知識創造企業 [Kindle]

  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  •  古き良き日本といった感じ。西洋哲学と日本文化の違いから導入するのはいかにも冗長的で本質とは離れているのではと感じるが、論文として説得力をもたせるための手段としては理解できる。

     本書では日本企業のミドルマネージャーに焦点をあて、彼らの「暗黙知の共有化と形式知化」「トップビジョンの現実化」「プロジェクトの調整管理」機能こそが日本企業の強みだと分析している。
     
     「ビジョンの浸透と実行」(ビジョナリーカンパニー)「ナレッジの共有と自己学習」(学習する組織)等、最近の経営学でも焦点の当てられる特徴を早くから取り上げており、先行研究として大変価値あるものである。一方のところ、なぜそれが「ミドル」なのかという研究が古い。日本の大企業で働く身としての主観にはなるが、ミドルに与えらる権限の範囲でこれらを実行しようとすると、根回しや調整ごとに時間がかかりすぎてビジネスとしてなりたたない。ビジネスモデルの変遷時に(外部との人材の交流がない前提で)「現場で認識」→「ミドルが把握、根回し」→「トップ層のビジョンの変更」→「ミドルによる解釈の変更」という過程を経ていては、そもそもビジネスがなくなるように思われる。ここが昨今の日本企業の弱さなのではないだろうか。

  • 事例が昭和。変わらんこともある気がするよ。

著者プロフィール

野中郁次郎
一九三五(昭和一〇)年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造株式会社勤務ののち、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D.取得。南山大学経営学部教授、防衛大学校社会科学教室教授、北陸先端科学技術大学院大学教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授などを歴任。一橋大学名誉教授。著書に『組織と市場』、『失敗の本質』(共著)『知識創造の経営』『アメリカ海兵隊』『戦略論の名著』(編著)などがある。

「2023年 『知的機動力の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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