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- / ISBN・EAN: 4934569646231
感想・レビュー・書評
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2013年 日本 62分
監督:橋口亮輔
出演:篠原篤/篠原ゆき子/成嶋瞳子/中島歩
「草野球」「コンパニオン」「発泡酒」「レジ店員」「ゼンタイ」「主婦」の6つの短編からなるオムニバス映画。演劇ワークショップから生まれた作品だそうで、出演者の大半は無名の新人。このあと同じく橋口監督の『恋人たち』主演に抜擢される篠原篤や成嶋瞳子も出演。いちばん知名度あって篠原ゆき子くらい? あと一人イケメンがいて、調べたら中島歩という役者さん、この映画と前後して美輪さまの舞台『黒蜥蜴』オーディションで大抜擢されたという人でした。結構朝ドラとか大河とか出てるらしいけど全然知らなかった。
さてどの短編も、シュールなショートコント風でいて、とても会話がリアル。日常の中で「こういう場面あるある!」と思わされる生々しさで、とても面白かった。大爆笑っていうんじゃないけれど、この微妙な空気、いや~な感じが癖になる。
タイトルになっている「ゼンタイ」(※全身タイツ)の人たちだけが、わりとみんな良い人で癒される。仕事や人間関係、日頃のしがらみを忘れて、誰でもない人間になったときに人は自由になれるのだろうか。全身タイツのインパクトが強すぎて、どういう映画か伝わり難いのが勿体ないと思う。橋口監督の他作品が好きな人なら絶対これも好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何者にもないものに、なってます
日常的な会話が
ただただ繰り広げられるのを
ぼんやりと眺めるのは
嫌いじゃない、 -
「何でもない何か…になってます」
物凄くいろんなものが詰まってて、やたらと重い一言でした。
どうしても看過できない事ってあります。
とにかく許せない事ってあります。
いますぐ逃げ出したい事ってあります。
すべてが嫌んなっちゃう事ってあります。
ガマンガマンじゃ息が詰まります。
自信持てないから辛い事ってあります。
真面目な自分が嫌な事あります。
世渡りって大変ですよ。
長い物には巻かれろって嫌ですよ。
生きていく事って大変ですね…
そんな時、
逃げる勇気を持ってみてはどうですか?
本作はそんな作品でした。
ちょっと見てるのが辛かった…
可哀想と言うか、苦しいと言うか…
そんな気持ちになりました。
けったいなモノをピックアップした出色の作品です。
一見の価値あります。 -
ぐるりのことの監督の作品なので、期待して鑑賞。
予告を見ても、ん?ん?ん?という内容というか。掴めない感じ。
2回見たくなるし、なんか語りたくなる映画だと思う。たぶん周りでこの映画を見たことある人いないと思うけど(笑)
オムニバスで5人くらいで話をしているなかで、話が合わなかったり、なにか受け手が受け取ってくれない会話。受け取ろうともしないことだったり。
そんななかゼンタイの人たちはお互いを尊重して、優しさを見せる。自分の顔、自分の表面を見せないことでコミュニケーションが潤滑に進んだりとする不思議なエピソードを伝えていると思う。
その反面、顔を晒さない匿名性だからこそ言えること、できること。ネットの匿名性かなとも思ったり。
すごく深い話なのか?浅い話なのか?なんかもやもやする映画でした。
あと、なんとなくダイヤログインザダークを思い出しました。 -
「ぐるりのこと。」「ハッシュ!」の橋口亮輔監督の全身タイツ(ゼンタイ)を愛する人々を巡るオムニバス・コメディ。
予告編 http://youtu.be/yRRk3tYwGZg
現実社会で何でも上手くいっている人なんてそんなにいるわけない。
そんな時は"何者でもないモノ"(匿名?)になればいい。
笑えて観た後はちょっとホロッとくる映画。
"ゼンタイ"は世界で通じる日本発の世界共通の言葉だそうです!