【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道 (集英社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • リリース 駄々猫さん

  • 何かを探しに行きたい、でも差し当たって何もない。根っからの探検家である著者が焦慮に駆られ、ネットでその「何か」を検索した時に出て来たのがウモッカ。
    インドを旅した日本人が見た謎の魚だった。
    焦点が定まれば動き出しも速く、ウモッカが話題になったネット掲示板の管理者や、その魚の発見者、またそれが実在し得るかどうかを確かめに魚類の専門家にも会いに行く。
    結果としてインドへ飛ぶしかないと、決行を決めるも、著者は過去にビザなし越境によりインドから強制送還されている過去がある。
    よって、そもそも入国できるか否かという前提に不安がある上に、ウモッカ情報にも不確かな問題が山積しているのだけれど、それらの困難を無理矢理に突破していく過程を駆け足で書いた記録文。
    上手くいかないもどかしさからか、他の冒険作品よりもかなり文章に強引な点があったようにも思える。
    ちょっと自己中心的に過ぎるかな、という箇所もいくつか。
    読み終えた後は、やっぱりこの著者らしい、という感想に。

  • ほんとに面白くて、後半からは一気読みしてしまった。途中からまさかとは思ったけど、そのまさかだった(笑)

    きちんとした準備、入念なシミュレーション、予想外の状況とそれへの対応。こんな現実があるのかと思わせてくれるマンガみたいな展開。やっぱり高野さんの本は好き

  • 誰もが想像つかないオチ。書いてる本人は忸怩たる気分だろうが、とても爽やかな文体で笑えてくる。

  • 2020/2/20 Amazonより日替わりセールにて199円でDL購入。
    2022/6/11〜6/17

     高野さんのUMA探索もの。今度はインドの怪魚 ウモッカを求めて。日本での情報収集を経て、インドへと飛び立つも、なんと前回のノービザ入国のペナルティで入国拒否に。後半は、その顛末記。相棒に選んだキタさんが面白い人で何とか場が持ったが、ちょっと拍子抜け(タイトルの インドへの道 はそういうことだったのね)。で、結局ウモッカってどうなった?

  • 結局最後まで著者である高野さんが現地には赴かないという衝撃の冒険譚。

  • 高野秀行さん紹介

    知る人ぞ知る冒険家でありノンフィクション作家の高野秀行さん。

    「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。
    とホームページに記載のある通り

    奇人変人の類ですが、物凄い知的な文章を書かれる方です。


    デビュー作が『怪獣ムベンベを追え』ということからも分かるように
    良い意味でも悪い意味でも行動力があり、
    ムベンベなんて居るわけないじゃんと思いながらも
    高野秀行さんの行動から目が離せなくなること請け合いです。


    もちろん全ての人にお勧めできる作家ではありませんが
    人とは違うことをすることに価値観を見出す方には是非読んでもらいたい本


    面白おかしくも知的、同じく冒険家である角幡唯介さんとは
    正反対の文章ですが、角幡さんのファンも面白く読めると思います。

    <h2>
    怪魚ウモッカとは何か</h2>
    高野さんがブログか何かで探し物を募集した際に、
    ウモッカという魚を発見する書き込みがあったことから
    物語は始まります。


    ウモッカは

    古代魚のようなサメのような魚であり
    体長は約2メートル程度、シーラカンスとサメの中間くらい
    ヒレが足のようになっていおり、トゲトゲしたエラがある

    という外観であるそう。

    高野さんはこのウモッカに「本物の匂い」(実在するのではという予感)を感じ
    発見者本人や、古代魚などの専門家などと議論を重ね

    半ばウモッカの存在を確信するように
    インドへ出発します。


    途中、そのウモッカの模型を作成したりビラを作成したり
    現地語であるオリヤー語などを日本で習得するなど

    <b>行動全てがぶっ飛んでいます。</b>


    ぶっ飛んでいるのですが、高野秀行さんだからねという気持ちと
    文章が知的であるために全く飽きることなく読み進めることができます


    <h2>
    インド入国とその後</h2>
    高野秀行さんは過去、インド
    で密入国で捕まっています

    その顛末を記載した『西南シルクロードは密林に消える』という
    本に詳しいので、こっちも読んでみると面白いです。
    (僕はこっちの方が好き)


    そんな高野氏は無事にインドに入国できるのかというところも
    本書の山場の一つです。

    本当に色々なことを思いつく人だなと。



    <b>「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、
    それを面白おかしく書く」がモットー。</b>

    ここまで出来る人なんて、そういないです。


    最近、好きなことで生きていくという本が話題であり
    好きなことでしか生きていけない世の中になるという論調の本が
    出回っていますが、
    高野秀行さんはその奔りなんじゃないかなと思ったりもします。


    人とは違うことをしたいと思っている人や
    思ってたけど、結局同じことをしているなーと悩んでいる人に
    ぜひ読んで欲しい本です。


    ブログやってます

    こちらもアクセスしてくれると嬉しいです。
    http://www.subaryman.com/

  • 「格闘記」「インドへの道」というところがミソかな。キタさんの活躍に注目。「神に向かって走れ」と併せて読むと面白い。

  • いやー、これはないだろ高野秀行……。

    出版する価値のある話ではなく、辺境作家としての名を貶めこそすれ、高めるものではない。まあ、何とか洒脱な筆致で読めるは読める本になっているので星3つ。

  • 人生は旅のごとし。旅もまた人生のごとし。ゴールに辿り着くことが楽しいのではなく、ゴールに辿り着く過程を楽しむということか。「腰痛探検家」で知った高野秀行さんの約10年前の作品。インドで目撃されたという、サメのようなシーラカンスのようなワニのような背中にトゲトゲのある怪魚ウモッカを探しに行くことにまつわる格闘記。本書には、「腰痛探検家」の中でも少し触れられている腰痛回復部分が出て来たりもします。高野さんの本には自虐的な文章が随所に出てきてそこが面白い。読んでいてクスッと笑ってしまう。

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著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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