新潮 2014年 06月号 [雑誌]

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  • 新潮社 (2014年5月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910049010648

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新潮 2014年 06月号 [雑誌]の感想・レビュー・書評

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  • 綿矢りさ『こたつのUFO』の感想です。

    冒頭はこんな感じ・・・「三十歳になったばかりの私が、三十歳になったばかりの女性の話を書けば…」

    そして太宰治が出てくるところからして、綿矢りさファンならすぐわかることですが、主人公の「私」は綿矢さん本人に違いないですね。

    私小説なのかどうか、『仲良くしようか』(文學界2012年7月号)では半信半疑なところがありましたが、私小説であることを敢えて明確にする事で、一つの節目に当たっての意気込みを感じます。


    「炬燵モノを書いてみた」(「こたつ」ってこういう字なんですね・・)


    「私」の三十歳の誕生日である一日の出来事と、過去・現在・未来の自分、心境が巧みに綴られています。

    ご本人も最近の対談でおっしゃているようですが、ことさら綿矢さんに関しては、主人公と作者自身の関連性がいつも気になりますね。

    もちろん今までの作品で「どこが現実でどこが想像なのか」詮索するのは楽しみでもあるし、僕のようなヲタファンとしては、作品によってはヤキモキするところもあります。


    綿矢節と僕は勝手に言っていますが、その人物考察のあまりの切れ味に、「代償が大きい」と「私」が言うのは理解できることですね。

    冒頭から文中で、気になるそこのところに触れているので興味深かったです。


    ---ちょっとネタバレあるのでご注意ください。

    この誕生日の過ごし方がリアルだったら、僕としては逆に嬉しいです。

    ~~ パジャマ、図書館、こたつ、水炊き、UFO ~~ 

    綿矢さん作品では、ドライだけど人恋しい人物像が描かれることが多いですが、作中の「私」と似た性格に、妙に親近感を覚える方も多いのではないでしょうか。

    淡々と語られるけど、「図書館の痴漢男」、「心のリフォーム」、木や社会の「生命形態考察」を語りつつ、滑って転ぶ愛らしさ・・・

    「思っていたほど大人になれていない、それが思ったより辛いの」

    誕生日と言う節目でザッと人生を振り返る経験はみなさんもあるでしょうけれど、過去と未来像に満足感と期待感を抱いてほくそ笑みむ人がいるなら羨ましいなあ~

    現実を熟知した「私」は「人生をリセット出来ない現実が歯痒い」と表現します。


    そうこうしてるうちに突如現れるアレ…!!


    かっぱ寿司のCMに出てきそうなアレ!?が、なんだか愛らしくて思わず吹き出してしまいました~(^○^)

    そのアレ!?に「男とは」「女とは」を説明するんですが、ん~、そうなるのかあ~…と妙に納得


    そして出ちゃいました。名言が・・・


    「つらいとき、悲しいとき、女子、自分のおっぱいをもめ」


    もう僕はノックアウト状態です。。。


    作品を通じ、自らを慈しみ、愛し、心の成長を育むべしと言う力強いメッセージが綿矢さんらしい優しい表現力で伝わってきた気がしてます。

    読む人の境遇によっても捉え方が多様化しそうなラストが素敵です。

  • 新潮110年史以外読了。読みごたえがあったわー。読み切り短編がたくさんあったのがうれしかった。

  • 読み応え号!

    It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)/阿部和重
    お話の内容も相当に強烈だが、注のとおり見た "Most Shocking Second a Day" の印象ばかり残る。

    神さまに会いにいく/角田光代
    「神さま」の表記が角田光代っぽいが、でてくるそれはもう「神さま」だ。神様じゃない。「聖なる場所も、充分に俗っぽ」いとか、「赤ん坊が、目が合っただけで反射的に笑うような笑い」とか。そうやってダメ押ししないでも、たっぷりその空気が読者に伝わってくる。親子の確執的な内容は二の次だと思わせる。

  • ■■ 創作特集 ■■
    長流の畔【新連載・100枚】/宮本 輝
     『流転の海』第八部
    カント通り【新連作】多和田葉子
    薄情【新連載】/絲山秋子
    It's Alright, Ma(I'm Only Bleeding)/阿部和重
    夢の中の夢の中の、/池澤夏樹
    二月下旬から三月上旬/伊坂幸太郎
    神さまに会いにいく/角田光代
    昇天/金井美恵子  コラージュ・岡上淑子
    口紅/川上弘美
    雀/桐野夏生
    考えられないこと/河野多惠子
    猿の木/佐伯一麦
    CAの受難/島田雅彦
    わかれ/瀬戸内寂聴
    崖/髙樹のぶ子
    カフカの『変身』/高橋源一郎
    観戦/辻原 登
    奔馬菌/筒井康隆
    運命/津村記久子
    B/中村文則
    人工降雨/西村賢太
    切手占い殺人事件/藤野可織
    木星/星野智幸
    眼の葡萄酒/堀江敏幸
    珠玉の短編/山田詠美
    こたつのUFO/綿矢りさ
    雨女【130枚】/町田 康
    ■第40回〈第二期第十五回〉川端康成文学賞発表
    「すっぽん心中」戌井昭人
    【選評】角田光代/辻原 登/津島佑子/堀江敏幸/村田喜代子
    第27回《三島由紀夫賞》候補作品発表
    第47回《新潮新人賞》応募規定
    ■■ 特別対談 ■■
    言葉の宙に迷い、カオスを渡る/大江健三郎×古井由吉
    立ち読みはこちら
    「フクシマ」は思想的課題になりうるか/浅田 彰×東 浩紀
    立ち読みはこちら
    石川啄木【新連載】/ドナルド・キーン  角地幸男・訳
    ■■ 特別随筆 ■■
    【小説家の転機】
    青木淳悟 なぜ文芸誌には書き込めないのか?
    稲葉真弓 私が“覆面作家”だったころ
    円城 塔 小説応答なし
    奥泉 光 転機と云う違和
    加賀乙彦 転機のない私の一生
    黒井千次 点ではなく
    黒川 創 離職の機会
    諏訪哲史 「声」、「文字」、「身体」の僕
    高井有一 ささやかな体験の中から
    田中慎弥 現在からの脱出
    津島佑子 流れる時間、崩壊する時間
    津村節子 初めての歴史小説
    平野啓一郎 一区切りついた、という実感
    松浦寿輝 お釈迦さまの掌
    水村美苗 長寿社会と日本語の小説家
    村田沙耶香 柔らかな言葉のひかり
    岡田利規 生来の感覚を発展させるのか、克服するのか

    【未来に届けたい一篇の小説】
    青山真治 金沢
    青山七恵 漁船の絵
    朝吹真理子 水の東京/幻談
    いしいしんじ 残光
    戌井昭人 忘れられた日本人
    小山田浩子 緑の家
    鹿島田真希 アドリエンヌ・ムジュラ
    島本理生 銀河鉄道の夜
    髙村 薫 暗い絵
    長野まゆみ サラサーテの盤
    福永 信 道悪
    松家仁之 細雪
    松田青子 キャッチ=22
    星廻りとの格闘――宮本輝『満月の道』を読む/堀本裕樹
    ■本
    ・辻原登『寂しい丘で狩りをする』/中条省平
    ・藤野可織『ファイナルガール』/山崎まどか
    ・富士川義之『ある文人学者の肖像』/坪内祐三
    ・日和聡子『御命授天纏佐左目谷行』/池内 紀
    ・滝口悠生『寝相』/大澤信亮
    ・角地幸男『ケンブリッジ帰りの文士 吉田健一』/三浦雅士
    ・筒井康隆『創作の極意と掟』/都甲幸治
    ■■ 永久保存版 ■■
    新潮一一〇年史/曾根博義+佐久間文子

  • 西村賢太
    人口降雨
    秋恵 仲直り 借用書 拇印 母

    筒井康隆
    ほう馬菌

  • 色々あるのですが、高橋源一郎の「カフカの『変身』」が特に気になる。。。

    新潮社のPR
    http://www.shinchosha.co.jp/shincho/newest/

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