光 (集英社文庫) [Kindle]

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  • 大津波によって故郷や家族を失った信之、美花、輔。
    それぞれが成長し自分の生活を持つが、、、

    真面目で、穏やかで優しい信之の内面が描かれた章が特にすごい。深い心の傷はここまで人を冷酷にするのか。

    <死も不幸も意味はない。ただの出来事だ>
    <不幸というならこれのこと。求めたものに求められず、求めてもいないものに求められる>
    <自分を空腹に追いやったものを探して殺して食って空腹を満たすか、空腹を受け入れ死を待つかどちらかしかない>

    残酷なまでに心の闇を描いた作品だが、やっぱりみんなそれぞれ幸せになりたかっただけなんだと思う。

  • (2021/252)妻の蔵書から。ある日、人口300人弱の小さな島を大津波が襲い、島で生まれ育った信之、美花、輔が生き残る。それぞれの人生の再生かと思ったら、男二人が過去に縛られたとんでもなく暗い物語。これまで読んだ三浦しをんさんの作品からは想像もつかない暗さで、タイトルに付けられた「光」を全く感じられない。ちと口直しが必要な気分。

  • 自分が思うほど、相手はあんたのこと思っちゃいなかったよ!

  • 自然の恐ろしさ。人間の深い闇。
    おどろおどろしい醜さ。
    久しぶりに読んだ、重い話だった。

著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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