乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ : 1 乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ (アクションコミックス) [Kindle]
- 双葉社 (2014年1月10日発売)
本棚登録 : 177人
感想 : 10件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (192ページ)
感想・レビュー・書評
-
スメタナの連作交響詩「わが祖国」の1から4曲目までは何を表したいのか分かりやすいが、第5曲「ターボル」と終曲「ブラニーク」は何がなんだかさっぱりだ。
両者ともフス戦争に関係ある地名らしいが、そのフス戦争を扱っているのがこのマンガである。
当時のボヘミア地方を巡る事情や、この戦争は世界で初めて(原始的な)銃砲が使われた事、更には戦争が専門職の騎士によるものから住民志願兵による集団戦闘と化していった様子が歴史の手応えとして感じ取れた。
なお主人公の名前が「シャールカ」だったり敵が篭城する城の名前が「ビシェフラド」だったりと多分に「わが祖国」を意識したような部分もある。
序盤から主人公の少女が陵辱されたり出会う人が片っ端から死んでしまう等シビアな作品だが、これを全巻読んだ後で「わが祖国」を聴くと全く違って聞こえてくる気がする。
(あくまで「気がする」だけだが)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ルクセンブルク朝のプラハを日本の漫画として読むとは思わなかった。が、それ以上に登場人物がエログロの海に一人ずつ沈んでいくというストーリー展開に戦慄した。人は戦慄の物語と現実の平和を天秤にかけるくらいが健全だと思う。