センスは知識からはじまる [Kindle]

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.73
  • (60)
  • (115)
  • (78)
  • (21)
  • (5)
本棚登録 : 1151
感想 : 123
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (143ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本書ではセンスを「数値化できない事象を最適化することである」と定義している。そしてこの能力は生まれ持っての才能ではなく、「知識の集積」によって培われる、と。これからの時代は機能ではなく、感覚的な要素で差別化されるため、いかにセンスを磨いていくかが大事となるわけだ。

    本書を読んで思ったが、要するにこれは直感のメカニズムの派生みたいなものなのだろう。人の直感はパターン認識によって作られている。そして直感が機能する分野は「一定のルール」があり、「フィードバックが早い」必要があると聞く。だから特定の分野で多くのパターンを学習していると、直感的に正解を導き出せる、と。

    おそらくセンスに関しても同様で、たくさんのパターンを学習し、適切なフィードバックを得ることでセンスが磨かれていくのだろう。まずは我流ではなく、数を見るところから始めるのが大事。

  • センスは知識を蓄積することで磨かれる後天的なもの。
    知識+好奇心によりセンスは磨かれる。

    論拠が著者の主観ベースが多いのが、個人的にはちょっと。。
    --------
    P 133
    「センスのよさ」とは、数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化する能力
    P 148
    センスがいい商品をつくるには、「普通」という感覚がことのほか大切です。それどころか、 普通こそ、「センスのいい/悪い」を測ることができる唯一の道具
    P 609
    センスとは知識の集積である。これが僕の考えです。
    P 618
    センスがいい文章を書くには、言葉をたくさん知っていたほうが圧倒的に有利である。これは事実です。  文章というたとえを使いましたが、これは仕事や生きるということにおいても同様だと思います。知識があればあるだけ、その可能性を広げることができるのです。   知識というのは紙のようなもので、センスとは絵のようなものです。  紙が大きければ大きいほど、そこに描かれる絵は自由でおおらかなものになる可能性が高くなっていきます。
    P 649
    つまり、過去に存在していたあらゆるものを知識として蓄えておくことが、新たに売れるものを生み出すには必要不可欠だということです。
    P 713
    知識にもとづいて予測することが、センスだと考えているのです。
    P 775
    センスの最大の敵は思い込みであり、主観性です。思い込みと主観による情報をいくら集めても、センスはよくならないのです。
    P 803
    センスに自信がない人は、自分が、実はいかに情報を集めていないか、自分が持っている客観情報がいかに少ないかを、まず自覚しましょう。いくら瞬時に物事を最適化できる人がいたとしても、その人のセンスは感覚ではなく、膨大な知識の集積なのです。センスとはつまり、研鑽によって誰でも手にできる能力と言えます。決して生まれつきの才能ではないのです。
    P 842
    効率よく知識を増やす三つのコツ  知識を増やしていく際は、三段階のアプローチがあります。
    P 844
    ① 王道から解いていく
    P 851
    王道のものはすでに「最適化されている」と言えます。  本書で定義づけているセンスのよさとは、「数値化できない事象のよし悪しを判断し最適化する能力」。王道のものは必ず、その最適化のプロセスを経た上でいまに存在しています。
    P 896
    ② 今、流行しているものを知る
    P 897
    王道の真逆です。  流行しているものの多くはたいてい、一過性のもの。
    P 899
    流行を知る手立てとして最も効率がいいのは、雑誌。それもできれば、コンビニの棚に並ぶありとあらゆる雑誌を手にとってみることをおすすめします。
    P 907
    ③ 「共通項」や「一定のルール」がないかを考えてみる
    P 954
    デザインを構成する要素はざっくり考えた場合、「①色」「②文字」「③写真や絵」「④形状」に分けられます。
    P 999
    知識のクオリティが精度の高いアウトプットをつくり出す
    P 1,335
    「誰が、どんなときに、どんな場所で使うのか」、対象物を具体的に思い浮かべることは、センスを最適化するためにもっとも必要な三原則であると覚えておきましょう。
    P 1,368
    そんな思い込みを外す方法とは、いつもと違うことをしてみること。  大それたことでなくてかまいません。小さいことで試してみましょ
    P 1,406
    僕にとって旅の定義は、日常から逃れること。つまり非日常であること。
    P 1,409
    どこか遠い街に行かなくてもいい。日常から離れる旅
    P 1,453
    センスを磨くには知識が必要ですが、知識を吸収し自分のものとしていくには、感受性と好奇心が必要なのです。  幼児性が創造力や発想につながっていく大きな理由は、感受性と好奇心が並外れて大きいからです。
    P 1,457
    「感受性+知識=知的好奇心」
    P 1,459
    幼い子どものような感受性を保てば、努力せずとも知識が自然と入ってくるとも言えます。

  • タイトルの通り。初めて聞くような飛び抜けた内容はないが、知識を蓄える為に興味を持ちアンテナを張っておこうという良いリマインダーになった。

  • センスの良さ…数値化できない事象の良し悪しを判断し、最適化する脳直

    センスがいい商品を作るには…「普通」という感覚が大切。
    センスのいい/悪いを測ることができる唯一の道具

    自分自身がアウトプットできなくても、その事象の良し悪し分かる能力もセンスとなり得る


    その分野での自信を損なわないために知識をつけるべき

    そのものらしさの表現性の高さがセンス

    旅の定義は、日常から逃れること。つまり非日常であること。
    …遠くに行っても日常的なことをしていれば旅とは言えないし、遠くに行かずとも非日常的なことをすれば旅となる。

  • センスを磨くには膨大な知識が必要

  • 「センスある」成果物をつくるためには、結局のところ「知識」がベースにあるという話。

    で、知識を磨くためには、「好奇心」「感受性」を研ぎ澄ませて、毎日「いつもと違う選択」をするのが良いと。

    とりあえず、スーパーでいつも同じお菓子買うところ、いつもと違うお菓子を買ってみた。知識が1つ増えた。

  • センスは生まれ持ったものではなく、知識を身に付けることによってアイデアの幅やクオリティを向上することができる

  • センスは知識からはじまる 。
    努力したら自分のセンスに自信を持てるようになるかも と 、背中を押される一冊でした 。

  • タイトルのとおり。

    「ガラパゴス」の中で生きている自分を自覚しよう!!

    全ての仕事おいて、「知らない」のは不利である。

    海外旅行までしなくても、ちょっとだけ日常を変えてみたらいい。
    行ったことのない場所に行ってみる、違う職業の人と話してみる、浴槽に逆向きに入ってみる、バス停をかえてみる、年上の人を誘ってみる、とか、日常から離れる方法は何でもある。

    本屋さんに毎日5分でも一周してみるのをおすすめしてる。おやっと思ったら手にとってみたらいい。
    本の数だけ人の考えがある。

  • 斜め読み。

    最後あたりにある、常識的なことでなく、
    思ったことをぱっとやってみるというのは本当にその通り。

    感受性+知識=知的好奇心
    というのはその通り。

    枠=常識の枠にとらわれているというところでは、もっと外していかないといけないかなというところで、気づきをもらえた。

著者プロフィール

水野 学:クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタント/good design company代表。1972年東京生まれ。1996年多摩美術大学デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。パブロプロダクション、ドラフトを経て、1998年good design company設立。ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がける。主な仕事に、NTTドコモ「i D」、相鉄グループ「ブランドアッププロジェクト」、熊本県キャラクター「くまモン」、「中川政七商店」ほか。自ら企画運営するブランド『THE』ではクリエイティブディレクションを担当。主な受賞に、London International Awards(Gold、Silver)、The One Show(Gold、Silver、Bronse)、D&AD賞(Silver、Bronze) CLIO Awards(Silver、Bronze)、朝日広告賞部門賞、毎日広告デザイン賞部門賞、日経広告部門賞、JAGDA新人賞など。

「2018年 『アイデア特別編集 good design company 1998-2018』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水野学の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×