- Amazon.co.jp ・電子書籍 (214ページ)
感想・レビュー・書評
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飲み水に含まれる放射性鉱物によって発症するモンモウ病に感染した医師の話。
『ブラック・ジャック』『火の鳥』に関係する発想が随所に盛り込まれていて、おもしろい。
モンモウ病は身体が犬のようになってしまう病なので、そのために迫害を受けるが、そこはあまり描かれていない。むしろ、犬の容姿だけど医者として人間を治療する姿が信頼を獲得する様が描かれる。
テーマをいっぱい詰め込みすぎていて、おなかいっぱいなストーリーだ。ただ、もっとキャラが描かれていると面白かったろう。どちらかというと、ストーリーを描いていて、キャラを描いていない。というか、視点が非常に客観的だったような気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小山内桐人はM大病院の医師である。彼は謎の奇病「モンモウ病」を治すべく尽力していた。
ある日小山内は、上司の竜ヶ浦教授にモンモウ病が風土病であると結論づけたレポートを提出するが、教授に「念のためモンモウ病患者の出る現場へ行ってみるべきだ」と助言され、山奥の神ヶ谷へと旅立つ。そこで待ち受けていたのは、医師の世界にうずまく陰謀と人間の醜い心だった――。
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ずっと図書館で借りられていて、「あああああ気になる!!!!」と思っていたこの漫画。さすが手塚先生ということで、大変面白いです。重いけど……。
タイトルと表紙からお察しのとおり、イエス・キリストとかけてあるんですね。ただ、第1巻ではまだそういった要素が見えないので、今後の締めに期待です。
漫画の表現技法から見ても、いまの漫画にはあまり出てこないようなコマ割り、抽象的な隠喩、人間の描き分けがあります。そういう意味でも興味深く読めるシリーズです。 -
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