火の鳥 13 [Kindle]

著者 :
  • 手塚プロダクション
3.81
  • (4)
  • (5)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 107
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (255ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 生命編と異形編。
    生命編の猿田は報われない人だった。(コンキスタドールの侵攻によって)山奥に追われたインカの人々がクローン技術を極めたという設定が面白い。古代インカの人々に火の鳥が手を貸し、鳥の子を与えることで知恵を授けたということなんだな。ゴキブリによって死んでしまうロボット化した老人が恐ろしい。
    作中の未来では人なんか増やしてどうするんだという意見が出るが(この頃のSFにおける未来は人口が増え続けるという前提のものが多い)、今なら少子化で労働力不足が問題になってるので、クローン人間を作って労働力増やそうってなりそう。殺すのは勿体ないw

    異形編は短いながらインパクト強い話。
    人を斬り殺したことで、あらゆる生命を癒やし続ける運命の中に閉じ込められる。「本来の、女性としての自分に戻りたい」という私欲のために(人がもっと死ぬというのは自己正当化の言い訳に見える)尼僧を斬った左近ノ介が、八百比丘尼として悟りを開いていく。それでも運命の輪から出られないのは哀しい。

著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

手塚治虫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×