Kindleで復刻ということで喜んでポチッ。中見てガックリ。2編の内、1つは既読。「しあわせは子猫のかたち」が第1話とは。「失はれる物語」で読んじゃったからな・・・。とはいえ、このお話は自分にとって大好きなお話なので、じっくり再読。そして涙。たまらんのですよ、この話。なんか胸の奥底で、ズズーンって感じで。やはりページを繰って、ことあるごとに余韻に浸るように、そして涙ぐみ。2人と1匹の不思議な生活とそれを乗り越える二人の思い、やり取り。思い出しただけで涙が。
そして第2話。タイトル「失踪Holiday」のお話。こちらはうってかわって、少女の成長譚。というか狂言誘拐とその顛末ですね。文章がアオイですねえ、なんとなく。挿絵も相まって、おかしくかわいいお話になっています。勘違いから、血の繋がらない父母への疑心へ。それでも楠木クニコの計らいのお蔭か、勘違いに気付き、自分が子供だったと気づく。そうして少し大人になったのかな。結局3000万円は奪ったままなのだから、良い話という訳ではないが、人間関係捨てたもんじゃない、って感じでしょうか。
あとがきが面白かったですね。メタ発言的な。若いんだろうなあ、と思う書きっぷり。読んでる方が少し照れくさい(笑)