- Amazon.co.jp ・電子書籍 (320ページ)
感想・レビュー・書評
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「マグダラのマリア」ではなく「まぐだら屋のマリア」。
登場人物それぞれが胸に秘めている辛い過去が・・
それが壮絶すぎて、読むのが辛いところもある。
そんなそれぞれの過去がだんだんと明らかになりながら、最後はなんとよい読後感なんだろう。
許せないと思っていた晴香さえ、最後は許せてしまう。
それが原田マハさんの筆力なのか。
登場人物みんながとても素敵。
とくに克夫さんが魅力的でした。 -
内容が重い、重すぎる。
子供から連絡が無い、ただ待ってるしかないお母さんは辛いだろうなぁ。 -
最初は、なんなんかなと思いながら、読んでいたが、途中から、一気に読んでしまった。重い過去がありながら、乗り越えて生きていけるようになったことが良かった。
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名前がそうかなぁーと思ってたけど「ヨハネ」が出てきた時は、大事な場面だったけど笑ってしまった。
私は許せるかな…、多分許せないな。死んでも恨み続けると思う。 -
引き込まれる
原田マハの作品の中で好きなジャンル
最初に謎があり、それを解明したくて夢中で読み進んでしまった。
「まぐだら屋のマリア」という題名、そして、登場人物が新約聖書の使徒の名前と被ることから根底にキリスト教の信仰があるのかと思ったが、全くそれは感じられない。ただ、罪をただの罪悪とせずに「赦し」のイメージが漂うところはやはり、キリスト教の贖罪の精神を彷彿させた。
登場人物の個性がそれぞれ際立っていて魅力的だった。映画を観てるように情景描写も鮮やかで、マハさんの中には現実のモデルとなる場所があるのかな、と感じた。
罪の意識を抱えるもの、何かから逃げて来たものの集まる場所「尽果」。暖かさより寂しさ、寒々しさの漂う町にある暖炉のような食事処「まぐだら屋」。
そこにいたマリアは人々の癒しの存在。だが、彼女にも謎が付きまとう。登場人物の不安や後悔、そしてときめきを共有しながら謎を少しずつ明らかにしていく。
最後になるにつれ、涙が止まらなかった。
読後は、様々な葛藤が穏やかになだめられ、気だるさの中で静かに脱力できた。
たくさんの会いたい人がいる。
オススメの本だ。
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父親からの虐待に苦しんだマリアを救ったのは担任の教師だった。しかし二人は恋愛関係になり教師の妻と子を自殺に追い込んでしまう。マリアは教師の母の住む尽果という土地にきて小さな食堂を経営する。そこに来た紫紋や丸弧という絶望を抱えた青年らを何も言わずに世話をする。彼らも結局は母の元に戻っていく。この本は故郷、親子というものをテーマにしているのだと思った。マリアの故郷はこのまぐだら屋であり、紫紋や丸弧の故郷はやはり母のいる場所であった。そして尽果は彼らの第二の故郷となった。どうしても許せなかったことは丸弧がSNSで母を殺すことに同意したことだ。冗談のつもりでも許せない冗談だった。この本が人と人との素晴らしいつながりを描いていても丸弧のこの行為だけで私はこの本に嫌悪感を抱いた。
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読みやすく、面白い。腹が減る
死んで楽になるくらいなら、生きて苦しみなさいというフレーズは刺さる。 -
登場人物の名が新約聖書の登場人物に似ている。神さんまで出てくる。作家はどこまで聖書に深入りして書いているのか、僕にはさっぱり…。
最後には作家が種明かしをして、説明してくれるのだろうと思っていたが甘かった。
他人の命に関わる罪科を背負った人々をいかに救うかというテーマなんだろうか。責任を問い質す神に許されるストーリーでもある
紫紋はアメリカ人ならサイモンと発音するのかな。その名の人の歌に「明日に架ける橋」がある。生きるのに疲れ、親友もいない、つらい時に僕は君を慰め救うよ、と歌うのは、この小説では紫紋か。マリアにも見える。何も指摘しない優しい村人にも見える。
救済物語。
#まぐだら屋のマリア #原田マハ #kobo
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絶望の中に必ず希望はある。人との繋がりがあればもう一度立ち直れるということを実感した小説でした!心が温まり、とても感動できる作品でした。
時間が経つのが早いですね。
いつもレビュー楽しみにしています。
これからもよろしくお願...
時間が経つのが早いですね。
いつもレビュー楽しみにしています。
これからもよろしくお願いします。