レイルウェイ 運命の旅路 [DVD]

監督 : ジョナサン・テプリツキー 
出演 : コリン・ファース  ニコール・キッドマン  真田広之  ステラン・スカルスガルド  ジェレミー・アーヴァイン  石田淡朗 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.35
  • (5)
  • (15)
  • (26)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 95
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111246790

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 戦争は‘悲劇’なのか‘犯罪’なのか?

    コリン・ファースとニコール・キッドマンの共演で描いたハリウッドでは無くオーストラリア製作の実話を基に描いたドラマでした。それから真田広之さんも出演していましたね。

    太平洋戦争でシンガポールで降伏したイギリス軍兵士にコリン・ファースが演じ、終戦後彼と結婚する女性にニコール・キッドマンが演じています。そして彼を拷問する日本軍憲兵隊の通訳の戦後の姿を真田さんが演じています。

    冒頭に記した元兵士の想いと懺悔心をテーマに50年も心が解放されない姿を名優と称しても差し支えないコリン・ファースの演技が凄いです。そして戦後50年経過して元日本兵の真田さんと再会するシーンが迫力ある‘心’の対決です。

    戦争を舞台にした作品ですが砲撃戦のシーンは一切描いて居ないヒューマン性を訴えるドラマでした。

  • 戦場で捕虜として拷問され、それがトラウマとなるエリック。戦争後拷問をした永瀬の復讐心で生きている。それでもなかなか傷がいえることはなく幻想を見たりする。その永瀬と会う。ここで紳士的、哲学的な真田広之が出てきて、単純な復讐劇の道を辿らない。対話を重ねていくうちに憎しみを超えて、赦し合う気持ちが、生まれ、そのことでトラウマも解消していく。背景にあるのは戦争の狂気。二人ともその被害者、同士なのである。

    コリン・ファースとニコール・キッドマンと真田広之の演技が見応えある。演出も重厚で退屈しない。どのシーンも緊迫感がありこれぞ映画と思う。静かな高みの中で終わり、赦し合う気持ちの大切さは分かったが、上品すぎて映像美に騙されてるような気がしないでもない。 どこかキレイごととしか映らないところがある。

    しかし、なにせ実話で、本人が最後出てくるので何もいえない。赦し合う気持ちの大切さというところではナットクできる作品でした。

  • 戦時中、タイの泰緬鉄道建設に従事させられ、収容所内でラジオを作ったことにより、日本軍から拷問を受けて心に傷を負った元英軍捕虜と、拷問に関わった日本軍通訳との和解の物語。
    映画は歴史資料ではないので、どこまでが本当で何が作り話や誇張なのかはわからないが、歴史の溝を乗り越えた元英軍捕虜と元通訳、それに、心に傷を負っている元捕虜の男性を支え続けた妻の強さと勇気の物語は心を打たれる。
    日本人や日本軍に対するステレオタイプとか、文明のイギリスと野蛮の日本という構図が若干滲んでて、気分よく見られる場面ばかりではないが、それも含めて色々考えるにはいい映画なのではないだろうか。

  • 原題:The Railway Man (2013年)

    実話に基づいた映画。
    エリックさんの若い頃と、若い頃を演じた役者さんがとても似ている。
    最後は和解するのだが、永瀬さんが亡くなる2011年まで友情は続いたそう。
    ラストは感動した。

    “第2次世界大戦中に日本軍の捕虜となったエリックは、タイとビルマ間を走る泰緬鉄道建設のための強制労働に就かされる。彼は過酷な戦争体験に苦しみながらも、妻パトリシアと一緒に穏やかな日々を送ろうとしていた。そんなある日、エリックは当時施設にいた日本人通訳の永瀬が生存していると知る。”

  •  第二次大戦時、タイとビルマ間を往来する泰緬鉄道建設に従事させられたイギリス人将校と日本人通訳の交流の実話を映画化。

     『戦場にかける橋』と舞台を同じくする作品。この映画は戦争時だけでなく、その30年後の姿がメインになっている。
     特筆すべきはやはりラストの二人の対面シーン。元日本兵を詰問するイギリス人が、まるで立場を逆にした再現劇のようで面白い。真田広之の熱演が光る。
     この映画のように、やはり私たちは加害者としての日本というものとしっかり向き合っていかなければいけないんだなぁと痛感。

  • 英国人将校の壮絶な戦争体験や妻の献身的な愛をつづり、「エスクァイア」誌ノンフィクション大賞に輝いたエリック・ローマクスの自叙伝をコリン・ファース主演で映画化したヒューマンドラマ。

  • 題材はいいと思うけど、バランスがおかしな映画。キレるコリン・ファースは怖いので、いつか本当に怖い役をやってもらいたいな。

  • 第二次世界大戦中、南洋で英軍捕虜ローマクスが体験した衝撃的な拷問は戦後も長く深いトラウマを残した。
    癒えぬ傷を抱えたまま30年が経ち、ある日戦友のフィンレイから当時自分を拷問した日本兵が生きていることを知らされたローマクスは再び単身タイに渡り、その男と対面を果たす。

  • 草食系鉄道オタク青年が戦争に行って拷問を受け、戦後も苦しみ続けるさまを見ると、今の日本にいるたくさんの草食系青年たちも、戦争に行ったら(これほどまでのひどい状況ではなくても)一生棒に振るのは必至だと思われる。
    それにしても、一応戦争中は敵味方である上、一生のトラウマになるほどの残虐な暴力を振るった者と振るわれた者が、友情を結ぶという話の割に、最後まで日本人の元憲兵が悪い奴にしか見えないのが痛い。何を言っても言い訳にしか聞こえないのは、真田広之の演技(顔)のせいなのか?セリフのせいか?
    これでは許したというより「復讐をあきらめた」話に見えるし、日本人も戦争中の状況で逆らえずにやったというより、理不尽な拷問を行う残酷な民族にしか見えない。
    あと、若いころを演じる役者が、コリン・ファースにも真田広之にも全く似ていない。これを同一人物に思えというのは、お約束にしても無理がある。

  • 実話らしい。

    胸が痛い、しんどい。
    日本人て鬼だな。
    何してきたんだろう。


    そら、恨まれる。
    至極、当たり前に。

    どんなことをしたのか知らない
    孫やひ孫たちって、問題だよね。
    戦争終わったら、
    自分たちのしたこともみんな終わりにしたのかな。
    わたしも話さないだろう、
    とても話せない、きっと。
    忘れたい、無かったことにしたい、過去。

    許せるなんて強い。
    謝れるのも強い。
    自分、生きてる間に、謝らないといけないひと
    何人いるんだろう。

  • この手は本当は見たくなかったのだけどコリンファースが出てるから見るしかなかった。
    第二次世界大戦で、タイとビルマの間に鉄道を敷く工事で、日本兵が捕虜のイギリス兵に拷問をくわえながら労働させていた実話。残酷極まりない拷問を与える日本兵。見るに忍びなかった。日本兵の通訳が永瀬隆という人。特にひどい拷問を受けたイギリス兵がエリック・ローマクス。
    若かりし役はローマクスがジェレミー・アーヴァイン。大いなる遺産でホリデイ・グレインジャーと共演した人。他、戦火の馬出演。
    若かりし通訳の日本兵が石田淡朗いしだたんろう、この人を私は知らないけど、すごい人らしい。能楽師??
    そして老人になってからのローマスクがコリンファース。ミスキャストじゃない?こういう暗いのは彼に合わなかった気がする。妻役がニコールキッドマン。
    老人になった通訳の日本兵が真田広之。あまり出番なかったけどビシッと締めを決めてた。
    その最後の〆シーンが見もの。
    コリンファースがすすり泣く真田さんを抱き寄せてヨシヨシする感じで身長差があるから親子かい?って思え、少し笑った。
    まっ当時の日本人は特に背が低いからしかたないよね。
    でも真田さんいいな~コリンファースに抱き寄せられるなんて。

  • 第二次世界大戦中の英国と日本の映画。暴力シーンあり。近代史を勉強してから観たらよさそう。

  • WOWOWで録画視聴。字幕版。
    戦争映画は苦手です。よほど監督か俳優か設定が気にならない限りはなかなか見られません…。今回は正直、コリン・ファース目当てでした。
    今作は苦手な戦争映画の中でもおそらく最高峰の部類です。戦場描写以上に厳しい、捕虜への拷問描写…恐ろしいし腹立たしいしやりきれない。しかも日本兵による英国軍人への暴行です。
    そこまで残虐なシーンがあるわけではなく殴打や水責めなど、本人の感じる苦しさはともかく見る側がゾッとする度合いとしては控えめではあるのですが…それでも精神的に目を逸らしたい思いになる場面は多々ありました。
    けれどそれを凌ぐくらい、頭の中を占める想いや考えが見続けさせたように思います。
    何故人はここまで狂うのか、苦しみは人をどう変えてしまうのか、どこまで苦しみは付きまとうのか。
    そして、それでも赦そうと思える瞬間が訪れるのは何故なのか。
    自分なら到底許せる気もしない…と思いながら見ていたのですが、PTSDに苦しみながら生きた時間、友人から託された思い、妻の支えというものがしっかり描かれた後に数十年ぶりに対峙した自分を拷問した男との息詰まる展開、その後一度お互い距離を置いてからの再会という丹念な描写のおかげでようやく理解できるものがあった気がします。
    また、ありふれた言葉ではありますが「憎しみの連鎖は断ち切らねば」という一言がジンと沁みました。
    国と国、親から子へ、憎しみをつなげていくわけにはいかないというだけではなく、彼自身の人生の中で引きずり続けていては苦しむばかりだったのだろう…と。
    赦す事はもちろん容易ではないですが、ナガセを殺して悪夢が終わるのかと言えば、更に悪夢が積み重なるだけだったようにも思います。
    本当の救いは赦しの先にこそあるのかもしれない…と。
    これが実話で二人が死ぬまで友人であったということも物語っている気がしました。

  • 過酷な体験をした兵士達。そのトラウマを背負った被害者が振り返って過去を清算するまでを描いた物語で非常に重い内容でした。被害者側、加害者側によらず戦争と言う狂気の最中での行動に傷付き、悔いて精神を壊している様の悲しさが、許し合うことで癒されていく姿を観て、この作品が言いたい事が分かる気がした。哀しい内容ではありますが再生の映画として、相手を許す行為の力を感じるいい作品です。

  • 日本人としては観ているのが辛いほどの拷問の場面で敵味方の立場にあった二人が対面した後の顛末は、物語であったとしても非現実的にすら思えるものだが、この辛い恩讐を乗り越えた人物が実在することに驚いた。そこに至る感情を表現し切ったColin Firthの演技はやはり見応えがあるし、Nicole Kidmanも相変わらず綺麗。舞台となるタイの緑の中を列車が走るシーンは画的にも印象的。

  • 第二次大戦中、日本兵の捕虜となり、タイビルマ間の鉄道の建設に従事したイギリス人将校と、日本人通訳の姿を描いた、事実に基づいた作品。
    捕虜中に非人道的な扱いを受けた将校が、50年の時を経て日本人に復讐しようとするが...。
    過酷な扱いを受けながらも、無二の親友となった2人の間には、我々では計り知れない、何か達観しようなモノがあるような気がします。
    とにかくコリン・ファースの演技に魅せられました。真田広之も頑張ってたし、ニコール・キッドマンは相変わらず綺麗。

  • エリック・ローマクスは電車で出会った女性パトリシアと恋に落ち結婚する。
    しかさ、エリックはイギリス軍兵士として日本軍捕虜となった二次大戦中の記憶に苦しめられていた。
    かつての仲間から、自分を拷問した日本人将校の1人永瀬が生きていると知ったエリックは・・・。

    エリック・ローマクスの自叙伝を映画化。
    結局のところ、戦争の償いはこの方法でしか出来ないのだろう。

  • 2014/10/17 戦争映画の実話に基づくだったのね
    戦争映画って やはり理不尽で悲しい 悲しい
    戦争知らない私達は 日本が 何故 そこまで 侵略してた事さえ不思議だし…どんな状況においても
    捕虜になってる立場の人は ただただ 痛く辛い
    人間の不条理 復讐したいほど 過去に酷い目にあっても、憎む連鎖が止まらないと やはり…戦争は終わらない。事実は変わらないけど…そこを通過したなら 新しい 二度と復讐心なんて起きない世界を作っていきたいと思う。許す方も許された者も その事が あっての和解だよね。コリン.ファースの存在感は色々な役でも生かされいるね。戦争反対‼︎拷問は人間のやることじゃない❗️絶対❗️

  • 「The Railway Man」も観た@帰京の機上http://www.imdb.com/title/tt2058107/ … コリンファースに惹かれて見始めたら実話ベースの戦争物だった。戦争に情(愛情や友情)を絡めると途端に安っぽく薄っぺらになるのは何故だ。真田広之に知性と洗練を誰か注入してくれい(おわり

全24件中 1 - 20件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×