世界の経営学者はいま何を考えているのか ― 知られざるビジネスの知のフロンティア [Kindle]

著者 :
  • 英治出版
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感想・レビュー・書評

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  • 最先端の経営学者達の研究のいくつかが紹介されているほか、経営学の学問としての特徴や現在の経営学で重視されていること、そこから生じる課題などが分かりやすい文章で書かれていてとても読みやすい。
    読後、他にも経営学の本を読んで勉強したくなったので経営学の取っ掛かりの一冊に良い本だと感じた。ただ、ポーターの戦略論をより深めた議論などが紹介されているため、全くの初学者というよりは少し前提知識がある方がより楽しめるかもしれない。

  • 今のグローバルとは言えない組織に属した自分に違和感の正体を明かしてくれる本。ただ、どちらが良いということではなく、自分の思考と学説と環境のどの辺りに齟齬かあるのかを考える必要があるとは思った。なるほど、と思える概説がたくさん出てくる本。

  • 経営学には3つのディシプリンがあるという話が非常に新鮮だった。ちなみに列挙すると…
    ・経済学
    ・認知心理学
    ・社会学

    なんでこうした学問の背景を1年生のときに学校で教えてくれなかったのかとちょっと惜しい気持ちになった。

  • トランザクティブメモリー
    組織の記憶力で重要なのは組織全体で何を覚えているかではなく組織の各メンバーが他メンバーの誰が何を知っているかを知っておくことであると本書に書かれています。
    「whatではなくwho knows what」
    とてもよくわかる表現ですよね。
    全員が同じ知識を持っていることに意味はないとは言いませんがムダなんですよね。
    僕も誰に聞けば一番よくわかるかは常に考えています。
    うちの職場も大きな組織ですから。

    継続的なイノベーションを実現するために
    知の幅を広げる「知の探索」
    すでに持っている知識や同質の知に改良を重ね、それらを深めて活用する「知の深化」
    のバランスが重要と書かれています。
    オタクもそうですが広く浅くか狭く深くかといえば広く深くの方が絶対良いんですよ。
    個人では難しいことも組織ならいけるのかもしれません。

    本書は経営学というよくわからない世界がよく書かれていると思います。
    面白かったです。

著者プロフィール

入山 章栄(イリヤマ アキエ)
早稲田大学ビジネススクール教授
1972年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科修士課程修了。三菱総合研究所で主に自動車メーカーや国内外政府機関へのコンサルティング業務に従事した後、2008年にピッツバーグ大学経営大学院よりPh.D.を取得。ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールのアシスタントプロフェッサーを経て、2013年より現職。専門は経営戦略論、国際経営論。主な著書に『世界標準の経営理論』(ダイヤモンド社)、『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版)、『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』(日経BP社)のほか、Strategic Management Journal、Journal of International Business Studiesなどの国際的ジャーナルへの論文発表も多数。

「2022年 『両利きの経営(増補改訂版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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