約束の森 (角川文庫) [Kindle]

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著者 : 沢木冬吾
  • KADOKAWA / 角川書店 (2014年7月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (374ページ)

約束の森 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2017.5.12 ★5.0

    侑也と隼人、ふみ、そしてマクナイト。
    この擬似家族の出だしは最悪だった。
    でも、それぞれに最悪の過去と心の傷を持つ彼らが本当の家族以上の存在になっていくのは最高だ。
    そして、この物語で一番格好良いのは主役の侑也ではなくマクナイトである。なぜなら侑也、隼人よりもはるかにハードボイルドだから。


    ↓↓↓内容↓↓↓
    警視庁公安部の刑事だった奥野侑也は、殺人事件で妻を亡くし退職を決めた。孤独に暮らしていた侑也に、かつての上司を通じて潜入捜査の依頼が入る。北の果てに建うモウテルの管理人を務め、見知らぬ人物と暮らしながら疑似家族を演じろという。侑也が現地に赴くと、そこにいたのは若い男女と傷ついた1匹の番犬だった。やがて闇に隠れた謎の組織の存在と警察当局の狙いが明らかになり、侑也は眠っていた牙を再び甦らせる―。

  • ハードボイルドでありつつ、そのシリアスな雰囲気を壊さない程度に
    ゆるい部分(決してコメディではない)もある最高の一冊でした。

    おっと、結論から書いちゃったよ。
    元公安刑事の侑也は妻の事件にまつわる諸事情により退職。
    その後、孤独な生活を送っていたが、ある時信頼できる上司を通じて
    潜入捜査の話を持ちかけられる。

    その内容とは、ある闇組織壊滅のために、北方の海岸沿いのモウテルで
    見知らぬ人と擬似家族を演じるというものだった。
    最初は乗り気ではなかったものの、ネグレクトにより悲惨な状態にある
    ドーベルマンのことを知り、依頼を引き受けることに。

    この出逢いによって、また、擬似家族となるメンバーの生活によって、
    侑也の人生はまたかけがえのないものになっていくのだが…といった物語。


    正直、難しいです。
    警察内部の組織関係、人間関係。
    実在するかどうかも不明の闇組織とそれを追う一部の警察。
    また、さら別の思惑を持った人物も登場してきて・・・と
    相関図を把握するのが本当に大変でした。

    だけど、その分読み応えは抜群でしたね。
    読み終えてこんなに満足したのは久しぶりかも。
    読み終えたくないけど、彼らを早く平穏な日々に戻してあげたいと
    思ったりする。そんなこと、そうそう無いからね。

    多少残酷なシーンもあるけど、誉田哲也さんの姫川玲子シリーズと
    比べると少ない方かな。具体的な描写が少ないからかも。
    骨太な感じが読みたい人にはおすすめです!

  •  読みやすいです。最初はヨソヨソしかった三人が、信頼し始めてから一気に面白くなってきます。終盤はアクションのみで進みます。
     この作品の最大の魅力は何といっても、犬のマグナイトとオウムのどんちゃんでしょう。動物がいる事でなごみます。
     只、この作戦を実行する警察官の利害関係が分りづらい。というか、こんな作戦でテロの組織がつられるんですかね?

  • この人の作品は好きなので必ず読むことにしているのだが、やはりデビュー作が最高だなと思う気持ちは変わらない。かといって、他の作品が良くないという意味では全くないのだけれど。
    およそ世の中の全てに対して背を向ける、不信感の塊のような登場人物達の人物造型が好きだ。本作ではそれに無力感も加わっていて良いと思う。後半の死闘は圧巻の一言。

  • 「償いの椅子」が面白かったので読んでみた。
    読んでいるうちに、D.クーンツの「ウォッチャーズ」を思い出した。公安物独特の現実離れ感があり、Amazonでは「話が大きくなりすぎ」との書評もあったが、犬好き、アクション好きであれば楽しめる。話の内容上、シリーズ化は難しいが、登場人物(動物も)が魅力的なので、それぞれに焦点を当てたスピンアウトの短編集が出れば読みたい。

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