- Amazon.co.jp ・電子書籍 (254ページ)
感想・レビュー・書評
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『生欲』の作者さんなのですね。
本作は図書館の電子書籍で見つけました。
とてもみずみずしい。6人きょうだいそれぞれの家族への思いが温かく、切なく心に響いてきます。彼らにどんな未来が待っているのだろうと、続きが気になる終わり方でした。
「星やどり」の由来も素敵。こんな喫茶店があったらいいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お店をちゃんとたたむって決断するところも、名前がちゃんとリレー形式になってるところも、お父さんが子供たちを思う気持ちもすごく綺麗だなと思った。もう琴美の件らへんでは泣いた。私が家族モノで涙することはほぼないので、新鮮。朝井さんは反則だ、ひとつひとつの言葉が、文が、表現がきれいですごく素敵で。いろんな人の思いを表すのが上手すぎる、秀逸ってやつ。家族を描いたお話で良いと思ったのは初めてで、ああ間違いないな一生ついていこうと思った。
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家族ができた時、子供ができた時に再読したい。
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父親になるって素敵なことなんだな。
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久しぶりに小説を読んだ。
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亡き父の残した喫茶店「星やどり」を三男三女母ひとりで営む家族の物語。
人や物音や気配の声によって、父に向けた寂しさや愛情・信頼が清らかに現れている。
父が残したものは家族の輪。
闘病中の姿しか記憶にない末っ子『真歩』、最後に長女『琴美』では遺していく子供ひとりひとりに声をかける父の悲しみや寂しさ、そして希望など涙なしでは読めなかった。 -
ある日、父親が亡くなった家族の群像劇。小学生〜社会人まで6人の姉兄妹弟それぞれの視点で「家族」を考えるストーリーになっていて、特に中高生世代には感情移入しやすい部分があるように思う。家族でありながら世代・立場が異なれば感じることも違うということがわかりやすいので、中〜高校生くらいにはぜひ推薦したい。
母親の視点や亡くなった父、母子家庭のリアルさはあまり重視されていない印象だったので、「家族の中での個人の役割を考える」がキーワードになるように思った。