ガルシア=マルケス全短編 [Kindle]

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  • グーテンベルク21 (2014年7月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (280ページ)

ガルシア=マルケス全短編の感想・レビュー・書評

  • 既読の作品も収録されていたが、全般的に、現実と非現実の世界の境界が希薄な、不思議な雰囲気をもった作品が多いと感じた。特に初期の作品ほどそのような傾向が強いのではないだろうか。

  • ★★★☆☆

    去年逝去されたコロンビアのノーベル賞作家ガブリエル・ガルシア・マルケス(以下ガボ)の短編集。

    初期から晩年までの作品が網羅されているので、作家としてスタイルを模索していた時期の作品などは結構読みづらかったりもするが、偉大な作家の足跡を短編を通じて辿れるという意味では重要な一冊。

    ガボというと一般的には『百年の孤独』で知られているが、僕にとっては『物語の作り方 ガルシア=マルケスのシナリオ教室』である。

    『物語の作り方』はシナリオ教室でのガボと生徒とのやり取りを採録したような本で、そこからガボの創作時の思考法がかいま見える。

    それによるとガボは、アメリカの作家で短編の名手であるローレンス・ブロックのように全体を構成してきっちりオチをつけるタイプではなく、物語の流れを重視するタイプのようだ。

    流れを重視するタイプの特徴は人物の言動や文章が活き活きと描けるところで、それは本書でもよく出ている。

    「この村に泥棒はいない」、「純真なエレンディラと非情な祖母の信じ難くも悲惨な物語」、「世界で最も美しい溺死体」などの作品は、そういう意味の評価も含めて、とても気に入った。

    ガボの作品で印象の良いものには、総じて原色系の登場人物が出てくるように思う。

    原色系とは、あくまでイメージの話で、背景から浮き上がるくらいの鮮烈な輪郭をもっているという意味だ。

    前述の3作品に加え、「善人ブラカマン、奇蹟の行商人」は、どれも人物に強烈な後味があって好きだ。

    よく構成された短編には寄木細工のような見事さがあるが、時間の流れをそのまま見せてくれるようなガボの短編にはまた格別の味わいがある。

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