幽談 「 」談 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 9
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感想・レビュー・書評

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  • どの話もさらりと読むと「えっ、何」ポカンとなってしまう。でも後からじわりじわりと怖さというか不気味さというか…。「十万年」良いかな。怖さでは「知らないこと」「成人」。「逃げよう」もじわじわとくる。

  • 十万年がお気に入り。
    怖い話というよりも、何だか綺麗だと思った。
    誰でも似たようなことを考えていたことがあるんじゃないかな?

  • 幽霊は出ない。なんだかこわい話。
    オチがないのがなおこわい。

  • 幽霊の正体見たり枯れ尾花

    京極夏彦とか何年振り⁉︎と思いつつ、夏は京極さんですね。
    幽霊が必ず出てくるというわけでもない短編集でした。

    一番最初の話が手首を拾う
    今は離婚してしまった妻と訪れた宿の庭で見つけた手首に、再度会いに行くという話でした。
    手首って手と腕のあいだ、を指す言葉だというイメージが強すぎて、手がくっついている状態ものを手首という表現することにつき、無駄に気になってしまった。
    手だけではなく、少し腕がくっついた状態というのがきっと表現したかったのだと思う。
    というか「手首」という言葉が使いたかったというのが本当のところではなかろうかと。
    細い指、柔らかな掌、関節の具合…手と腕を繋ぐ、少し括れた手首。
    手首から伸びる腕を想像させ、それら全てを内包する言葉として。

    普通の怪談話もあり、幽霊よりも怖いものは人の狂気だなと思わされる作品もあり、
    最後の「こわいもの」なんかはこれぞ京極さんの作品だなという貫禄で、畳み掛けるような鬼気迫る感じで、まぁ間違いない感じです。


    備忘録
    こわい(怖い、恐い、畏い)
    不安 不気味
    かすかなみたま

  • 京極夏彦版「世にも奇妙な物語」といった感じ。
    スッキリ派の方にはあまりオススメできないかもしれない。

  • 『』談シリーズ。
    ずいぶん前に『旧談』は読んでたので、私は2作目。
    京極夏彦さんの本は読んでるうちにぐるぐると目が回って眩暈がして、関くんみたいになっちゃうんだけど 笑
    こちらもそうなった。
    *
    「手首を拾う」の手首の描写が『魍魎の匣』を思い出して、とても…好き。
    表紙の手首もすごくいい。
    *
    雑誌の『幽』に連載されてたものなのかな?
    多分雑誌を購入したみたいで、「下の人」と「逃げよう」は読んだことある作品だった。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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