宮台教授の就活原論 [Kindle]

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  • 太田出版
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感想・レビュー・書評

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  • P110
    社会学の大学院生たちは、どう見ても社会から隔離されて社会を全く知らない人たちだらけでした。社会を知らない社会学者。まるで逆じゃないか。

    僕は単純に、学生たちの選択肢が増えることはよいことだ、不完全情報よりも完全情報のほうがよいはずだ、と思っていました。できるだけ多くの情報を、できるだけ小さいコストで得られるのはよいことだと思っていました。それが合理的に決まると思った。でも、選択肢が増えすぎると人々は混乱し始めます。性愛でも就職でも「最適マッチング幻想」が蔓延した結果、「もっと良い選択しがあるはずだ」と永久に迷い続け、全選択に失敗するようになりました。

    P146
    なぜ日本人の男はナンパがヘタかという切り口を使います。なぜ下手か。答えは簡単。「ノーと言われたら傷つくんじゃないかと恐れるから」です。欧米人はそんなことおそれない。
    社交術の伝統があるから。相手によく思われることではなく、「ひとかどの人物」だと思われること。「ひとかどの人物」だと思われれは、イエスかノーかは単に相手の好みに帰属する偶発性に過ぎず、結果として歩留まりが上がります。

    P151
    勉強も遊びもできるやつ>遊びしかできないやつ>勉強しかできないやつ>両方できないやつ

    後から取り返せることに時間を使ってしまった小は、その機会費用の分、遊びで得られる経験をしていない」がゆえに「経験値が低いしょぼいやつになりやすい」

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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