累(1) (イブニングコミックス) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 油絵の表紙絵が妖しくなまめかしい本作。
    亡き女優の母とは似ても似つかない醜い容貌を持ち、叔母から疎まれ、同級生に虐められる少女、累(かさね)。
    母の形見の口紅を塗って口づけをすると、他人の顔と交換できる不思議な力を得て、成長した累は、眠り病の美貌の新進女優の代役となり、天性の演技力で舞台に立ち、脚光を浴びていくが…。
    他人の顔を手に入れることは他人の人生を奪うこと、その罪悪感と葛藤しながらも舞台女優として成功を掴んでいく貪欲な姿、元の顔に戻って正体がバレてしまうかもしれないハラハラ感、素顔の時の惨さと舞台に上がった時の晴れやかな高揚感のめくるめく落差の描写が、ページをめくらずにいられません。
    美への執着と芸能界での成功の執念は『ヘルタースケルター』(岡崎京子)にも通じる世界観ですが、本作は怪談から着想を得ており、絵も現代作品としてはやや古風な描線で、あたかも往年の大映ドラマ(80年代に流行した、大袈裟な演出、泥々の愛憎劇が繰り広げられたドラマシリーズ)を見ているようです。

  • このお話は、ただの美しいシンデレラストーリーではない。
    ”奈落の底から白い照明の下へと”、そう願う少女の物語。
    少女は醜くて・・・「怖くておぞましくて気持ち悪い」、だが・・・その描かれる感情は真に迫っている、その流れる涙は、とても悲しくて美しい。
    続きが気になる作品。

  • 主人公があまりにも不憫なお顔で見てられなくなった

  • 快活クラブ、ブックオフで読む

  • 北島マヤが人の顔を奪うことができたらこんなになっていただろう、という物語。
    説話『累ヶ淵』が原案となっているので、怪談噺「真景累ヶ淵」とは兄弟にあたる物語になるのでしょうか。
    キャラの動きに説得力があるうえに、どう動くのかわからない面もありドキドキしながら読んでいた。
    しかし最終2巻は主人公だけでなく物語自体も迷走しているように思えた。結末はもやっと。

  • 全巻読破。引き込まれて一気に読んでしまった。

  •  タダ読み(3巻まで)( ´ ▽ ` )ノ

     美人女優・淵透世(すけよ!)の遺児・累(かさね! 親子ともどもとんでもない名前だ)は壮絶ドブス(>_<)
     だけど魔法のリップを使えば、まるでひみつのアッコちゃんのように大変身( ´ ▽ ` )ノ
     母譲りの演技力で夢の舞台へ駆け上がれ( ´ ▽ ` )ノ
     
     設定もキャラ造形も筋立てもノリも、まるきり昭和の少女マンガ世界( ´ ▽ ` )ノ
     異様な熱気に満ちてて、絵柄もかわいいからついついハマっちゃうね( ´ ▽ ` )ノ
     ただこのかわいさが良し悪しで、累チャンがあんまりブスには感じられないんだよなあ……(´ε`;)ウーン…
     この子、もし「ヒロアカ」に参入してたら蛙吹梅雨って名前で人気キャラになってたんじゃなかろうか?( ´ ▽ ` )ノ
     豊かな表情も相まって、マンガ絵としてはむしろカワイイ方に分類される顔のような気が……(´ε`;)ウーン…
    (映画版だと芳根京子だったのか……もう「ブス」の定義がよく分かんなくなってきた……(´ε`;)ウーン…)
    (以下続刊)
    2020/11/19
    #1456
     

  • 期間限定無料セールにて。
    面白い。イジメが酷すぎる分、口紅の効果が際立つというか…でも、根本的な解決になっているのか…。主人公の葛藤が伝わってくる。
    次巻以降は口紅や母親の謎が徐々に明かされてくるのかな。楽しみです。

  • 演技力のあるブスが美人と顔を入れ替えて承認欲求を満たす話
    設定はいいけど続きが気になる程ではない

  • 主人公が口紅を使うまでの経緯、感情、使ったあとの渇望する気持ち、すごく丁寧に描かれている。
    これは面白い。

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著者プロフィール

イブニング新人賞ゆうきまさみ大賞及び宇仁田ゆみ大賞にて、共に優秀賞を受賞。2013年より同誌上にて連載を開始した『累―かさね―』が、テレビをはじめとする各メディアで絶賛され、今最も注目を集める若手漫画家としてその活躍を期待されている。本作『誘―いざな―』はこの『累―かさね―』の前日譚を小説として執筆したもので、松浦だるまの小説家としてのデビュー作となる。

「2014年 『誘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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