ワセダ三畳青春記 (集英社文庫) [Kindle]

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  • 集英社
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感想・レビュー・書評

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  • 数年前に一度読んだ本。また読み返したくて電子版で購入。やはり面白い。本を読んでこんなに笑ったのも久しぶり。また忘れた頃に読み返すんだろうなと思う。

    • ありんこゆういちさん
      コメント、フォローありがとうございます(*^^)v4冊読んでいる本被っていました!僕が気になっている本も何冊か有りましたよ!
      今後ともよろ...
      コメント、フォローありがとうございます(*^^)v4冊読んでいる本被っていました!僕が気になっている本も何冊か有りましたよ!
      今後ともよろしくお願いいたします。
      僕もこのワセダ三畳青春記はとても好きな本で、たまたま見つけたのですが今ではとても大事な本になっています。若い時に読んでいたらとても勇気ずけられていたのではないかと思います。妻に勧めたらとても気に入ったらしく、今では2人のお気に入り棚のいい所に鎮座しています。
      2016/04/08
  • 早稲田大学がいっそう好きになりやした

  • 野々村荘というアパートでの著者の青春の1ページが面白く読める。
    今の時代にはほとんど無くなったであろう、大家さんと住人同士の濃い交流から生まれる人間模様が悲喜こもごも含めて羨ましいと思う。
    無茶苦茶な人たちがたくさん出てくるが、どなたも自分の生き方を貫き通していてかっこいい。
    世間に迎合して生きなくてもいいんだよなと少し肩の力を抜くことが出来た。

  • 早稲田のボロアパートで10年以上にわたって繰り広げられた、奇怪な人々との交友録。高野さんの本はこれまでにもたくさん読んできたけれど、高野さんが日本にいる間に体験した、僕からしたら非日常な日常は漫画の世界のようでさえある。僕らにとって日本は母国で、その他の国は外国だ。けれど、日本以外の国に生まれ落ちた人にとって、日本は紛れもないTHE・異国である。そんな当たり前に思いを馳せつつ、同じ日本の中にも、幾千通りの非日常と日常の交差がある、そう改めて気付かされたように思う。

  • 探検家として有名な高野氏の大学時代の下宿生活を綴ったもの。11年間(22歳から33歳まで)の長きに亘ってこのアパートで起こったことを書いてある。自由すぎる。

  • 東京、大学、貧乏生活、下宿と愉快な仲間たち。大変だっただろうが、むしろその生活を楽しむ著者のタフさにあこがれる。というか、こういう生活にあこがれていたな~

  • 「だれも行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」をモットーに、コンゴに怪獣を探しに行ったり、危険地帯とされているソマリランドの実態を取材しながら本をつくる辺境作家・高野秀行さんのエッセイ。

    三畳一間、家賃月1万2千円。
    ワセダのぼろアパートで暮らすひと癖もふた癖もある住人たちとの日々を、同じように癖の強い高野さんが書き記す。

    そのキャラクターが濃すぎて、私たちの想像の斜め上をいく出来事や思考が飛び交っていき、読んでいておもしろい。
    だけど、絶対に実際には関わりたくはない。

    ギャグのような日常を大まじめに生きている(書いている)のは、筆者の今の作風とやっぱりリンクする。
    大人気ノンフィクション作家の原点的な作品なのではないだろうか。

    高野さんの作品に出会ったもう15年くらいが経とうとしているが、やっぱりこの人はおもしろい。

  • 早稲田の野々村荘での
    著者の青春記。
    2005年第一回千葉の酒飲み書店員大賞受賞作で
    酒飲み書店員さんが大絶賛のほんとーーーーーに
    おもしろいエッセイです。

    読めばモヤモヤがどこかに吹き飛びます!!

  • こんな人たちもいるんだなぁ、いていいよなぁ、と肩の力が抜ける一冊。くだらなくて、おもしろい。高野さんに「そのままでいてほしい」と言う友人の気持ちがなんとなくわかるし、そう思う側(=圧倒的多数の、そこから抜けてしまった側)である自分が少しつまらなく思えてしまう。変なタイトルだな、と思ってたけど、タイトル通りの本だった。

  • 2020/9/10 AmazonよりKindle本50%OFFキャンペーンにて220円でDL購入。
    2021/11/1〜11/6

    高野氏が22歳から33歳まで暮らした「野々村荘」での暮らしを描くエッセイ。高野さんはともかく、いやあ、こんな面白い人たちがいるんだなぁ。ちょっと覗いてみたかった。

  • 【私が出ていってもここはだいじょうぶ、何も変わらないだろう】(文中より引用)

    数多くの秘境を巡った高野秀行が、青春時代を過ごした早稲田の「野々村荘」における日々を綴ったエッセイ作品。冒険譚に引けを取らない珍エピソードの数々に、自然と笑みがこぼれてきてしまう一冊です。

    本作を読み進めているうちに、次第と主人公が磁場としての「野々村荘」であることが明らかになってきます。よくもまあこれだけの個性が集うものだと感心してしまいましたが、その面白さをつぶさに救い上げる高野氏の筆もまたお見事でした。

    気持ちが張り詰めている方にぜひオススメ☆5つ

  • 本当は3度目ぐらいの読了だが、なぜか本棚に登録できておらず。

    『青春を山にかけて』、『空白の5マイル』、『七帝柔道記』と並ぶ、私の中での青春文学の最高峰。高野さんの文章は、どんだけ短くても起承転結を常に意識しておられるようで、(時に強引なこともあるが、)何らかのオチがあるため非常に安心して読み進めることができる。

    私が高校生の頃、こういう下宿生活にあこがれるんだよねーみたいな話をしたら、父親から「絶対ダメ」とバッサリ却下されたことを思い出した。

  • 早稲田界隈で青春~を過ごした筆者の自伝?的な本。旅に関する話は一切出てこない。私自身、理系でキャンパスは異なるが、同大学出身であり、大学4年間を寮生活をした人間として非常に楽しく読めた。モラトリアム万歳なあの頃を思い出してちょっとしみじみ。

  • 砂漠でマラソン走る体験記が思ったより面白かったのでこちらもAmazon日替わり図書で買ってみる。
    世の中、本当にこんな体験している人がいるんだぁと驚愕の思いだけれど、きっと実際はこの10倍は凄まじいんだろうな、よかった、こんなこと体験したい気質じゃなくて、なんてことも思いつつ単純に楽しめた。

    また電子書籍で出会えるチャンスを狙いたい。

  • 家で読んでると思わず吹き出して笑ってしまうようなエピソードが次から次に出てくる出てくる。

  • ムベンベを追え が面白かったので、続けて本作に手を出してみる。
    冒険譚ではなく、高野さんがワセダの3畳間で十数年(途中で4畳半に移る)一風変わった住民と共に生活を送る話。
    癖のある住民が多いが、高野さん自身も癖があるからこそ月1万三千円のここの住民になってたんだろうなと思うが、大家のおばちゃんを始めとした温かくもあり、ネタに尽きない人達の話をずっと読んでいたくなる。
    最期に恋愛をしてワセダから去ることになるのだが、この本を通して勝手に住民になった気になり、非常に切なくなって最後のページを読んだ。
    周りが普通になっていく中で、最後まで普通を拒否しながらも、普通の生活を送らないことに対するジレンマは、学生時代の自分を思い返しもした。

  • こうした青春記は数多くあるけれど、どれも大体似たような話であることが多いが、本書は少し違う。どの作品も変人と称する人物が登場するが、面白いがまあ実在しそうな、ちょっと変わったという程度のことが多いのだが、本書に登場する変人はかなり病的だ。本当にこのような人物が近くに住んでいたら自分なら耐えられないだろう。

  • 早大4年生生の頃、タイトルに釣られて早稲田の本屋で購入。
    病的な几帳面や独善的なおせっかいおじさん、悪友、人情味のあるご近所さんたち、こういう人たちめっちゃ早稲田界隈にいるよね!狭い部屋に男が集まって合法ドラッグ未満の草花を吸うみたいな犯罪にもならないただの危険行為をする学生たち、容易に想像がつく。そんな勝手知ったる土地で次々と起こる事件の数々に爆笑。次はどんなハチャメチャな登場人物が出て、何をしてくれるんだろう?と期待が高まる。
    終わりになるにつれ、月日は流れ、登場人物たちもその波に乗って消えていく。切ない。そして終章の新たな旅立ちと早稲田への別れは切なくて、でも自分のことのように嬉しい。どうでもいいけど奥さんのお家多分めっちゃ近所だわ。

  •  大学の寮にいた頃、毎日酒と麻雀で、春は毎週合コンっていう、無茶苦茶な生活をしてたんですが、この人には脱帽ですw。
     ワセダにあるオンボロ3畳間のアパートに10年以上住んだ「記録」ですが、とにかくデタラメですw。ワセダの探検部員だったり、海外でテレビ番組のネタを拾ってくるのが仕事だったりするだけに、発想がトンでます。特に「クスリ」にかける情熱は半端じゃなくて、「おいおい」っていう人体実験を自分でやってたり。
     「野々村荘」の登場人物も、大家のおばちゃん、店子、勝手に押しかける人たちが奇人変人揃いで、抱腹絶倒間違いなしです。
     ただ、この作者、すごく文がうまいのと、自分を見つめる目がしっかりしてるので、ただの「若気の至りの自慢話」に終わらないところが真骨頂。
     後半で自分が「野々村荘」に依存してることを自覚して、その頃に出会った「あの人」に自分を委ねることでモラトリアムを卒業する過程は、久しぶりに「爽やか」な気持ちになれました。
     他の本も読んでみようかなと思わせる筆力です。
     ところで、「大学のそばに住んでいつでも行けると思うと教室が遠くなる」っていうのは、ホントにそうなんだよねえ、って激しくうなずいてしまったのでした。

  • 自分から選んで読まないタイプの本だけど、いい本だった。どこへも行けない感って若い時に感じるよね。わかる。

  • 著者の「野々村荘」3畳一間ので過ごした 10年近くのドタバタ劇。
    こんな無茶な生活があるもんかと思いながらも、ほぼノンフィクション?

    こんなヘンテコな生活をされている方がおられるんだとただただ感心(?)

    それぞれの特異なキャラクタ
    深刻なようで薄っぺらい悩みや、実際に重たい話。
    ・・・そして、意外な恋愛話など、いろんな話が飛び出てくる。

    アンダーグラウンドなことも山ほどあって
    こんな生活はしたくないけど、どこか少し憧れてしまうようなそんな話でてんこ盛り。

    ----------------
    【内容(「BOOK」データベースより)】
    三畳一間、家賃月1万2千円。ワセダのぼろアパート野々村荘に入居した私はケッタイ極まる住人たちと、アイドル性豊かな大家のおばちゃんに翻弄される。一方、私も探検部の仲間と幻覚植物の人体実験をしたり、三味線屋台でひと儲けを企んだり。金と欲のバブル時代も、不況と失望の九〇年代にも気づかず、能天気な日々を過ごしたバカ者たちのおかしくて、ちょっと切ない青春物語。
    ————————
    【著者略歴 (amazonより)】
    高野/秀行
    1966年東京生。早稲田大学探検部所属、卒業後、タイ・チェンマイ大学講師を経てフリーライターに
    ————————

  • 3畳一間のアパート、野々村荘で過ごした 10年余りを描いた半自伝的ノンフィクション。早稲田大学探検部時代から駆け出しフリーライターの時代まで、野々村荘を通り過ぎていった不可思議な人々や、事件、結婚(同棲?)による野々村荘との離別までを描く。

    高野秀行は、「謎の独立国家 ソマリランド」が長らく読みたい本リストに入ったままになっている作家。最近「アヘン王国潜入記」を読んだところが面白かったので、もう何冊か読んでみようと思っていたところ、この「ワセダ三畳青春記」が Kindle の日替わりセールで安くなっていたので購入して読んでみた。

    僕も(3畳とか 4畳半とかいうほど狭くはないのだが)、学生時代はトイレ共同の6畳一間に 7年間住んでいたので、なんとなく懐しさを覚えた一冊だった。もっとも、僕の学生時代は変な隣人にも奇天烈な事件にも恵まれなかったけれど。

  • 面白うてやがて悲しきを地で行く自伝小説というか。

    個人的な好みとしてはもうちょっと小説っぽい(エピソード自体は面白いんだが断片的すぎるんだよねちょっと、後自著書の宣伝多すぎ、まあ読みたくはなったけどさw)と更に良かったんだがラストの締め方は見事だったです、はい。

  • 20年前の日本と思えないくらい牧歌的でのどかな話だった。

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著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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