千と千尋の神隠し [DVD]

監督 : 宮崎駿 
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
4.32
  • (70)
  • (53)
  • (15)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 424
感想 : 40
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4959241753076

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本独特の八百万の神は何とも愛嬌があるなと思う。
    海の中を走る電車から見える風景が好きだ。

  • そうか。ジブリ映画はテーマパークなのだ。
    ナウシカ、ラピュタ、トトロ、紅の豚...
    宮崎駿が想い描く色んな世界に誘われるのだ。

    本作品は田舎に引っ越してきた千尋一家が、
    道中で一昔前の日本の温泉街をイメージした
    テーマパークらしき廃墟に紛れ込むことから
    物語世界に誘われます。

    他所の土地にずかずか入り込み、
    人様のものを勝手に食べた両親は豚にされ、
    千尋の前に現れ助けるハクという謎の少年。
    一体千尋と両親はどうなってしまうのでしょう。

    千尋が釜爺のいるボイラー室へ向かう急階段を
    ビビって降りる姿勢共感するなぁ。
    夜の暗闇、下から風が吹き上げ、速く降りると
    うっかり体を持ってかれそうです。
    こういう何でもない描写で登場人物に共感させて
    いつの間にか物語の世界に没入させる手法は
    宮崎駿監督、上手ですね。

    因みに千尋が足を掛けて外れる階段の踏板ですが
    色が、動きのない階段部分とほぼ同化してます。
    流石、手間暇掛けてるなぁと感心しました。
    昔のテレビアニメでは動きのあるものは
    セルが異なるからか、色が違いますよね。
    と思ったらボイラー室の扉は色が違いました(笑)

    ここは八百万の神様達が疲れを癒しに来るお湯や。
    そこを取り仕切るのが湯ばぁばという魔女です。
    愚図で甘ったれで泣き虫で頭の悪い小娘、
    と湯ばぁばに酷評された小学生の千尋が、
    ここで社会で働き、成長して行く姿を描きます。
    お湯やで活き活きと働く従業員達の姿には
    生きる素晴らしさを感じます。

    ハウルも本作品の湯ばぁばもですが、
    宮崎駿作品には鳥に擬態する魔法使いが描かれます。
    ナウシカのメーヴェ、ラピュタのフラップター、
    猫バスも、紅の豚も、魔女の宅急便も、
    古くは未来少年コナンなど宮崎駿監督の作品では
    大空を自由に飛び回る爽快感を味わえます。
    伸びやかな描写は観ていてとても気持ちのいい
    ものです。

    銭ぃ婆のところへか?あの魔女は怖ぇぞ。
    お願い。ハクは私を助けてくれたの。
    私 ハクを助けたい。
    うーん行くにはな、行けるだろうが、帰りがな。
    千はハクを助けるために、
    湯ばぁばの双子の姉 銭ぃ婆の居る
    電車で六つ目の「泥の底」駅へ向かいます。
    千の想いを「愛」だと、釜爺は言いました。

    お前を助けてあげたいけど、
    あたしにはどうすることもできないよ。
    この世界の決まりだからね。
    両親のことも、ボーイフレンドの龍のことも、
    自分でやるしかない。
    ハクと私、
    ずっと前に会ったことがあるみたいなんです。
    じゃ話が早いよ。
    一度会ったことは忘れないものさ。
    思い出せないだけで。

    思い出せないだけ...
    なんだか深い話のような気がします。

    おばあちゃん。ハク生きてた!
    白竜、あなたのしたことはもう咎めません。
    その代わりその子しっかり守るんだよ。
    さあ坊や達お帰りの時間だよ。
    また遊びにおいで。
    (チュ)
    お前はここにいな。私の手助けをしておくれ。
    (ア、ア、)
    おばあちゃん!ありがとう。私行くね。
    大丈夫。あんたならやり遂げるよ。
    私の本当の名前は千尋って言うんです。
    千尋、いい名だね。自分の名前は大事にね。
    さ、お行き。

    ハク、聞いて。お母さんから聞いたんで
    自分では覚えてなかったんだけど。
    私小さいとき川に落ちたことがあるの。
    その川はもうマンションになって
    埋められちゃったんだって。
    でも今思い出したの。
    その川の名は、その川はね、コハク川。
    あなたの本当の名はコハク川。

    千尋。ありがとう。
    私の本当の名は、ニギハヤミ コハクヌシだ。
    すごい名前。神様みたい。
    私も思い出した。千尋が私の中に落ちた時のことを。
    クツを拾おうとしたんだよ。
    そう、コハクが私を浅瀬に運んでくれたのね。
    うれしい...

    お父さんとお母さんは?
    先に行ってる。
    私はこの先へは行けない。
    千尋は元来た道を辿ればいいんだ。
    でも決して振り向いちゃいけないよ。
    トンネルを出るまではね。
    ハクは?ハクはどうするの?
    平気さ。本当の名を取り戻したから。
    元の世界に私も戻るよ。
    またどこかで会える?
    うん。きっと。
    きっとよ。
    きっと。さあ行きな。振り向かないで。


    呼んでいる 胸のどこか奥で
    いつも何度でも 夢を描こう

    かなしみの数を 言い尽くすより
    同じくちびるで そっと歌おう

    閉じていく思い出の そのなかにいつも
    忘れたくない ささやきを聞く

    海の彼方(かなた)には もう探さない
    輝くものは いつもここに
    わたしのなかに 見つけられたから

    ララ ラ ラ ラ ラ ララララ 
    ラ ラ ラ ラ ララララ...♪


    人のものは取ったらいけません。
    困っている人がいたら助けなさい。
    いじわるしてはいけません。
    助けてくれた人には感謝しなさい。
    みんなと仲良くしましょう。

    誰もが子供の頃は持ってたと思うけど、
    大人になって誰もが忘れかけている優しい心。
    そんな大事なことを思い出させてくれる映画でした。

    坊役で当時7歳の神木隆之介や、
    番台蛙役で東京進出前の大泉洋が
    出演してました。

  • 10歳の少女・千尋は、何事も自分からは行動を起こそうとしないひよわな現代っ子。引っ越しの途中、両親と一緒に神々が病気と傷を癒す為の温泉町へ迷い込んでしまった彼女は、町の掟を破り豚にされた両親と別れ、謎の美少年・ハクの手引きの下、湯婆婆という強欲な魔女が経営する湯屋で、千という名前で働くことになる。
    人生経験豊かなボイラー焚きの釜爺や先輩のリンに励まされながら、逆境の中、意外な適応力を発揮して働き始める千尋は、やがて怪我をしていた名のある川の主の傷を癒したり、他人とうまく交流出来ないカオナシの魂を解放へと導いていく。
    そんな中、湯婆婆の命令で彼女の双子の姉・銭婆から魔法の印鑑を盗んだハクが、銭婆の魔術によって瀕死の重傷を負わされた。
    ハクを助けたい一心の千尋は、危険を省みず銭婆の元へ印鑑を持って詫びに行くが、それは初めて千尋が他人の為に何かをすることだった。
    お陰で、ハクは命を取り留め、しかも彼が千尋が幼い頃に落ちた琥珀川の主であることも判明する。
    湯屋へ帰った千尋は湯婆婆に両親を返して貰い、無事、人間の世界へ戻って行く。
    八百万の神様をもてなす湯屋に迷い込んだ千尋が、豚にされた両親を元の姿に戻すために試練を乗り越えていく。
    宮崎駿さん版の不思議の国のアリス。
    最初は、受け身で引っ込み思案だった千尋が、湯屋の仕事やハクとの関わりなど様々な試練に仲間の力を借りて乗り越えていきながら、成長していくのが、励まされました。

  • だ〜ま〜れぇええええ!!!

  • 次に何が起こるか分からない、そして予想していなかったことが起きる。すでに何度も見ているが、新鮮味を感じながら見ることができる。
    今回は、細部の小物が丁寧に描かれていること、空想の世界なのに、ありそうなものがちゃんと描かれていることに気づいた。

  • 2020年、コロナ禍で新作映画の上映が難しくなっている中での再上映。
    まさか、もう一度スクリーンで「千と千尋」を見られる日が来るなんて思わなかった。

    昔、宮崎駿さんが「DVDで家のテレビで見るのと、映画館で見るのとでは感動の大きさが全然違う」とおっしゃっていたけれど、その通りだと実感した。

    DVDでも、金曜ロードSHOW!でも、もう何回見たかわからないくらい見たけれど、改めてじっくり見ると冒頭のお父さん・お母さんの無神経ぶりがすごく気になる(笑)

    ・短い時間でも、お世話になった人(釜爺さん)にはきちんとお礼を言う。
    ・他人の部屋に入る前にはノックをする。
    ・仕事を与えてもらえるのはありがたいことである。
    ・働かない者は食べることができない。
    ・雨が降ったら海ができる。
    ・愛する人のために精一杯のことをする。
    ・自分の名前を大切にする。
    そして……
    ・一度あったことは忘れない。思い出せないだけで。

    日本人が大切にしてきた礼儀とかしきたりとか、人間の真理というものがいっぱい詰まっているように思えて、やはり子どもたちにこんな映画を見てほしいなと強く思った。

    スタジオジブリの今の技術ならもっと美しい風景も描けるのだろうけれど、この映画が見せてくれる海の美しさ、そして「ふたたび」の感動的なメロディーは絶対に一生忘れない。
    これからも、「千と千尋」を見るたびに2001年のあの夏を思い出すのだろうな。
    人生で一番の映画です。

  • 金曜ロードショーの放映で視聴。
    何気に初めてちゃんと見たかも。

    王道の行きて帰りし物語であり、少女時代の一時の冒険譚。
    女の子が色々な事件を経て成長する。
    ただ、成長は確かにしてるけど主人公補整が強いかなーって。
    本人の勇気と度胸もあるけど、基本的には周りの優しさに助けられて解決。みんな主人公大好き。幼女大好き(笑)
    カオナシさんに至っては一方的粘着ストーカーだったと初めて知りました。
    (千尋だけがカオナシに気付いてくれたから、彼女に執着してしまうわけだよね)
    あと、千尋のお母さん、千尋に冷淡なのはなんで??

    ハクを見ていても六男トッティがちらついてしまうご時世です。(入野自由マジック)

  • アットホームな職場

  • 何度見ても良い……小さい頃から繰り返し見ているのに何度でも最高なのってすごいなあ
    トンネルくぐってすぐある駅の待合室のような場所を友人が「聖堂かと思ってた」と言っていて、確かに神聖な空気もあるところで、素敵な解釈だなと思った 死んだ人にとっての駅なのだとしたら聖堂でもあるかもしれないね

    今回は友人たちとわいわい見たから深く集中していなくて感想が薄いのだけど、
    新年最初に見た映画が千尋で、友人たちがいたこと、とても良かった……良い思い出になった……辰年だし縁起がいいねコハクヌシ

  • ジブリのなかでも名作と言われるほどの有名な作品。ひょんなことから入り込んでしまった不思議な世界には、主人公・千尋を翻弄する沢山の出来事があり、そのどれもが現実ではありえないような体験ばかりで見てるこっちも思わず魅入ってしまいます。
    海列車に乗るシーンは本当に素敵で私自身何回も見てしまいました…!
    こんな人に会いたかった、こんな体験がしたかったと思えるような体験が出来ると思います。

全40件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×