プラトニック・プラネッツ (ダ・ヴィンチブックス) [Kindle]

著者 : 雪舟えま

• KADOKAWA (2014年7月11日発売)

感想・レビュー・書評

[shushuさんの感想 · 2022年10月30日]

祭の舟に乗る「タテ」と歌手「すわの」
漫画に賭ける「休之助」
編集者の「堀」　すわのの妹「そわか」

書名がぴったりくる不思議で愛おしい人々

独特の感性が面白い作者だけど
この作品がいちばん好きかも。

この世界の「タテ」には「ミドリ」がいないのね(笑)

[くるさんの感想 · 2022年9月21日]

言葉が美しい。心の中に大切に取っておいて、そしてたまに取り出してうっとり眺めたくなるような美しさ。

好きなフレーズ……
「『彼女が去ったことより、彼女にもらったもので、やっていけそうです、おれは』」「ひとりで歩いてゆける力を、つけてやるのが愛なら。君は愛をくれた」

「それ僕のことでしょうか」「ごめんなさい、あきらめが悪くて」「抱擁のしかたは一つではないと思うんです」「え？」「僕はとうにそうしています。たとえば、まさにいま」

「お勧めですよ、この物件。間取りが多少変ですが」「空き家になりたてであちこち傷ついてますけど、時間かけて修復してやればまだまだ幸せになれると思うの」

[solala06さんの感想 · 2020年11月29日]

本作も先生お得意の近現代的SFティックな愛のおはなし。
本編とタイトルがこんなにしっくりくるのも珍しい。
あなたに伝えたいのは、男女も性欲も肉体も惑星も全て飛び越して、ただひたすらにあいしてること。
それだけでいいと思わされる、圧倒的名著。

著者プロフィール

雪舟えま（ゆきふね・えま）
1974年札幌市生まれ。作家、歌人。著書に歌集『たんぽるぽる』『はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで』、小説『タラチネ・ドリーム・マイン』『プラトニック・プラネッツ』『恋シタイヨウ系』『パラダイスィー8』ほか。2017年より男性カップル「緑と楯」シリーズの執筆をメインの活動としている。

「2018年 『BL古典セレクション①　竹取物語 伊勢物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」