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- / ISBN・EAN: 4571390736801
感想・レビュー・書評
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これは良い映画!すごい好き!視線や演出がシンプルで、見てて主人公の気持に素直に共感できた!ゲイの事とかもフラットに描かれている印象もあって、その辺も好きだった!身近な問題がテーマになってるけど、映画として綺麗に作られてるところも好きだなー!
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若き監督グザヴィエ・ドランのあか抜けた才能とでも言うべき感性にときめく。
「わたしはロランス」よりも、
この「マイマザー」の方が全体的に好きなのだけど、
ラストがどうにもいまいちだった。
けれどラストに向かうまでの一つ一つの動き、言葉、
母と息子それぞれのザラついた感情に、痺れた。 -
以前から気になっていた、グザヴィエ・ドラン監督の作品を鑑賞!
19歳としては中々の出来映えかと全体的にみて思います。本作での準主役である母親は、ちょっと日本人からみるとヒステリックな気がしますが、ああいうものでしょうか?ね・・・。どう足掻いても子離れ出来ない親が
一人息子に過干渉して、息子はそれに応戦して吹っ切ろうとするもんだから軋轢ハンパない状態に!!
またポイントとなるのが、主人公の青年が同性愛者であるという事。監督兼主役が実際にそうであるため非情にリアルに同性愛の恋愛が上手く描かれてたかな〜と思います。
ストーリ的には青臭い親子愛ですが、終盤の母親には
私的に愛すべき滑稽な一面が感じられて来ました。
もはや口喧嘩一つ一つがコントの様におかしく見えてきてしまいます。
映画の出来を左右する上で画のアーティスティックな風合いはセンス有り!!母親のどぎつい服装も、ある意味
センスありです。 -
母親と二人暮らしの青年が、母を愛しながらも憎悪の感情を抱いていく姿が印象的。多感な時期特有の母に対する憎しみ...。血が繋がっているからこその愛憎劇が心に染みます。
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この母親は完全に人格障害なんじゃないかと思う。
母親を愛することはできない、でも愛さないでいることもできない、っていうのが印象的だった。 -
母と子の関係を描いた映画はたくさんあるけど、こんなに切実に、期待して裏切られて悔しくてでも嫌いになれなくてまた期待してでも好きにはなれなくて、っていう感情のループを描いた映画はなかなかない。
女というだけで、男というだけで、期待されるものと自分の素質が一致しないで生きて行くのは辛いよな。
あと、母は“子どもは何も話してくれない”と言うけど、母こそ何も自分のことを自分は話す必要がないと思っていて、それではずっとわかりあえないよね。と思った。 -
ユベールと10代の自分のかぶることが多くて、歯痒さを覚えずにはいられなかった。
母を愛すことも、愛さないこともできない。いや、愛しているときもあれば、愛せないときもある。17歳というのはとめどく起伏が変化する、忙しいのだ。対して母は、息子の文句に耳も傾けず、一見さほど大して悩んだ様子も見せない。しかし、母は息子と向き合うことを避けているだけなのだ。母に「今日ぼくが死んだらどうする?」と怒って訊くのだが、ユベールが立ち去ってから母が「明日わたしも死ぬわよ」と言う。当分この2人は解り合えないのだ。2人とも相手のことを解っているつもりなのだが、言葉にして伝えないが故に、2人の対立は続く。
当時19歳のドランが、現実から神話世界に至るまで<母>という絶対的存在に、ここまで真摯に向き合っている。冷めた言い方をすれば、<17歳><母>とい存在をうまいこと処理している。大人ですら失敗しうる<母>との対面を、<17歳>の自分との対面を、見事に再現している。
ファストモーション、スローモーションにくわえて、モンタージュや大量のカット割り、スタイリッシュな音楽、若さのエネルギーが溢れるのと同時に、確立された世界観、処女作と信じたくないほどの才能を見せつけられた。