そして父になる Blu-rayスタンダード・エディション

監督 : 是枝裕和 
出演 : 福山雅治  尾野真千子  真木よう子  リリー・フランキー 
  • アミューズソフトエンタテインメント
3.89
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本棚登録 : 118
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4527427811119

感想・レビュー・書評

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  • 福山雅治が初の父親役を演じている作品です。
    テーマとしては、父親とはなにか?家族とはなにか?を扱っています。

    お話としては、幸せだった2つの家族が、病院の取り違えを機に、6歳の息子を交換することになります。野々宮家と斎木家の家族に優劣をつけることはできません。ビジネスマンとして働く野々宮良多も、電気屋として働く斎木雄大のどちらも大人であり、良い父親であった。

    作中では仕事を大切に、家庭をないがしろにしている良多に警告を発し、良太に家族とはなにか?父親とはなにか?を考えさせる内容となっている。

    最後の二人で語りかけるシーン。あのシーンは感動的であり、心に迫る良いシーンではあったが、幸せの家族像があまりにもステレオタイプで納得はいかなかった。

    腑に落ちない点もあるが、総じて丁寧な演出と静かな心理描写はよく、カンヌ国際映画祭で受賞するくらいの価値があるくらいの傑作な映画でした。

  • せつないね。せつない。
    それしか言いようがない。
    うーん。
    正しい答えは出ないよな。
    うーん。

  • 決して悪くはなかったんだけど、見終わった後少し物足りなさが残った。

    最も印象に残ったのは、良多と琉晴の「なんで?」「なんでも」のやりとり。
    最初、斎木家に行く慶多は何となくなんとかなりそうだけど
    野々宮家に行く琉晴は大丈夫かしらんと心配になったのが
    あのやり取りを見て、良多がこれまで誤魔化してやってきた部分に
    向き合わざるを得ない状況、関係を
    琉晴が良多にもたらすことになるのかなと
    そう思ったら、この父子は激しくぶつかることになるかもしれないけれど
    だったら大丈夫かもと思った。
    ゆかりとみどりの河原のシーンも印象的だった。
    真木よう子の母親が思った以上に母の、女性の慈しみが深く表現されていて良かった。
    物足りなさを感じたのは、やっぱり福山雅治の父親だったんだろうなあ。

    この映画自体とは関係ないけれど、先に「凶悪」を見てしまったので
    瀧さんが登場したところでギャーとなった。こわいわ。

  • 佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
    https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/MD00016733?caller=xc-search
    ※館内利用です。マルチメディアコーナーで視聴できます。

  • 少し想像していたのとは違ったが、非常に味わい深い作品だった。視聴したのはTV放映の是枝監督による再編集版。元を観ていないので比べられないが良かったと思う。ただ僕の常識では6年も育てたら血縁関係がどうであろうとそのまま育てるけどな〜相方も全く同意見。どこが「切れ目」とも言えないが 1年も経ったらもう手離せないだろうな、と思う。

  • 人がまとまる為には、繋がる為には、何が必要なんだろうね、という話

  • いやはや、まいりました。文句なし。是枝監督作品にハズレなし。最高です。めちゃくちゃ、良い。めちゃくちゃ、良いです。

    こんな素晴らしい作品を観ちゃうと、あんま、言うこともないですね。これだけ深刻なテーマを、これだけしっかりと向き合って、これだけちゃんとした映画にしているという事実。それだけでもう、こう、感無量です。

    是枝裕和(これえだ ひろかず)監督は、やっぱ、特別やわ。特別中の特別やね。ホンマ、素晴らしい。正真正銘の映画監督、という意味で、ホンマに素晴らしいなあ、と思える、数少ない存在ですね。

    内容に関しては、もう、観て欲しい、という一言しかないですね。ほんま、よお毎回毎回、しんどいテーマを、きっちり映画化されるよなあ。で、ほぼね、ハズレがない、という奇跡的素晴らしさ。とにかく、観て欲しいです。

    女性の方なら、主人公が福山雅治、っていうだけで、基本観る価値ある気がします。男前度は最高のまま、すんばらしい演技、されてますので。

    男性の方なら、真木よう子、でてまっせ、っていうところで、高ポイントですよねえ。美しいんだなあ、これが。元ヤン?と思われる豪快さの肝っ玉かあちゃん役、似合うなあ。

    リリー・フランキーは、言わずもがな。そら、男前度でいいましたら、福山さんには引けはとりますけれどもね、でもまあ、ある意味、男の理想はこちらにある。ホンマ、ええ存在感です。リリー・フランキーという存在は、ある意味とある分野的日本男子的人間国宝ですね。

    小野真千子、この映画で初めて知りました。と思ったら、「萌の朱雀」に出演していたんや。知らなんだ、、、観たの、昔過ぎるからなあ、あれ。「殯の森」にも、出演してはるんやね。気になる気になる。いやあ、美しいですね。素敵です。気になる女優さんです。

    あと、是枝監督は、何故にかほどに、子役さんを上手く使えるのだろうか。「誰も知らない」しかり、「奇跡」しかり。こんな監督がいるから、邦画鑑賞は止められないんだよなあ。

  • 実際にレビューするまでは☆五つのつもりでしたが、幾ら福山さんの大ファンといえども、それとこれとは別という気がしまして―。

     本当に深刻なテーマだと思います。
    映画のラストは福山さんが前の息子(我が子と信じていたが、よその子だった)に
    ―もう、ミッションは終わりだ。
     と宣言するところで終わります。
     これはあくまでも私の考えにすぎませんが、この後、ふた組の親子は以前どおり、実子ではない息子と共に生きる、つまり元のサヤに戻る道を選択したのではないかと暗示させられるような気がします。
     見終わった後、主人とこのテーマについて話し合いました。
     主人は見ていませんが、私が簡単に内容を説明しました。主人が福山さんと同じ立場の父親になったとしたら?
    応えは
    ―実子を引き取るだろうが、今まで他の環境で他人の子として育ってきた子を我が子として完全に受け容れることはできないだろうし、また今まで我が子として育ててきた子に対しても急に他人とは思えないだろう。
    でも、他人の子だと判ってしまったら、もう育てることはできない。
     女性と男性、つまり男と女では違うのでしょうか?
    私は実は今までどおり、たとえ血が繋がらなくても、今まで育ててきた子を我が子として育てたいという結論でした。今まで育ててきた子を手放すなんて、私にはできそうもないですね。
     もちろん、実際にその立場になった時には、またどうなるかは判りませんが。
     本当に重たいテーマで、切断を迫られた当事者にとっては残酷なことです。
     結局、子どもの取り違えを現実問題として考えた時、最も収まりの良い具合になるということは難しいのです。判りやすくいえば、子どもはむろん、その家族すべての人にとって理想的な解決方法など無いということです。
     誰もが真実を知れば、一生消えないモヤモヤ―葛藤を抱えて生きなければならないでしょう。
     一つだけ言えるとしたら、〝努力〟と〝意思の力〟でそれを乗り切るしかないし、もしかしたら月日がそれを幾ばくかは解決してくれる日が来るかもしれない。だけど、すべてを受け容れられる日が本当に来るのかどうかは判りません。
     親たちが最終的な決断を下すその一歩手前で映画が終わったのは、そういう意味だと思います。どんな応えを選んでも、難しい道でしょう。
     我が子が取り違えられていたと知る事件の発端から、真実を知り悩み抜き、何とか真実を受け容れようとする親の姿はリアルによく表現されていました。
     しかし、結末として、どうすれば良いのかという点については不明瞭で、今一つでした。
     この問題に正解などないことを考えれば、この終わり方が最高というか仕方ないのだと思えますが、やはり結末を今一つ描き切れていないということで、☆四つになりました。
     
     

  • 2月6日 フジテレビ9時

  • 原作は子供が生まれる前に読み、映画版は子供が生まれてからブルーレイディスクで観た。特にリリーフランキーが『父親は代わりが効かない仕事だ。子供といた時間も大切だ。』というセリフにはジーンときた。そのセリフを聴いて子供との時間を増やそうと思う。

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著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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