれば、できない内容もあって、生きてきた人生観によってかなり感じる内容は違ってくるとは思う。自分としては最終的に読んで気持ちのいい感覚はなく、嫌な気持ちにさせられる本だった。「自由とは嫌われること」「縦の関係はなく、横の関係とする」「刹那的に生きる」というのは納得できる内容ではなかった。

  • 多分一回読んだだけじゃ理解できない。
    なんとなく分かったような気になっているけど、分かってないかも…



    ・人は誰でも例外なく変われる。

    ・トラウマは存在しない。

    ・自分がどう生きるかは自分が決めている。

    ・人は怒りをねつ造する。

    ・他者からの承認欲求はいらない。
    褒めてもらえなければ何もやらなくなる。
    我々は他者の期待を満たすために生きているのではない。
    他者の期待など満たす必要はない。
    自分が自分のために、自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分の人生を生きてくれるのだろうか。

    ・他者の評価ばかり気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになる。
    承認される事を願うあまり、他者が抱いたこんな人であって欲しいと言う期待をなぞって生きていくことになる。
    つまり本当の自分を捨てて、他者の人生を生きることになる。

    ・対人関係のカードは常に自分がもっている、
    課題の分離ができていれば、すべてのカードは自分がもっている事に気がつく。

    ・他者からどうみられているかばかりを気にかける生き方こそ、自分にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイル。

    ・褒める事とは、能力のある人が能力のない人に下す評価である。

    ・人生とは、今この瞬間をダンスする様に生きる連続する刹那である。
    ふと周りを見渡した時、こんなところまで来ていたのかと気付かされる。
    ダンスを踊っている、今この瞬間が充実していればいい。

    ・舞台に上がって協力なスポットライトに当たると最前列の客席さえ見えなくなる。
    人生も全く同じで、スポットライトを当てれば過去も未来も見えなくなる。
    我々は今この瞬間を真剣に生きるべきである。
    過去が見えるような気がしたり、未来が予測できるような気がしてしまうのは、今この瞬間を真剣に生きておらず、ぼんやりとした光の中を生きている証である。
    人生とは連続する刹那であり、過去も未来も存在しない。

    ・過去にどんな事があったかなど、今ここにはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど、今ここで考える問題ではない。
    今ここを真剣に考えていたらそんな言葉など出でこない。

著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岸見一郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド・ダイア...
佐々木 圭一
クリス・アンダー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×