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- / ISBN・EAN: 4907953061248
感想・レビュー・書評
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ジュディ・デンチが見事な演技で魅せてくれる見応えのあるヒューマン・サスペンスでした。
50年前に未婚の母となってしまった主人公。当時は社会的に許されない出産だった為、修道院に母子とも収容され自由な親子関係を気付く事が出来なかった。
その上、子供が三歳を迎えると母親の意思に反して養子に出され別離してしまった。宗教的に許されない事を悟っていた母親は一人偲びながら50年の時を過ごすのだったが、ジャーナリストと知り合って修道院の処理と子供のその後を知りたく調査を依頼するのだが・・・
失礼ながらあの年齢に達しているジュディ・デンチの美しさに驚きました。確かにその表情には皺が数多く刻まれている。この作品ではそんな彼女の表情のアップを多用して見事な表情を描き出している。掴み切れていないわが子の存在を案ずる母親の表情。その一喜一憂する表情の変化の中に何とも言えぬ美しさを感じました。
是非とも未鑑賞の方にお勧めしたい作品でした。 -
英国の主婦フィロミナには未婚まま出産し修道
院によって養子に出されて生き別れの息子がい
て、元ジャーナリストの助けを借りて彼女は米
国に渡ったとされる息子を捜す旅に出ます。
カトリック教会が未婚の母の子供を金銭目的で
養子に出していたという衝撃的な実話を基にジ
ュディ・デンチが息子を捜す母親を熱演してい
ました。悲痛な真実を知るたびに母親のフィロ
ミナが心を痛めていた姿は観ていて切なかった
です。最後の決断シーンは涙が出ました。
流石、ジュディ・デンチだと思った作品です。
いつまでも心に残る素晴らしい映画だと思いま
した。 -
事件の舞台はまたもや、アイルランドの修道院。
ジュディ・デンチ演じるフィロミナは、若い頃に夫ではない男性と関係を持って妊娠したことがあり、修道院に入れられた。
昔のアイルランドの修道院は刑務所の役割を担っていた、と言いたくなるくらい、そこでは、きびしい労働と思想統制が待っていた。我が子と会える時間は毎日、1時間だけ。
しかも、親子ともにずっと暮らしていけるわけではなく、修道院では、養子をのぞむアメリカ人に「望まれない」子どもたちを売っていた。立派な人身売買だ。あまりにひどすぎる設定だ。ところがこれはみな事実に基づいているのだそう。
フィロミナの息子アンソニーもまたその犠牲になる。ある日予告もなく、彼女は息子と引き離されたのだった。
何十年かのち、政府関係の職を失ったばかりの元ジャーナリスト、マーティン(スティーヴ・クーガン)は、ロシア史か何かの本でも書こうかと思いつつ次の一歩を出しかねていた。
そんなときにフィロミナとマーティンは、彼女の娘を介して知り合う。老境に入っていたフィロミナは、生き別れになった息子が今どうしているのか知りたがっていた。
恰好のネタを手に入れたマーティンは、フィロミナとともに息子を探すことに決めるーー
(ここまで来て、ひょっとしてマーティンとフィロミナが親子なのかも、というできすぎた直感がよぎったが、事実はもちろんより複雑だった。)
ちなみにマーティンは無心論者。フィロミナは今でも敬虔なカトリック。この両極端な2人がともに息子を探す旅にでることで、物語に2つの視点が与えられ、本作に視野の広さがもたらされている。
マーティンから見れば修道院の行いは、人身売買と悪質な隠蔽を行なった、重大な犯罪行為でしかない。
かたや、フィロミナにとって修道院は、自分という人間の土台を作ったものでもあるため、必ずしも憎悪しきれない。
そのために2人のあいだにはときに軋轢が生まれるのだけれど、ともに時間を共有することで互いを理解してゆく過程もまた見所のひとつ。
だからこそ、旅の果てにたどりついた場所でとったそれぞれの態度にはとても考えさせられた。
現代の視点からすれば100%許されざる野蛮な行為だとしても、当時のアイルランドではある程度「正しい」とされていたという歴史的事実もちゃんと考慮していて。
ともあれ当事者であるフィロミナがとったある態度のほうがマーティンよりも数段立派であり、彼自身それに気づいている。その立派な態度が、神に仕える修道院が本来教え体現すべきものであったという皮肉。
ある意味、フィロミナは修道院に対して、もっとも賢明な報復をすることに成功したというべきだろう。 -
離れ離れとなった息子を探す年老いた母親の実話。アイルランドの修道院で働いていた彼女は若くして身ごもってしまう。禁欲を説くその修道院では、生まれてくる子供は養子として米国人に売られていた。老齢となり、良心の呵責に耐えながら過ごした50年間、やっと彼女は母親として息子の真実を知りたいと思った。米国で育てられた息子が、今どんな境遇にあり、母親のことやふるさとアイルランドのことを覚えているのか?
作品で明かされる息子のとった行動に、涙することでしょう。
『あなたを抱きしめる日まで』(Philomena)は、2013年のイギリスのドラマ映画。監督はスティーヴン・フリアーズ、出演はジュディ・デンチとスティーヴ・クーガンなど。10代で未婚の母となり、幼い息子と強制的に引き離された女性フィロミナ・リーの実話を綴ったマーティン・シックススミスのノンフィクション本『The Lost Child of Philomena Lee』を原作としている。
第70回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、クィア獅子賞を受賞。スティーヴ・クーガンとジェフ・ポープが金オゼッラ賞(脚本賞)を獲得した。
ストーリー:
フィロミナ・リーは若かりし頃、婚前交渉で妊娠したことがあり、カトリックの厳しい戒律により修道院に収容された。フィロミナの息子はアンソニーと言い、修道院で定期的に会う事はできたが、ある日アンソニーはとある家庭の養子となり以後消息が途絶える。
そうして50年の年月が過ぎたが、フィロミナは常にアンソニーの事を気にかけ、娘のジェーンにアンソニーの存在を告白する。ジェーンは偶然にもマーティン・シックススミスと言うジャーナリストと知り合い、母の息子について本を書かないかと持ちかけてマーティンはフィロミナとともに実の息子を探す旅に出る。フィロミナ達は修道院に行くが、アンソニーがどの家庭に養子になったかの記録は火事で燃えてしまい残っていないという。
何かを隠蔽していると感じたマーティンは修道院近くのバーで聞き込み調査をすると、バーの店員によれば、修道院ではアンソニーのような子供を、金銭と引き換えにアメリカに養子に出していたという証言が得られ、フィロミナ達はアメリカ行を決定する。
アメリカではジャーナリストであるマーティンの人脈によって、アンソニーの新たな情報が得られる。アンソニーはアメリカで養子となり、マイケル・ヘスと名付けられたことが分かった。マーティンはインターネットでマイケル・ヘスと検索すると、レーガン政権下とブッシュ政権下で法律顧問を務めた人物であることがわかる。フィロミナに顔写真を確認してもらうと、マイケル・ヘスはアンソニーに相違ないと答えた。しかしマイケル・ヘスは既にAIDSで亡くなっていた。
調査を進めるとマイケル・ヘスはゲイであり、かつてのパートナーによれば、フィロミナがいた修道院の墓に眠っていると聞き、フィロミナ達は調査開始地点の修道院に戻り、マイケル・ヘスの墓参りをする。(ウィキペディア) -
生き別れた息子を探したときにはすでに…
抱きしめることができないのに、なんか明るげなパッケージが余計、悲しくなる。 -
無理やり引き裂かれてしまった息子を捜すアイルランド人の主婦が、元エリート記者の男との旅を通して不思議な友情で結ばれていくさまを描く、実話をベースにしたヒューマンドラマ。
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これ良かったなー。
意外と最近の出来事というのがもうね・・・
この映画、好きです。
何の接点もなさそうなフィロミナとマーティンがいいコンビになっていく...
この映画、好きです。
何の接点もなさそうなフィロミナとマーティンがいいコンビになっていくのもいいんですよね。
ジュディデンチ、素晴らしかったです。
そして、お久しぶりです♪
この女優さん、とても良いですね。
お母さんの心情が上手く描かれていると...
そして、お久しぶりです♪
この女優さん、とても良いですね。
お母さんの心情が上手く描かれていると思いました。
逢いたい想いと申し訳ないと思う想い…その間で揺れ動いている。
アンソニーにお母さんの想いを伝えられなかったのがとても残念ですが この旅でフィロミナは穏やかな余生を過ごせたでしょうね。