月と六ペンス (光文社古典新訳文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 好きな子にすすめてもらったから読み出した!

    最初正直退屈(⌒-⌒; )
    合わなくて申し訳ないかも〜〜となりつつも、ストリックランドが消えたあたりから急激におもろい
    島行ってからもおもろいがやや失速
    最後んんん、、、、、?????
    どう気持ちに整理をつけたら良いのだ、、

    ゴーギャンがモチーフなのね
    全体的に語り手の主人公が皮肉屋でおもろい
    ストリックランドは共感とか一切できないけど孤高すぎてかっこよさある
    百年以上前の作品だから、設定や言い回し、その翻訳がなかなか新鮮で楽しめた(読みづらさや理解できないとこもあったものの、、、)

    月と6ペンスなんやねん!!!

  •  前に『雨』という作品を読んで気になってて、さらに『月と六ペンス』っていうタイトルが気になってて、この名前のカフェがあるのを知って・・・読んだ。 
     最初、架空と思われる画家について誰もが知っているかのように語られるところがああ、そういうイントロダクションなのねと思いながらも退屈かなあと感じたその後からもう止まらない。
     軽くないようをネタバレしておくと、主人公はゴーギャンがモデルとなっている出奔して画家となった男。それをその男の知り合いの視点から物語は綴られている。
     非常に不思議な話で、そこに某かの教訓や意味を見いだすことが難しい。それなのにものすごく惹かれる。これは一体何だろうというのを読んだ後に考えた。
     それは主人公が描こうとしていたものをこの小説自身がことばで現わそうとしているからかなと思う。わたしたちは主人公の男が最期に描いた絵をみることができない。でもそこにいたる道程は第三者的な男の視点で追跡することが出来る。この不思議さ。男の絵がどのようなものであったのかを文字で追った結果で感じているのかもしれない。
     なんとも言えない読後感。これはすごいなと思った。『雨』もいいから読んでみて欲しい。

  • ストリックランドが魅力的。語り手である”私”の視点や関係者の話で彼の人物像を浮かびあがらせようとはしてるけども、一向に掴めた感じがしない。それがむしろ良くて、本人の心理描写がないからこそ想像の余地があってこの作品の面白さの一つとなっているのかなと思いました。

  • 天才画家ストリックランドの半生が作家である語り手によって披露されている。周りが不幸になろうがお構い無しで、自分の欲求のまま突き進んでいく。ずっと何かに追われていたのだろうか。この先月を目指した結果の素晴らしさに触れた時、そこに苦悩があったのだと慮ってみようと思う。

  • 「月と六ペンス」(モーム : 土屋正雄 訳)を読んだ。(光文社古典新訳文庫)
    あゝこの終わり方、なんだか懐かしくて、誰かの何かと同じ香りがする。
    すごく好きな香り。
    だけどそれが何なのか思い出せない。
    ゔー、なんだろう。
    あと村上春樹さんのユーモアの源泉のひとつはこの辺りからきていそう。

  • ・首尾一貫性の無い人間の性質、危険な生き方に惹かれてしまう不合理な性質を表現してる。原始的な欲求に突き動かされて、ひたすら芸術に没頭するストリックランドの激烈さが、平穏に生きる自分にとっては尊く感じる
    ・モームの皮肉屋な人間観は面白い。「機知に飛んだ会話の本質が不謹慎にあると心得ている」とか、意地悪だけど本質をついてくる感じがにやりとさせられる
    ・印象的なフレーズがちりばめられている。「過去のことなど考えんな。重要なのは永遠につづく現在──それのみだ」など

  • 恋人を待つ間、MacBook Airを広げたサラリーマン/OLばかりの大手町スターバックスで、教養人ぶって読んだ。卒論提出後の2月2日。

  • それほど長くもなく、読みやすい。
    主人公は画家、ゴーギャンをモデルとしている。
    株式仲買人という堅い職業を突然辞めて画家になり、窮乏から流れてタヒチにたどり着く。

    「6ペンスより月を選んだ人生で彼は幸せだったのだ」とまとめれば簡単だが、話はそう単純ではない。画業を選んだストリックランドが幸せだったとは小説からは伝わってこない。ただ、その選択には人間の業とでも言ったらいいのか、芸術を選ぶしかできなかった、本能が強く芸術に取り憑かれた男の像が浮かび上がる。

    語り手は、最初に夫人のサロンに出入りしていた頃と途中からとではどうも性格の一貫性に欠けている。ストリックランドも同じで、結局のところ彼が自分の人生をどう捉えていたのかは文章では語られない。★評価はこの点による。

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著者プロフィール

モーム W. Somerset Maugham
20世紀を代表するイギリス人作家のひとり(1874-1965)。
フランスのパリに生まれる。幼くして孤児となり、イギリスの叔父のもとに育つ。
16歳でドイツのハイデルベルク大学に遊学、その後、ロンドンの聖トマス付属医学校で学ぶ。第1次世界大戦では、軍医、諜報部員として従軍。
『人間の絆』(上下)『月と六ペンス』『雨』『赤毛』ほか多数の優れた作品をのこした。

「2013年 『征服されざる者 THE UNCONQUERED / サナトリウム SANATORIUM 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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