バッファロー'66 [DVD]

監督 : ヴィンセント・ギャロ 
出演 : ヴィンセント・ギャロ  クリスティナ・リッチ  アンジェリカ・ヒューストン  ベン・ギャザラ  ケヴィン・コリガン 
  • ギャガ・コミュニケーションズ
3.58
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  • (5)
  • (4)
本棚登録 : 191
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4571147374539

感想・レビュー・書評

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  • ちょうど19年前の7月、1999年の7月にこの映画は公開されて、わたしは都会のミニシアターまではるばる電車を乗り継いで観に行った。
    映画に一番はまっていた頃で、一日五本を分刻みのスケジュールの中、映画館をはしごするのが月イチの楽しみだった。
    何を観たか、ほとんど忘れたが、その中でもとりわけ印象に残っていた作品のひとつがこれ『バッファロー’66』。

    ビリーの、メチャクチャで頑なな中にも他者の愛情を欲する子供のような純粋さ、レイラの、さみしさに敏感に反応して相手を受け入れる、ビリーの理想の母親のようなおおらかさ。どれも抱き締めたくなるほどキュート。

    印象的なのがレイラの姿。ブロンドにメイク濃いめの仏頂面ファニーフェイス、幼児体型にふくよかな胸、シフォン系生地の薄水色ミニワンピ姿は強烈だった。靴のストラップも良い仕事してる、ような。
    ビリーの半端丈のパンツに赤いブーツがちらりとか、ママ役のヒューストン(そういえば『アダムス・ファミリー』でもリッチと共演)のスタジャン(?)とか今見ても好きです。

    ストーリーはとてもシンプル。
    映像は凝っていて観ていて楽しかった。
    ラストの小憎らしいハッピー感はデートムービーにぴったりだと思う。

    でも女の子拉致っちゃあかんぜよ(笑)

  • 5年の刑期を終え、釈放されたビリー(ヴィンセント・ギャロ)は、母親との電話でいくつもの嘘をついてしまう。
    いもしない妻を連れて帰らなくてはならなくなったビリーは、通りがかりのレイラ(クリスティナ・リッチ)を拉致し、妻のふりをするようにを強要する。
    初めは渋々従っていたレイラであったが、ビリーの孤独な心、純粋さ、優しさを理解し、次第に好意を持つようになる。
    一方、ビリーは5年前に彼を陥れたスコットに復讐するために・・・。
    ヴィンセント・ギャロの自伝的要素を含んだ映画。
    母に愛されず常に神経質でイライラしていてカッとなりやすいビリーの中にある孤独さや寂しさ、粗暴なビリーの中にある孤独さや優しさに気付き心を通わせるクリスチーナ・リッチのキュートな魅力、ビリーと両親のぎこちない再会シーン(ビリーの母はビリーがチョコレートアレルギーであることを知らない、ビリーと父親がナイフの向き方でけんかする)の秀逸な演出、ギャンブルの損金1万ドルと八百長したフットボール選手への復讐の顛末、ユニークなカルト映画。


  • クリスティーナリッチみたいな女の子なんてそうそういないから!!
    憧れ店だったらいつまでたっても彼女はできないよ。と、これをみて良いと思った男子に言いたい。

    といいつつも、可愛すぎるのは事実

  • 後半ですべてがやられた。あっというまにやられた。最初はトイレに行きたくても閉鎖されていたりとなんともついていない気性の荒い男の話なのかと思っていたら全然違った。
    なんだろ、じわじわくる。観終わったあと幸せな気分になる。孤独から救われて、待っていてくれるひと、愛してくれるひとが、帰るところがあるってこんなにも幸福なのか、と。それに出逢えた奇跡が素晴らしい。切なくて、寂しくて。
    いいかっこしたくてもかっこつかない、不器用で、純粋で、ダサくて冴えないのにプライドばかり高くて、でも根はいいひとなんだよね。良い映画だった。おしゃれで。

  • 自暴自棄になったゴロつき男が、やっと最後になって、最高の女がそばにいることに気づく。そのあとの彼のウキウキぶりのギャップがなんとも微笑ましい。

    大体こんな身勝手な男に女がついていくわけがなく、身勝手な男目線の映画だなとうんざりしていただけに、この後味の良いラストにはしてやられました。

    小太りのクリスティーナ・リッチもなんとも言えずキュート。写真をとるときの表情が良かったな。イエスの「ハート・オブ・サンライズ」を使うセンスもにくい。

  • 単調なのに、なんかクセになる作品。

    実家での四人の会話シーンがすき。
    あのカメラワークが面白くて驚いた。

    最後あたりからいっきに情報が流れてきて
    飽きない。
    ラストの嬉しそうな二人を見ると幸せになれる。

  • 再鑑賞。
    いくら感動しても結構内容を忘れている自分にしては、かなり記憶に残っていた。
    やはり構図の妙が素晴らしい。
    シリアスとシチュエーションコメディのバランスも絶妙。
    デニーズのトイレで「生きられない」と泣き崩れるシーンは、見ていてものすごくつらい。
    妙に綺麗好きで几帳面な性格がコメディやビリー・ブラウンの可愛さ・優しさを生み出すが、同時に心を開けないというシリアスをも生み出す。
    母性というと陳腐だが、受け入れてくれ愛してくれる女の子がいるだけで、人生が分岐する。
    とにかく単純で笑えて泣ける最高の映画だ。

  • 両親からの愛情を知らず、その不運な環境が彼に心を閉ざさせていたから
    ある女性が彼を愛した時、とても戸惑っているように見えた。
    両親への怯え以上に、怯えていた。
    でも愛情に心から飛び込むために、長年の憎悪を捨てるラストシーンは素晴らしい。
    その瞬間、幸福そうにはしゃぐ彼が愛おしかった。

  • 刑務所帰りの男とゆきずりの少女の奇妙な恋愛をエキセントリックな演出で描く異色のラヴ・ストーリー。

    監督、脚本、主演、音楽をひとりでこなしたヴィンセント・ギャロのこだわり。
    固定カメラ中心の独特の映像は小津安二郎の影響を受けたとか。

    ヴィンセント・ギャロ インタビュー
    「オレは昔、パリで行われた小津の回顧上映に20日間毎日通い、40本の作品を観た。字幕はフランス語だから、言葉などはまったくわからないし、あらすじのパンフもなかった。でもそれはオレの人生のなかで最高に素晴らしい瞬間だった」
    「今まで誰も愛したことのない人から愛されたいと思わないかい? そりゃ特別に感じるだろうぜ。自分に会う前、今までただの一度も他の男とセックスしたり、愛したり、手紙を書いてない女とセックスするようなことが、人生に何度あると思う? 人ってのは置き換えたり、取り替えたりたりできるもの。だけどこの映画はそうでないものを扱っている。この世界にはこの二人しかいないんだ。前にも後にも二人だけ」

    ラストのビリーが友達に電話する唯一の笑顔シーン
    『何があったと思う?女と出会った、俺を愛してる、美人で気だてのいい子だ。』

  • 超やさぐれた男が初めて人の優しや愛に触れて、思いやりの心が生まれるまで

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