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感想・レビュー・書評
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新選組副長土方歳三を主人公とし、多摩での生活から函館で戦死するまでを描いた歴史小説。
最後まで戦いに生きた土方はかっこいいと思ったが、新選組が今の日本にあったらブラック企業も真っ青な組織だなと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あとがきに「男の典型を一つずつ書いてゆきたい。そういう動機で私は小説書きになったような気がする。べつに文学とか、芸術とかという大げさな意識を一度ももったことがない」と残している。なるほどと思う。司馬遼太郎が創造する歳三がいた。実在の歳三よりももっと生き生きとしていたかもしれない。短く華やかな人生を生きた、面白い歳三を見ることができた。
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作家の想像力は恐ろしい。本作を読むと土方歳三という男を生々しく感じてしまうが、殆どが作者の創作だろうと思う。よくぞここまで土方を動かしたものだと舌を巻く。想像の世界で。
さらに、本作に彩りを加える「お雪」。彼女とのやり取りから土方の人間性が垣間見れるという仕掛けになっているが、女との生々しいやり取りが史実として残っているわけもなく、それらは作者の想像力で書かれたものである。いや、まずもって「お雪」が実在の人物ではない。創作の人物である。
そういった仕掛けを考え、脇役の人物を創作することで、主役である土方歳三という男の表も裏も描こうとする。それを可能にしたのは作者の想像力であろうが、それらを全部ひっくるめて司馬遼太郎という作家の凄さを再認識した。
司馬遼の作品で歴史を学ぶのは違うとは思うけれど、歴史に入るための入門書としての役割は大きい。どれだけの日本人が司馬遼の作品で歴史好きになったことか。 -
2022.5.31
下巻の方が好みだった。時折涙が込み上げそうになりながら読み進めた。正義とは何か、大義とは何か。英雄などいないのかもしれない。 -
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土方とお雪のラブストーリー
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やはり面白い。躍動するよね
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剣に生き、剣で死んだ“あるていすと”の物語。近藤、沖田、新撰組、たとえ仲間が死んでも立ち止まることなく、独り駈けたその姿、まさに天晴れと言うべきだろう。それでも斎藤一や市村鉄之助を逃したのは、やはりもう大事な仲間を失うのは嫌だったのかもしれない。真意はわからない。果たして彼は鬼なのか、喧嘩師なのか。はたまた猫なのか。
やった、十分に生きた。そんな人生を歩みたい -
下巻では上巻にはない一面みれたけど、土方歳三さんは、はっぱり不器用なんだな。
そして生粋の武士だったのだと思う。
やっぱり個人的には歴史物は苦手らしい。
しばらく歴史物は休憩。 -
映画が楽しみ。