日経 サイエンス 2014年 07月号 [雑誌]

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  • 日本経済新聞出版社 (2014年5月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910071150749

日経 サイエンス 2014年 07月号 [雑誌]の感想・レビュー・書評

  • 石炭、石油、天然ガスというエネルギー移行にはそれぞれ半世紀かかっているという。次が新エネだ、というのはわかりやすいが、移行できるだけのポテンシャルがあってこそだ。太陽、風力、地熱、核融合をミックスするのか、決定的なブレイクスルーが発見・発明されて一つに絞られるのか。

  • <直観は実像を捉えているのか >

    特集は「脳地図革命」。
    大きな興味の対象でありながら、謎の多い器官、脳。
    その実相を探る新しい技術が開発されてきている。
    1つは蛍光センサーなどでニューロンの電気信号を捉えようとするもの。生体への負担が少ない、効率的な方法が求められている。うまくいけば数千~数百万のニューロンが測定可能になるかもしれないとのこと。
    起きている事象を観察するだけでなく、回路を操作して活動パターンを制御しようとする試みもある。光刺激等を利用してニューロンのオン・オフが可能になれば、神経疾患の治療等につながりうる(臨床利用はかなり先のことだろうが)。
    脳の遺伝子発現の様相を見る研究もある。脳の1つの部位と別の部位で発現されている遺伝子がどのくらい違うかを地図として示したものである。ざっと見ていくと、ヒトとマウスでは著しい違いがあるが、ヒトでは人種や性別・年齢による違いはほとんどなく、右脳・左脳の違いもみられない。
    脳の各部位が特定の機能を担う領域にきっちりと分かれているという考え方はこうした研究結果と一致するものではない。
    脳の働きの根底にある仕組みが、新たな手法や地道な解析によって明らかになっていくことを期待したい。

    特集以外の記事で最もおもしろく読んだのは確率の話(”あり得なさの原理-「絶対ない」は絶対ない”)。
    「誕生日問題」をご存じだろうか? 「最低限、何人集まれば、その中に同じ誕生日の人がいる確率が50%を超えるだろうか?」というもの。
    はい、ちょっと考えてみてください。
     1. 3人
     2. 23人
     3. 53人
     4. 103人
     5. 363人
    ・・・正解は最後に。
    なぜそうなるのか、キーワードは「大数の法則」と「組み合わせの法則」。
    一見奇妙な偶然の一致も、実はそれほど「あり得ない」訳ではない場合もある。

    海外の科学ニュースを追う「海外ウォッチ」では、デジカメに残る「指紋」(機器に固有のノイズパターン)からオンライン犯罪を追跡する話題と、プリオンの正常型には、記憶における重要な働きがあるとする話題が興味深い。悪者扱いのプリオンだが、存在するからには何らかの役割があるのではないかという発想は目の付け所が鋭い感じ。

    STAPの続報もあり。この号は実験ノートが出てきたあたりの記事。その後、Letter(Natureに載った2報のうちの1つ)の画像の「取り違え」も判明し、こちらの論文は取り下げられる模様。件の画像は、著者らがES細胞との違いについて挙げていた大きな証拠の1つなので、何だかもう何が何やら状態。個人的には検証実験のへの興味もがくんと落ちてしまった。残るはガバナンスの話なのだろうけれど、一朝一夕で解決するものではなさそう。不正を追及するには、やはり外部機関の設置が必要なのではなかろうか。

    <クイズの答え>
    ここまで読んでくださった方だけに(^^;)イズの答えです~。
    はい、正解は2番です。意外と少ない? そんなもの? さて、あなたの直観は正しかったでしょうか?
    ちなみに集まったn人すべての誕生日が異なる確率の計算式は:
    364/365 x 363/365 x 362/365 ...x(365-n+1)/365
    となります。これが0.5を切ったときが同じ誕生日の人がいる確率の方が高くなるときですね。

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日経 サイエンス 2014年 07月号 [雑誌]はこんな雑誌です

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