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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (189ページ)
感想・レビュー・書評
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ライトな読み口ながら重厚な論理の骨子で支えられた「裏染天馬」シリーズの短編集。本格ミステリである前作、前々作と違って、今作は日常の謎モノになっている。事件そのもののスケールは小さいが、ロジックのキレは相変わらず素晴らしい。動機や結末の後味を重視しがちな他の日常の謎モノと違い。あくまで謎解きに主眼を置いている。やや人物描写が伝わり難い部分もあるが、パズラーとしては中々。表題作が一番面白かった。おまけの章で読者が気になっていた、主人公の背負った業、謎の一端が明かされるが、そのコミカルさは好みが分かれそうではある。次は恐らく「図書館の殺人」であろうか。追いかけたくなるシリーズであります。表題作の五十円玉祭りも、若竹七海の五十円玉二十枚の謎を想起させる出色の出来です。
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