秘密と嘘 [DVD]

監督 : マイク・リー 
出演 : ブレンダ・ブレッシン  ティモシー・スポール  フィリス・ローガン 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.50
  • (3)
  • (5)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 47
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988126209094

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • Google play でレンタルを買ってもらった。

    男性の写真家モーリスと、彼に関係する女性3人の話。あと、黒人女性のホーテンス。

    モーリスは、自分にとって大切な3人の女性がいがみあう関係をやめたかった。

    モーリスの妻モニカは不妊症で、子供をたくさん産めるシンシアが嫌い。
    モーリスの姉シンシアは、人に恵まれて、裕福な暮らしをしているモニカが嫌い。
    モーリスの姪ロクサンヌは、尻軽で薄給の一人親シンシアが嫌い。

    今のイギリスは多様性に溢れているから、人と違うことを弱みとして隠そうとするのではなく、真実を直視して認め合おう…みたいなテーマなのかな、と思った。
    「傷つくことを恐れず、真実を直視しようとしたホーテンスを尊敬する」byモーリス

    それにしても、この黒人女性はとっても好意的に描かれている。すごくいい人だったな。学があって、落ち着いていて、ユーモアもあって。心が綺麗で大人びていて、社会的に認められる仕事がある人。黒人女性の美しさにハッとした。
    逆に、シンシアは気を遣わせてばかりだった。大人の女性としてしょうもない人。特にパーティーのシーンはなあ…。でも、本人も苦労をたくさんしてきたのだと思った。10歳の時に親を亡くしてから、働いたり弟を養ったりしてきたことを踏まえると、彼女に学がなく父親のいない子供ばかり生むのは、彼女のせいではなく、10代女性に厳しかった社会(学歴差別や性的な洗礼を浴びせたであろう)のせいだとも考えられる。かわいそうだ。

    階級ごとの発音の違いが、顕著に現れていた。

  • 『秘密と嘘』(Secrets & Lies)は1996年の映画。マイク・リーによる脚本・監督作品。カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞。アメリカのアカデミー賞でも多数の賞にノミネートされた。
    舞台出身のマイクー・リー監督らしく、脚本は一切使用せず、現場で役者とともに即興的に作り上げられていった世界観は極限のリアリティーを生んだ。

    ストーリー:
    幼くして母親を亡くし、10代から稼ぎに出かけつつ、弟の世話までこなしてきた主人公のシンシア。そのお節介な性格からか、夫はおろか友人すらいないまま中年を迎える。
    母親に対する不満からいつもイライラしている娘ロクサーヌ、カメラマンとして活動し裕福な生活を手に入れた弟モーリスと不妊治療に励むその妻モニカ。そして、シンシアがその存在さえ忘れていた生まれてすぐに養子に出した黒人の娘ホーテンス。そして、それらの人物をさらに取り巻くトラブルや人々。嫉妬や憎悪、疑い、嘘、秘密、依存、罪の意識。さまざまな感情が渦巻く中、「家族」という幻想の中で、積もりに積もった不平不満がそこに噴出する。(ウイキペディア)

  • 等身大の人物たち
    身の置き所がなく、気恥ずかしく 器用でもなく明確でもなく
    皆がまともに、大人になれる訳じゃない。

    がっちゃがちゃなパーティーもほんと見覚えがある

  • 養子として育てられた女性が実の親を探し、その家族の中に入っていくことから明かされる、家族をめぐる“秘密と嘘”……そこから生まれる新しい家族の姿と和解を描くヒューマン・ドラマ。

    なんだか、スッキリしない後味なんですが。

    96年カンヌ映画祭パルム・ドール

  • 「どんな家族にもある ささやかな秘密と嘘ー」


     養子として育てられた女性が実の親を探し、その家族の中に入っていくことから明かされる、家族をめぐる“秘密と嘘”……そこから生まれる新しい家族の姿と和解を描くヒューマン・ドラマ。

     監督は「ネイキッド」のマイク・リー。いわゆる脚本はなく、シチュエーションとシーンの羅列を記した簡素なメモから、俳優たちとの長期リハーサルでドラマが作られた。製作はリーの製作会社シンマン・フィルムのプロデューサーとして『High Hopes』以来その全作を手掛けるサイモン・チャニング=ウィリアムズ。撮影はリーとは『ライフ・イズ・スイート』(V)以来のパートナーである、「アメリカン・ダンク」などのディック・ポープ。美術のアリソン・シティ、録音のジョージ・リチャーズ、編集のジョン・グレゴリーは「ネイキッド」に引き続いての参加。出演は「リバー・ランズ・スルー・イット」のブレンダ・ブレッシン、『ライフ・イズ・スウィート』(V)に続いて3作目のリー作品への出演となる「シェルタリング・スカイ」のティモシー・スポールほか。96年カンヌ映画祭パルム・ドール、主演女優賞(シンシア・パーリー)、国際批評家連盟賞の三冠を獲得した。



     ホーテンス(マリアンヌ・ジャン=バティスト)の養母が亡くなり、彼女は生まれてすぐ別れたはずの実の母を探し始める。社会福祉事務所で自分の養子縁組関係の書類を見た彼女は、黒人である自分の実母が白人だという記述に驚く。一方写真家のモーリス(ティモシー・スポール)は姉のシンシア(ブレンダ・ブレッシン)とその娘ロクサンヌ(クレア・ラシュブルック)のことが気掛かりで、妻のモニカ(フィリス・ローガン)と話し合ってロクサンヌの誕生日に二人を新築の自宅に招待することに決める。
     ホーテンスは実の母の住所を探し当て、悩んだ末に電話する。その実の母こそシンシアだった。彼女は最初は戸惑い、二度と電話しないでというが、やがて会うことを承諾する。待ち合わせ場所で黒人のホーテンスに尋ねられて彼女は驚いた。近くのコーヒーショップで話しているうちに、シンシアはホーテンスを身ごもった時の事情を思い出して泣き崩れ、何も言えなくなった。反抗的なロクサンヌに悩まされていたシンシアは、やがてホーテンスと会うことが嬉しくて仕方がなくなる。
     彼女はホーテンスをロクサンヌの誕生日に招く。「私の友達ということにしておけば大丈夫よ」。そして誕生日、モニカとロサンヌはシンシアの“友達”に少し戸惑いを見せるが、モーリスは親切だ。パーティーにはロクサンヌの恋人ポール(リー・ロス)とモーリスの助手のジェーン(エリザベス・ベリントン)もいる。やがて誕生ケーキが出てきたころ、シンシアは幸せのあまり、ホーテンスについての真実を打ち明けてしまう。一同は驚き、ロクサンヌは怒って外に飛びだしていく。ポールも後を追う。モーリスがバス停で座っていた姪とその恋人を説得して連れ戻す。シンシアはモニカを、たった一人の肉親モーリスを奪っていったとなじる。モニカは反論できない。モーリスは妻が子供を生めない体であることを明かす。
     なぜ最も愛し合うべき肉親どうしが傷つけあうのか、と彼は問いかける。そしてホーテンスに「苦痛を承知で真実を追究した君を尊敬する。もちろん君は僕の姪だ。家族として受け入れる」という。シンシアはロクサンヌに彼女の父だった男のことを明かした。彼はアメリカ人の医学生で、いい人だったわ、と。「私の父もいい人だった?」というホーテンスの問いに、シンシアは「それだけは答えられない」と言って泣き崩れた。
     ある日の午後、ホーテンスとロクサンヌの姉妹は、母のシンシアと共にお茶の一時を楽しむ。「人生ていいわね」とシンシアが呟く。

全6件中 1 - 6件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×