ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • KindleUnlimitedで読了

    昨日から、冗談抜きで体調が良くなかった。だるいし夕方からばばーんと熱が上がった。ただの不良でコロナとかじゃないので、もう安静しか手はないのだが、久しぶりに7度8分はしんどい。今朝になってもまだ7度3分。家事をするのもおっくうだし、家族も自分の病院に行っていて、そんな事情からラノベの方が読みやすく、今読み終えてきたところだ。

    今回は、前の巻で登場した、栞子さんの母、篠川智恵子の、見えない課題と言うか挑戦を、栞子さんが受ける。そういう状態だ。やっぱり智恵子さんは、栞子さんを連れて、書籍探究の放浪をしたいようだ。同時に彼女が、バイトの大輔くんとくっつくのも、賛成なような、苦々しいような感じらしい。まあ、それはそうだろう。死んだ夫と見比べたら、バイトの、態度の大きめな男の子なんて、宛になりそうには見えないし。別れたら栞子さんが傷つくのも解ってるから、嫌だってところだろうか。それでも、娘が幸せではいて欲しいようだから…こういうややこしい女性は…うん。家族にいたら大変だ。

    今回出てくる、古書専門雑誌のバックナンバーの謎も、ブラックジャックのコミックスの話も、寺山修司の詩集の話も、ちゃんと栞子さんは正解にたどり着く。ぐずぐずしていた大輔くんとの関係も、きちんと答えが出るし、読者としてはスッキリする。

    栞子さんは、母親の二の舞いになるのを怖がっているが、智恵子さんのように、他人の不幸を承知で招いて弄んだり、冷笑したりはしない。まして利用したりもしない。
    真面目で、相対したお客さんや関係者、友人や家族を、ちゃんと思いやったり好きでいる人間性を持っている。 それがあったら、そんなにひどい結末は迎えないだろう。出奔しそうで怖いと打ち明けた栞子さんに対する、大輔くんの回答も、ここばかりは、心から『いい男じゃん』と思える即答ぶりだったし。むしろ、そうはなれなかった自分を見るようで、智恵子さんのほうが苦い思いをしていそうだ。

    やあ良かったと喜ぶ読者をよそに、最後で本当に大変な事件が起こりそうな引きが来る。怖い怖い。ただね、ちょっと…ファーストキスの場面、次は邪魔入れないであげたいな…。そう、このふたり、キスもまだで。でもダメかな。二度あることは三度あるっていうし。もう一回はキス、お預けだろうなあ。くすくす。

  • 本にまつわる謎解きは、今回は手塚治虫「ブラック・ジャック」だけ。僕の本棚にも「ブラック・ジャック」は当然並んでいるけど、文庫版だけ。手塚治虫が、コミックスに収録する際に手を入れていたりだとか、そもそも収録しない作品があるだとか、連載順とは異なる順番で収録されているだとか、とにかく書いたら終わり・・の人ではなかったということは初めて知った。知らないことを知るという喜びがこのシリーズには満載。その他、寺山修司も「彷書月刊」も、本そのものにまつわる話ではなかった。それでも、本の話は心地よい。そして、物語はいよいよ佳境に・・・・。

  • ビブリア古書堂シリーズ5

    大輔の告白の返事をする前にどうしても母と話をしたかった栞子さん

    母からの挑戦状のような謎を解き
    自分は母のようにはならないと決意。
    あの母は怖い・・・

    大輔と栞子さんがやっと!!
    最後に怖い展開が。

  • このシリーズが好きで読破しているが、この母は怖い。
    知識の追求も過ぎるとこんなに冷酷になるものか。
    でも面白いのでつい読んじゃう。
    五浦くんの人間味がとてもよい。

  • 少しずつ確信に迫っている。リアルタイムで追っかけてた人は大輔くん以上に待ちぼうけを食らっていたんだろうな。

  • だいぶ主軸に迫ってきた印象
    二人の仲の進展が気になる所に
    母親の存在感が増してくる
    数々の男が智恵子さんを中心に
    動くのは凄すぎないかな
    ダークサイドに引き込もうとする
    お母さん怖いし
    うまく和解できるような
    落としどころが想像つかない

  • ビブリア古書堂の事件手帖の第5巻。

    栞子さんと母親、栞子さんと大輔、栞子さんの母親と父親、そして栞子さんの母親の周りの人々…。いろいろなつながりがわかってきて、そして何かに収束していきそうな予感の第5巻。

    プロローグとエピローグに騙されました〜!
    やられたぜっ。楽しませてもらいました。


    5巻で取り上げられた書籍は…
    「愛のゆくえ」リチャード・ブローティガン
    「彷書月刊」
    「ブラック・ジャック」手塚治虫
    「われに五月を」寺山修司

  • 物語も終わりのための助走に入って、不穏な様相でこの巻は閉じるし。栞子さんの母はなんでも知っていると言うような雰囲気で、話が進んでいきますが、栞子さんと大輔くんのペアには、それを覆すような大どんでん返しを期待してるわ

  • 面白かったです。
    二人の間のほのぼの感がいいです。




    ごうらさんあざやかでした。
    しかし個人的に今回の終わり方は好みではないです。

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著者プロフィール

『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズが累計700万部を超えるベストセラーとなる。同シリーズで、文庫作品初の『本屋大賞』候補、『本の雑誌』が選ぶ「この40年の書籍 第1位」に選ばれるなど、幅広い層からの支持を集める。

「2022年 『ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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