櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた (角川文庫) [Kindle]

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  • 櫻子が鴻上にやさしすぎて、美味しいんだけど、美味しいんだけどなんか落ち着かない。。
    百合子呼びは正直だいすきだが!
    鴻上が櫻子に懐きすぎてて「まじか(だが共感)」ってなるが!
    こんなんさあ、アフレコされたら、鴻上の中の人は即落ちするでしょうわたしならする。(?)

    やさしい、より、最早あまい。何故だ。
    他人をシニカルに見極める櫻子が鴻上を善と判断するのが早すぎて(そもそも初登場の事件で既に、早々に)、鴻上の良い子感もつよすぎて、
    それが正しいんだからそれだけ見る目があるってことなんだろうけれども、「はれ?これは櫻子??」ってなる。
    ばあやと惣太郎で重ねているのだとは思うんだ。あと基本、子どもにはやさしいのだとも思うんだ。まあ素としては年上に可愛がられる方がお似合いだけど。笑
    感情の機微に疎いのに鴻上の気持ちはツーカーでわかっちゃう櫻子。つよい。わたしびみょうにわからない。。少なくとも反射とか直感とかでは無理、うう

    不安になる程無邪気だという櫻子の笑顔、わかるなあ。。
    というか、櫻子の無邪気な笑顔、が読んでいていつも上手に想像できないんだけど、
    アニメ画像をちょっと見て、納得と同時にやっぱり違和感もあって、簡単にイメージ出来ないことも合わせてそれが「不安になる程」ってことだと思ったりした。
    基本のキャラデザが大人っぽすぎるのかなあ、、でも櫻子はやっぱりこのキャラデザがお似合いだよなあ、、
    大人っぽいひとが子供っぽいって、絶妙に不安になる。
    ……いやたぶん、魅力として描かれているんだから、もっとこう、萌え要素だね?!

    アニメ版といえば、鴻上はずっと原作デザインでイメージしていたのだけれど、アニメ版デザインを知ってから今回再読ツアーをしていて、
    この話ではアニメ版未視聴にもかかわらず思い切りそちらで浮かんでしまった。
    黒髪、って書かれているから余計に、。
    色素薄い系の原作デザイン、かわいくてすきなんだけどなあ。

    花房の話がいよいよはじまった訳だけれど、良い感じに惹き込まれる。
    こちらでは櫻子が年下家出女子にやさしい面も出しつつ結局シビアに落ち着いたりもして、ついこちらの方がしっくり来たりした。
    この回に限らず、興味が失せた、の瞬間にいちいち共感してしまう。
    磯崎先生は認識していたよりかなり繊細情けない系男子でびっくりだ。そうかここまでだったか。

    直江の存在が、ある意味花房よりも余程不気味で、そわそわする。
    15巻まで進んでいながら未だ書き込まれていない思わせ振りさ気になる。。
    単純に脇役なの?んな訳はない??
    鴻上が最たるものだと思うんだけど、ばあやさんの反応を見ても、櫻子がこうも沢山のひとを受け入れている状態ってこれまでなかったんじゃないかと思って
    九条家のパーティが賑やかになることがうれしくって、ばあやさんが嬉しそうなの本当うれしくって
    べつに、正太郎さんのおかげの変化、という風には正太郎さん目線の所為か然程思わないんだけど笑
    準レギュラー化する身近なひととそれ以外のひとの落差、はげしいなあ。
    善人だけが生き残れるせかい、というのは当たり前っちゃあ当たり前なんだけど、鴻上も磯崎もトラウマアピールがちょっと強すぎて、
    人物に厚み、は欲しいけれども加減ってむずかしい、、わがまま!

    大人になった正太郎さんのそばにはもう櫻子がいない、みたいな匂わせ方を、今回も、一巻……だったか、でも、されているようで
    そばにいない段階として語っているけれど、そのあとまたそばにいるようになるんでしょならなきゃヤダ!という願望にまみれつつ読んでいる。
    変わり者の櫻子だけど、師として同士として仰げるような年上男性にはけっこう恵まれていて、素直に尊敬していて、けっこう羨ましい。尊敬の感情って尊い。

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著者プロフィール

北海道札幌市出身。2012年まで旭川市在住。小説投稿サイトE★エブリスタにて作品を発表し、高い筆力で人気となる。同年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」にて、E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞受賞(Eleanor.S名義)。他に、怪盗ロワイヤル小説大賞 優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト 大賞を受賞。著作に「昨日の僕が僕を殺す」シリーズ、「涙雨の季節に蒐集家は、」シリーズ(共に角川文庫)などがある。

「2022年 『後宮の毒華』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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