NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2014年 1月号

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制作 : ナショナル ジオグラフィック 
  • 日経ナショナルジオグラフィック社 (2013年12月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・雑誌 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 4910068470140

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2014年 1月号の感想・レビュー・書評

  • カヤポの特集は大変読み応えがあり、
    バカみたいな感想だけど、地球は広く私は無知だなと…。

    そして五輪好きとしては、ソチの記事も興味深く読んだ。
    ものすごい今更感だけど、次の五輪が迫る今だしね!
    ちゃんとタイムラグあまりないうちに本当は読みたい(>_<)

  • アマゾンの闘う先住民 カヤポ

    ブラジルのカヤポ族は、“アマゾンで最強”の誇り高い先住民。自分たちの森と文化を死守してきた彼らが今、ダム建設の阻止を目指して新たな闘いに挑む。

    文=チップ・ブラウン/写真=マーティン・ショーラー

     アマゾン川流域の南東部に暮らすカヤポ族は、ある意味では“アマゾン最強”とも言うべき先住民だ。ここに外国人が初めて足を踏み入れたのは、今から何世紀も前のこと。宣教師、黄金郷を探す冒険家、奴隷商人、ジャガーの毛皮目当ての猟師、ゴム樹液の採取人、それにセルタニスタと呼ばれる奥地専門の探検家もいた。ボートで川を移動するのは並大抵の苦労ではなかっただろう。だが、今はセスナでひとっ飛びだ。

     ブラジルの辺境の町トゥクマンから100ノット(時速185キロ)で30分ほど飛び、蛇行するブランコ川を越えると、突然、炎も道路も見えなくなった。もやの底に、原生林が横たわる。眼下に広がるこの森が、南米先住民カヤポ族の土地だ。

     ブラジル政府は、隣接した五つの地区をカヤポ族の居留地に指定している(総面積は日本の本州の半分ほどある)。自然保護区としては世界有数の広大な熱帯雨林を、わずか9000人の先住民が管理しているのだ。

     ブラジル共和国が建国されて11年後の1900年当時、カヤポ族はおよそ4000人いた。だがブラジルの辺境に鉱山や林業、ゴム樹液目当ての業者が進出するにつれて、政府や布教団体の懐柔策が始まった。布地や金属の鍋、なた、斧といった便利な品をちらつかせて先住民を手なずけようとしたのだ。
     こうした接触が、免疫をもたない先住民の間に麻疹などの伝染病を蔓延させた。アマゾン横断道路が建設された1970年代には、カヤポ族の人口は約1300人にまで減ってしまった。
    スティングも支援したカヤポ族の政治闘争

     だがカヤポ族もやられっぱなしではない。1980年代から90年代にかけて優れた指導者が次々と現れ、政治的な闘いを展開した。自治と土地の自主管理を求める闘いのなかで、カヤポ族の首長たちはポルトガル語を習得し、自然保護団体の支援を取りつけた。支援者のなかにはロックスターのスティングなどの有名人もいた。

     こうした運動が実を結び、1988年には新憲法に先住民の権利が明記された。その翌年、シングー川のカララオー・ダム建設計画に対する抗議が始まった。カヤポ族は自分たちの土地の一部がダム湖に沈むとして自然保護団体とともに大規模なデモ活動を展開。いわゆる「アルタミラ集会」の開催に至ったのだ。

     現在、カヤポ族の人口は急速に増えている。ショットガンや船外機付きのボートを所有し、交流サイトのフェイスブックも使いこなす。
     だが最新テクノロジーや貨幣経済の社会慣習を巧みに取り入れつつも、彼らは独自の文化を守り続けている。ビデオカメラで伝統的な儀式や踊りを録画するほか、政府担当者との交渉も記録する。以前は金の採掘会社と手を組んだり、マホガニーの伐採権を売却したりする村長もいたが、いずれも後悔を招く結果となり、今ではそうした関係はほとんどなくなった。

     内部に多少の対立があっても、問題はとりあえず脇に置き、目標を掲げて団結する。そうした柔軟なやり方を学んだおかげで、カヤポ族はブラジルに現存する約240の先住民のなかでおそらく最も豊かで、強い力をもつ部族となった。伝統的な儀式、血縁関係を軸とする社会、「ジェ」と呼ばれる独自の言語、森に関する深い知識、自然と人間が一つにつながっていると考える世界観は、今も健在だ。

    ※ナショナル ジオグラフィック2014年1月号から一部抜粋したものです。
    編集者から

     「アマゾンの先住民カヤポ族」と言われても、なんだかなじみのないテーマだと感じるかもしれません。で... 続きを読む

  • アマゾンの原住民もFacebookを利用している。
    出稼ぎ労働者の待遇があまりにも悪い。

  • 一番印象的だった記事は「出稼ぎ労働者の愛と孤独」。

    アラブ首長国連邦の首長国の一つであるドバイ。
    昨今爆発的な経済発展を遂げているけれども、
    ドバイに暮らす210万人のうち、この国の国民はわずか1割。
    残り9割はなんと出稼ぎ労働者だという!驚きでした。

    近代化、グローバル化が進むほど
    裕福な人はさらに富み、貧しい人はさらに貧困に喘ぐ。
    祖国にいる家族に少しでも良い暮らしをさせるために、
    愛する人と離れて、刑務所並みに窮屈な宿舎で毎日を過ごす。
    なんて悲しい世の中なんだろう。やるせない…。

    「プーチン 野心の祭典」の記事も興味深い。

    ソチオリンピックの影にある血塗られた歴史。
    手つかずの自然が残っていた美しい村は、
    大規模な公共施設の建設で一変する。

    内戦が続いていたグルジア共和国に隣接し、
    かつてチェルケス人の大量虐殺が行われたとされる土地。
    プーチンはオリンピック会期中のソチでの
    抗議活動や集会を禁止しているという。
    ロシアの復権を世界中に誇示しようという彼の思惑。
    やはりこの国は恐ろしいというイメージが拭えない…

  • カヤポ族の現状は興味深かった。出稼ぎ労働者は、今後の日本の少子高齢化にとっても人ごとではない。

  • 「出稼ぎ労働者の愛と孤独」が特に印象に残った。クウェート、カタール、
    アラブ首長国連邦といった国々は、総人口に対する市民権のない住民(出稼ぎ労働者)の割合が世界で最も高く、90%近くにまで達するという。もともと人口が少なく労働力が不足しているのに、石油収入で潤っている今では、誰もサービス業や肉体労働をやりたがらず、外国人労働者をどんどん受け入れている。
    ドバイのリッツ・カールトン・ホテルで、泳ぐ客に飲み物を運ぶ「プール大使」の写真が載っていたけど、その服装にあきれた。スーツかタキシードを着て、シルクハットまでつけてプールの中を歩いていた(もちろんビタビタ)。向かう先には白人しかいないみたいだけどきっと金持ちなんだろう。価値観の違いと言ってしまえばそれまでかもしれないけど、この仕事には絶対にもっと別の適切な服装があるはず。カネにものを言わせて、不合理も無駄も気にしないお国柄がうかがえる。自分は幸か不幸かこういうサービスを利用することはないけど、利用したくない。
    記事では出稼ぎ労働者の悲哀がいろいろと紹介されていた。久しぶりに帰国できても「私が帰省している間は金が入ってこないんでね。妻はさっさと送り出そうとするんですよ」という人も。仕送りは一度味をしめたら最後で、家族はどんどんそれに依存して、より多くの仕送りを期待するようになる。出稼ぎ労働者はATMのような存在だとも。

    外国に出稼ぎに行かずにすみ、普通に働けば生活できる日本のありがたさを感じた。きれいなプールも産油国より身近だしありがたい。日本に来ている外国人労働者の人たちにもこれからはもっと敬意を持ちたい。

  • 「だからこそ、年長者が若者に言ってやらなければならない。白人の作った者を使うんじゃない。白人には白人の文化があり、私たちには私たちの文化があるんだとね。まねばかりしていると軽く見られて、何もかも奪い取られてしまうだろう。でもこちらが伝統を守って違いをはっきりさせていれば、彼らも無茶はしてこない」

    カヤポ族の村長の言葉がぐっと刺さった。
    早晩カヤポ族も現代人の生活にまぎれてしまうかもしれないけど、伝統を守るってこういうことでもあるのだな。
    この観点で見ると、歴史上、世界中に伝播してくる大きな文明を、無秩序に受け入れて消え去った文化がゴマンとある一方、何とか自分たちの伝統を守って生き永らえている強い文化もあるのだろう。

    「人類学者たちはかつて、先住民の文化を純粋なまま残しておきたいと考え、現代文明が導入されるのを毛嫌いした。だが文化も生き物と同じで、都合の良いものは取り入れながら進化する。それでも強い伝統は大切にされ、この先も守られていくはずだ。オウムの羽飾りを頭にかぶり、ペニスケースを着けて暮らす方が、バットマンのTシャツに短パン姿で生活するより偉いかどうかは分からない。だが、カヤポ族がもつ森の動植物に対する深い知識や、多様な文化、そして豊かな自然そのものにはいくら評価してもしきれない価値があるはずだ」
    そうだそうだ。

    出稼ぎ労働者の話も悲しくてやりきれない。

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