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- / ISBN・EAN: 4907953061095
感想・レビュー・書評
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地位も名誉も財産も、あまりあるほど持ち合わせている主人公。ただ、女性に対しては恐怖心を持っている初老の男。ある不思議な出会いで、娘と呼んでも良いくらいの女性と知り合い、初めてのトキメキを憶える。観ていて、女性に対する不器用な接し方にヒヤヒヤします。なんとか成就することを願いながら、観ます。主人公から地位と名誉と財産を引いた男である私は、ある意味、自分と重ね合わせて観てしまいました。とても辛い結末。胸が痛みます。
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正直、この映画がハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、全く答えがでない。
とりあえず見終わってすぐは、怒涛の展開とラストに「うわー!!?」ってなりました。残酷。怖い。
でもすごく面白い。巧妙。美しい。
なにより、ある種の「豊かさ」や「尊さ」が確かに存在する。ひどくこじらせたものだけど。
誰もが認める超一流の美術鑑定士オールドソン。気難しく、潔癖で、誰も愛したことのない、孤独な老齢の独身男。
彼は売れない画家ビリーと共謀し、自身がディーラーを務めるオークションを悪用して超第一級の婦人画を安く手に入れ、コレクションしていた。
そんな彼のもとに、ある日不思議な仕事依頼の電話が来たことから、彼の人生は大きく動いて…。
いやー、いろんな意味で私好みの映画でした。
一見残酷で、でも、見方次第ではとても幸福で。
どうとでも解釈できる。
色々な伏線が効果的でグイグイ観られるし。
私がミステリー慣れしてないからかな?
話は逸れるけど、オールドマンが不正に集めていた美女コレクションの見事さと来たら。
いや、あれもそれも世界に名を馳せる一流美術館の一流目玉展示作品やで!?とツッコミどころ満載。
でも、美術館にあるほうが実は贋作だったりしたら…と思い出したら面白くて妄想がとまらなくなる。
「いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む」
オールドマンが何気なく口にするこの言葉に監督が託した、意味深さと不可解さ。
オールドマンの美術に対する超一級の審美眼は、果たして生身の女に対してはどうだったのか…。
謎は謎のままで。
いや、謎というよりは、鑑賞者が判断しろということかもしれない。
鑑賞中は楽しみ、恐れおののき、人生の哀愁に胸を痛め、美しさに浸かって。
鑑賞後はあらゆる場面を反芻して色々なことを思い、組み立て、また打ち消して…。
また見直して…。
本当に何度も何度も楽しめる作品。
とりあえず、もう一回観る。
そして、誰か観て。-
こんにちは(^-^)/
これはよかったですよね!
ちょっと前なので忘れていることも多いけど(^_^;)
ラストは私も物凄く考え...こんにちは(^-^)/
これはよかったですよね!
ちょっと前なので忘れていることも多いけど(^_^;)
ラストは私も物凄く考えました。
バッドエンドだと思いますが、ハッピーエンドと思いたい、そう思おうと思いました。2018/11/28 -
けいたんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
これ、確かに一見バッドエンド寄りだと思うのですあ、でも、あのチェコにおけるラス...けいたんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
これ、確かに一見バッドエンド寄りだと思うのですあ、でも、あのチェコにおけるラストが気になって…。なんか、地獄から回復してる?というか。
面白いけど、本当に解釈分かれる作品ですね。2018/11/29
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観終わったあと、そういえばの伏線を探しに再度見たらもっと面白いかもしれない。
後味は良くないけどこの終わり方を哀しいと捉えるかハッピーエンドと捉えるか、、
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社会的地位もありお金持ちの主人公ですが、女性との出会いだけは運が無いのか恐れている性格の持ち主。でも美しい女性の肖像画を集めている不思議な人。あるきっかけで自分の子供くらい年齢の差がある女性と知り合いになります。この女性に恋をしてしまうのですが、それが良い方向に行かなくて・・・。なんだかかわいそうになってしまいました。
鑑定士としての主人公の技術は一流なので、仕事をしている主人公はかっこいいです。でもだまされちゃうのが「Love is blind」ということでしょうか。 -
二次元の女性にばかり萌えてきた男がいきなり三次元の女性にひっかかるとろくなことはない、というお話。そして、非モテ系が仕事で頑張って成功しても、最後にはリア充においしいところを持ってかれるぞ、と言う警句でもあります。
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『ニュー・シネマ・パラダイス』や『海の上のピアニスト』は評価高いけど個人的にはハズレ、『題名のない子守唄』、『マレーナ』はアタリだったジュゼッペ・トルナトーレ監督ですが今回は大アタリだなぁ。ハッピーエンド?バッドエンド?と解釈、また評価も分れてるみたいですが。手紙のシーンから考えると、ハッピーエンドかな?
「偽りの中にも真実がある」
英題:The Best Offer、原題:La migliore offertaなるほどね。
ジュゼッペ・トルナトーレINTERVIEW
「わたし自身、この映画の結末は、非常にポジティブなものだと思っています。愛を信じる人たちには勝利ですが、愛を信じない人には暗いエンディングに思えることでしょう」「わたしがこの映画で伝えたかったことは、愛そのものです。もし、その意味がわからなければ、ぜひ何度でも観てみていただければと思います」 -
ところどころに違和感は感じていたがあの最後は想像していなかった。
清々しいくらいに容赦がない。
見終わって呆然とし、すぐにもう一度見返したいと思った。 -
〈ストーリー〉
美術鑑定士として成功しているヴァージルに、ある日依頼の電話が入る。
依頼人は若い女性で、死んだ両親が収集していた美術品を競売にかけて欲しいというものだった。
ヴァージルは査定を承諾し邸宅を訪問するが、依頼人であるクレアは姿を表さなかった。
邸宅に来てもやり取りは電話のみ。
弄ばれてると思ったヴァージルは電話越しに大きな声で怒り、不満を爆発させる。
すると、クレアの電話から自分の声がする事に気がつく!
なんとクレアはずっと邸宅の隠し部屋にいて、居留守をつかっていたのだ。
ヴァージルは邸宅の管理人や、電話でクレア自身から話を聞き、クレアが広場恐怖症で長年引きこもっている事を理解した。
そして、これからの交渉もクレアは姿は見せず、電話か扉越しにヴァージルと会話をして仕事を進める事になる。
依頼人が姿を表さないという前代未聞の依頼であったが、ヴァージルは扉越しに接するうちに、クレアの容姿に興味を抱いていく。
そして、ある日邸宅から帰るふりをして部屋の中に隠れてクレアの容姿を盗み見る。
そこに現れたクレアは長年引きこもっていたとは思えないほど美しく若い女性であった。
そして、この日を境にヴァージルの今まで積み重ねてきた人生が大きく崩壊へと傾き始める…
〈感想〉
監督はジョゼッペ・トルナトーレ!
「ニューシネマパラダイス」「海の上のピアニスト」などの代表作が有名で、自分は特に「海の上のピアニスト」が大好きです。
しかしこの作品はこれら2作とは全くテイストの違うミステリー作品!
簡潔に言うならばこんなに騙されたのは初めてです( ̄O ̄;)
決して後味の良い騙され方では無いですが、観ていて全く飽きず、いろいろ推測したり、観察したりとても楽しめた映画です!
私が持ってるトルナトーレ監督のイメージは、ファンダジー作家だと言う事です!
ニューシネマパラダイスも、海の家のピアニストもとても美術や人物描写がリアルなので、カテゴリーで言うとファンダジー映画には分類されないでしょう。
一般にファンダジー映画とはハリーポッターや、ナルニア国などの様に、CG技術を駆使して異世界を舞台に繰り広げられる壮大な物語を想像すると思います。
そういう意味では決してトルナトーレ作品はファンダジー映画ではないです。
ただ、ファンダジーを幻想や空想という定義で考えた時、トルナトーレ作品は映像こそリアルでファンダジーとはほど遠いですが、脚本は幻想的で独特の雰囲気の世界観(異世界)を作り上げています。
そう言う意味で私はトルナトーレ作品を観ると、不思議な世界に導かれていく様でとてもワクワクしますね(^^)
普通、ファンダジー映画は映像が幻想的で話は平凡な作品が多いです。
一方、トルナトーレ作品は映像が平凡な日常で、紡ぎ出させるストーリーがファンダジーなのです!
皆さんも一度はトルナトーレ作品を味わってみて下さい(^^)
「鑑定士と顔のない依頼人」予告編 -
孤独な老人が築いた財産がちょっとズルしたり、周囲を傷付けながら築いたからといって多勢に無勢で奪うのはフェアじゃないし、老人が知らなかった愛を教えたのだから良いだろうというのは乱暴じゃないかい。
愛を知るのは素晴らしいけれど、それの引き換えにというには悪意が多く、峰不二子が掻っ攫っていってルパンが仕方ないで済ますのとは別なんだし。
納得のいかない映画でした -
前半は好き
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最後に賛否があるかと思いますが
全編を通して惹きつける展開は流石ニューシネマパラダイスのジュゼッペ・トルナトーレ監督です
海の上のピアニストは好きでしたが長さが気になってました
この作品は時間を忘れてました。それ位夢中になれるだけに最後の展開でどう感じるかは人それぞれです
ですが、あのシーンはいつまでも思い出に残るタイプの印象深い映画です。
ゆったりした流れの話でおすすめです -
最初は「どこがミステリー?」と思うようなラブストーリーだけど、最後はやっぱりミステリー。ラブストーリー部分の展開はそんなに好みではなかったけれど、ラストでグッと引き込まれました。好みが分かれるところでしょうが、ハッピーエンドかバットエンドか、どちらともとれる余地があるところが私の好みです。前知識を入れず、過度な期待をせず、できるだけフラットな気持ちで観た方が楽しめますよ。
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最後の喪失感。唖然として佇む彼に一体化した。この落差、現実には遭遇することがあまりないだけに、映画のなかで予め経験して、感情の記憶としてしっかり留めておくことにした。
万一の将来において、似たような喪失感に出くわしたら、この映像、「彼が貯蔵した絵画を失った部屋の扉を開けた瞬間」の彼の表情を、デジャブのタグとして引き出すであろう。 -
美術鑑定士のヴァ―ジルのもとに一件の依頼が舞い込む。しかし、その依頼人は電話越しにしかヴァ―ジルと話をせず一向に姿を見せない。ヴァ―ジルは顔を見せない依頼人のクレアに不満を感じつつも、徐々に彼女のことが気にかかるようになっていく。
ヴァ―ジルを演じたジェフリー・ラッシュさんの演技が良かったです。
作品の初めはなんとも偉そうでぶすっとしたおじ様なのですが、クレアのことが気になって徐々に彼女の一挙手一投足、少々不安定な彼女の言動に振り回されるようになる姿が、
また彼自身かなり女性関係に奥手で、恋愛相談を一回り以上年下の友人に相談する姿が、なんともおかしくて不器用で、そして一生懸命さが伝わってきます。本気の恋愛なんだな、というのが見ていて伝わってきます。
それだけにラストの持って行き方は見事! たくさんの歯車が回ってるという趣向のレストランで、一人座ってるヴァ―ジルの姿は痛切さを感じさせられながらも、ため息をついてしまうような美しさも感じます。
何かが崩れ去る美しさ、というものが表現された映画だったと思います。 -
一生誰も愛さない人生と、たった一度人を好きになって全てを失う人生。どっちが救いがあるんだろう。この映画をみて、どうしても答えがでないのは、 誰も愛せない生活の中のヴァージルが不幸だとは思わなかったから。美しい女の肖像たちにかこまれる ヴァージルの優しい笑顔に満ち足りたものがあればそれだって人間愛に満ちた偽物の中の本物。
見終わったあと、何とも言えない虚しさで悲しくなったけどクレアにも目をむけると「何がおこってもあなたを愛してる」という言葉に少しでも真実があったのかもしれない、そう思うと少しほっとした気持ちになれた。
この映画は見る人によって
色んな捉え方のできる素晴らしい映画だとおもう。
『いかなる贋作の中にも、必ず本物が隠れている』 -
「ニューシネマパラダイスの監督と音楽担当の新作?」という触れ込みだけで観るとビックリする作品です。ミステリーとして観るか、ラブストーリーとして観るかで全く後味が180度変わってくるかも。
ミステリー部分だけを追うと、かなり伏線とヒントが散りばめられているのであっけなく結末までたどり着けるのですが、そこに恋愛という揺れを加えることによって最後までドキドキハラハラさせてくれます。間違いなく気分が暗くなる映画ですが、個人的にはかなり好き。エンリオ・コリモーネの作る音楽はつい口ずさみたくなってしまいますね。 -
悲しい話だけど、彼の恋は真剣に向き合え、真剣だった。そう思えます。
全体的に重そうだと思って観始めたが、最初から引き込まれた。
観て良かったと思える作品でした。-
愛の話でしょうか。悲しいのは辛いですが…真剣な恋いいですね(^^)
息子さんには確かに難しそうな映画ですね笑!愛の話でしょうか。悲しいのは辛いですが…真剣な恋いいですね(^^)
息子さんには確かに難しそうな映画ですね笑!2015/05/06
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真贋を見切る初老の天才的鑑定士が、孤独で神経質・高慢な様子で登場し、美しい美術品に囲まれるという豪華なミステリー。次に、孤独な者同士がぎこちない愛を育むラブストーリー、そして、ラストステージ。と三段段階で印象が変わりました。機械人形のパーツが小出しに出てくる時点で、罠があるのは分かりますが、痛々しい二人が障害を乗り越え愛を育てる姿に心を奪われてしまいます。最終章は時系列を崩し、ややこしくしていますが、主人公がプラハのカフェで彼女を待つシーンで終わります。リアルというより文学的で、暗喩で示してきますが、主人公が「偽りの中にも真実」のあることを信じるようになったということが(監督のいう)ハッピーエンドだと思います。
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ネタバレありです。
終わり方が嫌すぎて、観終わった後しばらくモヤモヤした…。それだけ引き込まれたとも言えるけど、鑑定士のクレアへの恋心が純粋すぎて、その気持ちだけは踏みにじって欲しくなかった…それなら騙されてるって知りながらっていう展開のほうがまだ良かった。
鑑定士の几帳面さが表れている 手袋や靴などが収納されている隠し棚が個人的にツボでした。ああいう、同じものが理路整然と並べられているのを見るのが好きなので。 -
ラストのどんでん返しがハンパない(笑)
完璧に鑑定士の視点で観ていたので、やられたー!って感じです。
偏屈な美術鑑定士が、
ある女性から資産家の両親の遺した美術品の査定依頼を受ける。
だけれどもその女性は一室に閉じこもったまま姿を現さない…
これだけで十分ミステリな展開なのですが、やはりラストの衝撃です。
美女達の絵画がぎっしりと飾られたコレクションルーム。
素晴らしかったですね~あんな隠し部屋があったら素敵!
ジェフリー・ラッシュとドナルド・サザーランドの抑えた演技が良い。
「贋作の中にも本物がある」今思えば意味深な言葉ですね。
面白かったです。