ダラス・バイヤーズクラブ [Blu-ray]

監督 : ジャン=マルク・ヴァレ 
出演 : マシュー・マコノヒー  ジャレッド・レト  ジェニファー・ガーナー  デニス・オヘア  スティーブ・ザーン 
  • Happinet(SB)(D)
3.91
  • (22)
  • (41)
  • (28)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 177
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953061187

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この映画で、マシュー・マコノヒーがアカデミー主演男優賞、
    ジャレッド・レトが助演男優賞を獲ったと聞いた時から気になっていた。

    特にマシュー・マコノヒーの演技…凄かったです。
    役作りのために激痩せしたという事は死っていたけれど、
    ここまでとは思わなかった!

    HIV陽性と診断され余命が30日とされたロン。
    自分が忌み嫌う同性愛者の病気にかかってしまった事が信じられない。
    ドラッグなのか女なのか、どこから感染したのかは分からないけれど、
    とにかく自堕落な生活を送ってきたロンには心当たりはいくつもあった。

    そこから彼の孤独な戦いが始まります。
    友人からはホモ野郎と罵られ、エイズだからと触れるのすら疎まれ…
    まるで今までのツケが一気にまわってきたかのよう。

    同じくエイズを患うトランスジェンダーのレイヨン。
    最初は犬猿の仲だったロンとレイヨンが、
    徐々にお互いを認め合っていく過程がすごく良かった。
    レイヨンを演じたジャレッド・レトの女装姿、綺麗でした(笑)

    これが実話に基づいているんだというから驚きですね…
    製薬会社の裏側が描かれていましたが、
    これが本当だとするとオソロシイ事です。

  • DALLAS BUYERS CLUB
    2013年 アメリカ
    監督:ジャン=マルク・ヴァレ
    出演:マシュー・マコノヒー/ジェニファー・ガーナー/ジャレッド・レト
    http://www.finefilms.co.jp/dallas/

    1980年代、まだエイズが同性愛者の病気としてしか一般に認識されていなかった時代に、うっかりHIVに感染してしまった女好きの主人公・ロン。HIV以前に、酒、ドラッグ、賭博に、乱れた女性関係と不健康要素満載のロンは、しかしその自由奔放な発想ゆえに、「余命30日」と宣告されても大人しく入院して医師にされるがまま・・・という一般的なリアクションを取らず、自ら情報収集し猛勉強、病院で処方される薬を拒否して、認可されていない薬を海外から持ち込み、自力で生きる道を模索することを選ぶ。

    医薬品会社とずるずるの医師がろくに臨床試験の結果を検証もせずに使う薬がもたらす副作用、薬の認可に対する機関の怠慢、そういった社会問題的な部分でもロンは闘い続けるけれど、個人的にはそういった大義名分より、もっと身近な人間関係におけるロンの心の変化が感動的でした。

    友人だと思っていた仲間たちがロンのHIV感染を知った途端に離れてゆくけれど、以前は同じようにゲイに偏見を持っていたロンのほうはトランスジェンダーの感染者レイヨンと友情を築いていく。一方で女医のイヴは、当初面倒くさい患者だったロンの生きざまに次第に影響されていく。大勢の仲間がロンから離れていった中で、新しく構築されていった関係、さらにさりげにずっと変わらなかった警官との友情も素敵だった。

    結果的にロンはHIV感染者たちの間で多大な貢献をし、自身も医師に宣告された余命を大幅に上回る人生を送るのだけれど、終盤で彼がイヴに吐露した「死なないことに必死で、生きている心地がしない」という言葉が痛切でした。

  • HIVに感染して余命わずか30日と宣告された主人公・ロン(マシュー・マコノヒー)。
    この映画は単純なお涙ちょうだい映画ではありません。
    だいたい、ロンに感情移入はできない。トレイラーハウスに住んで、その日暮らしをし、酒に女にロディオに明け暮れる荒いマッチョ系。
    ドラックで感染したのか、性で感染したのかはわからないけれど。
    いきなり倒れて、病院で余命30日。救われない。
    時は80年代。最初のHIV感染者がゲイの人だったために、ゲイがなる病気となってしまったHIV。
    そんなマッチョカウボーイの仲間たちはロンを敬遠しだす。まーロン自体もゲイが大嫌いときたもんだ。
    なんとか生きてやる!と病院で未認可の治療薬での治験を受けるのだが悪くなる一方で、病院から逃げ出し自暴自棄になりたどり着いたのがメキシコ。
    ロンはそこでメキシコの医師から今までの薬は治療には効かないことを教えてもらい、その医師の治療で回復に向います。
    でも、その治療薬はUSでは未承認。そこであの手この手を使いUSに持ち込み、売り始めるんですねぇ~。
    それにしても・・・ちょっと前に観た、『リンカーン弁護士』のマシュー・マコノヒーとえらい変わりよう!
    ロンを演じるために21kgも減量したんですもの><
    友達たちは去り、一緒に会費を集めて無制限で必要な薬を配ばるという「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立する相棒は、ロンが嫌いなトランスジェンダーのレイヨン(ジャレッド・レト)。
    ジャレッド・レトも14kg減量したんだそうで。女装姿が美しかったぁ~
    余談だけど、ジャレッド・レトは『チャンプター27』のために30kg増量。通風にまでなったという^^;
    二人ともすごい役者魂をみせてくれました。
    そしてもう1人の主役が病院でHIV患者の担当医をしているイヴ(ジャニファー・ガーナー)。
    彼女は普通の人間。最初は病院側の人間だったけど、彼らの回復力や行動をみて、少しずつ何が正しいのかを考え、ロンたち側の人間となっていきます。
    ロンたちが対峙するのは社会の偏見、製薬会社、製薬会社と結託している医師、政府、そしてHIV。
    最初は自分の利益のために薬を売っていたロンだけど、悲惨な現状をみていて、だんだんそれは人助けへと変わっていきます。
    でもその目的があったからこそ、彼は余命30日だったのに7年も生きたんでしょう、きっと。
    それにこの映画も実話ベースですからねぇ。こんな反骨精神の人もいたんだなーと。
    2時間弱の映画ですが、展開のテンポもよく、この映画に魅入られてしまいますよ。
    アカデミー賞で主演男優賞、助演男優賞を受賞しましたが、これは当たり前!と私は思います。

  • FDA(日本の厚労省も)が患者本位ではない団体であることを告発している作品。許認可を統括するFDA役人と新薬でぼうろ儲けする製薬会社と研究費の欲しい研究者(医者)の3者は利害関係でつながっており、副作用も含め危ない薬だとわかっていても、自らの利益のために患者を犠牲にすることを恥じない。
    実話なので見ごたえがあるが、マシュー・マコノヒー、ジャレッド・レトなどの迫真の演技が胸を打つ。
    ブルーレイ特典での未公開映像では、レイヨンと女医師の関係性がよりわかる内容であったのに、未収録は残念。また、日本の製薬会社が登場している。
    ちなみに、1991年に亡くなったフレディ・マーキュリーのHIV陽性確認は1987年ころで、本作の主人公が反AZT運動を始めたのが1985年だったので、この悪魔の治療薬が彼にも処方されていたかどうかは不明だが、免疫不全が途切れず進行していた症状をみれば、AZT処方だった可能性が濃厚だと思われる。無念、合掌。

    『ダラス・バイヤーズクラブ』(Dallas Buyers Club)は、2013年のアメリカ合衆国のドラマ映画。監督はジャン=マルク・ヴァレ、出演はマシュー・マコノヒー、ジャレッド・レト、ジェニファー・ガーナー、スティーヴ・ザーンなど。1992年に『ダラス・モーニングニュース』の記事で取り上げられたロン・ウッドルーフの実話が基となっている。

    あらすじ:
    1985年ダラス、電気技師でロデオ・カウボーイのロン・ウッドルーフは「エイズで余命30日」と医師に宣告される。当時まだエイズは「ゲイ特有の病気」だと一般的には思い込まれており、無類の女好きであるロンは診断結果を信じようとしなかったが、詳しく調べる内、異性との性交渉でも感染することを知り病気について理解していく。しかし、友人や同僚たちに疎んじられ、徐々に居場所を失っていく。
    治療薬のAZTは、当時臨床試験が開始されたばかりだった。AZTの存在を知ったロンは主治医のイヴ・サックスに処方してくれと迫るが、イヴは藁にもすがりたい患者の思いを知りつつも、「安全性が確認されていない薬を処方することはできない」と突っぱねる。その治験に協力していたのが、トランスジェンダーのレイヨンだった。
    ロンはアメリカではエイズの認可治療薬が少ないことを知り、効果の高い未承認の治療薬を求めて国外へ向かう。その中でAZTが免疫力を著しく低下させる毒性の強い薬であることを知ると、AZTの使用をやめ、免疫力低下を防ぐために常日頃から愛用していたコカインも断つ。AZTよりも安全性が高く有効な未承認治療薬ペプチドTを入手したロンは、服用により体調が向上するのを実感する。帰国後、ロンは薬を密輸して国内の患者に売れば大きな利益になると考え、レイヨンをビジネスパートナーとして、毎月400ドルの会費の支払いと引き換えに無料で薬を受け取れる会員制のエイズ薬購入団体「ダラス・バイヤーズクラブ」を立ち上げる。当初こそ金儲けが目的であったものの、自分の運んだ薬によって多くの患者が救われているという事実を認識したロンは徐々に人々への貢献へと意識を向けていき、彼に賛同する人々の手助けを受けながら治療薬を待つ人々のために懸命に薬をかき集めていく。
    しかしFDA(アメリカ食品医薬品局)がAZTを認可したことで状況は一変し、AZTの投薬を推奨し始めた医師や製薬会社、そして彼らの違法行為を察知したFDAが立ちはだかる。摘発の末に薬を全て没収されるという憂き目にあい、FDAが掲げた新たな規則の影響で薬が思うように手に入れられなくなり徐々に経営難に陥っていく中、レイヨンが症状の悪化で亡くなる。彼女のかかりつけの病院でAZT治験の受け入れを決めた医師を非難するロンだが、彼女の死にはコカイン依存による免疫力低下も絡んでいた。彼女はロンからの再三の忠告にも拘らずコカインを断つことができなかったのである。怒りと苦悩の中、苦境に立たされながらもロンは私財を投げ打つ覚悟で薬の販売を続け、会費を払えない貧しい患者に対し薬を無償で配るようになる。
    財政難の一方でバイヤーズクラブに入会を希望する患者の数は日に日に増加していき、その中にはAZTを服用している者たちが多くいた。そのことを知ったロンはAZTの開発元である製薬会社アボネックスが主催する講演会に乗り込み、エイズ患者に毒性が強い薬を売りつけるアボネックスと事実を知りながら認可したFDAを激しい怒りと共に非難する。同時に会場にいた患者たちにAZTの服用を止めてペプチドTを使うように呼びかけていく。そうしていく内にも多くの患者たちが薬を受けとれぬまま亡くなっていき、ロン自身も徐々に体調が悪化していく。満身創痍状態の中、彼の闘いはFDAを相手取った法廷闘争へと移っていく。FDAの所業を非難すると共にペプチドTの承認を訴えるロンに対し、裁判所はロンの怒りを肯定しつつ訴えそのものについては「法的根拠が希薄」との理由で棄却する。法廷闘争自体はロンの敗訴に終わるが、FDAは未承認薬であるペプチドTのアメリカ国内での使用を認める。多くの患者たちに救いがもたらされ、ロンもカウボーイとして念願の復帰を果たすまでに回復する。
    余命宣告されてから7年後の1992年。長きに渡る戦いの末にロンはこの世を去っていった。(ウィキペディア)

  • 面白かった。
    主演マシュー・マコノヒーの役作りの減量が見事であった。ジェニファー・ガーナー演じる女医もなかなか良かった。

  • 2018.3.7

  • ・主役がどんどん病的にやつれて行くのがすごいと思った。

    ・すげー保守的で頭悪そうなのに図書館で先入観にとらわれずエイズの勉強するのがすごいと思った。

    ・税関で捕まったとき、いきなり演技力があって笑う

    ・本当に金のためにやってるのか分からなくなってくる。徐々に人のためになってきたのかな。論文とかも読んでるみたいでメキシコの医者崩れとも対等に会話してるし。

  • 何回か観れる面白さ。
    カウボーイのHIVの主人公が自らHIVの薬を輸入、販売して患者を助ける会社を起こす。未承認薬の普及にも努めた。

  • [鑑賞方法:ヒューマントラストシネマ有楽町にて]

    ■感想
    ジャレッド・レト、薬物中毒の人物を演じるの、この作品で3回目だよね? なのにちゃんと演じ分けているところが凄いなと思った。しかも、キレイ! 実際間近で見ても、瞳が青くてキレイだしね。音楽にしても演技にしてもこの人の才能につくづく感心してしまうよ。

    マシュー・マコノヒーの演技、初めて見たせいか、知らない分、先入観もないし、リアリティが増した。うん、面白かったよ。

  • まず、マシュー・マコノヒーの変貌ぶりに驚かされました。
    予備知識ゼロで見始めた為、エンドロールで初めて主演を彼が務めている事を知り、
    本当にびっくりしました。全く気付きませんでした。

    純粋に「すごい」と思いました・・・。表情の柔らかいイケメンで、古い言い方ですが「色男」的な役のイメージが
    強かったので、痩せこけ、攻撃的で影のある顔つきは本当に別人のようでした。

    作品自体もとても良かったです。
    HIVという病気自体についてと言うよりは、月並みな言い方ですが
    「最後の最後まで諦めないこと」について考える映画だったように思います。

    ロンの行動は多くの人の救いになったし、支えになりました(病の面ではもちろん、精神的にも)が、
    それはロンが、絶望しながらも生きることを諦めなかったからだと強く感じました。

    言いなりになるのではなく、自分で考え、動く事。
    言うのは簡単でも、なかなか出来る事じゃないと改めて気付かされました。

    そしてこの映画が実話を元にしていると言う事が、より大きな感動を与えてくれました。

全27件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×